パプリカのレビュー・感想・評価
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起きたまま観れる不思議な夢
まるで明るい悪夢を覗いているかの様なパレード、サーカスの映像。だんだん夢が現実に現れ、今は夢なのか現実なのか。
難解で良く理解できない点もありますが、それ込みでこの作品の魅力だと感じた。
リバイバル上映で平日の夜の鑑賞だったがほぼ満席でした。
みんなで夢を共有しました。
現実と、虚構と。
今敏監督による日本のSFアニメ映画、『パプリカ』。のちにクリストファー・ノーラン監督が、自身の『インセプション』で影響を受けたと語るほど、影響力の強い作品です。
今回久しぶりに観てみて、やはりあの独特な世界観に洗脳させられました。癖の強い絵柄と、不気味な作画がなんとも印象的で、さらにそこに平沢進による独創的な音楽が挿入されることで、ホントに夢の世界に入ってしまったような感覚になります。
ところで私は、よく夢を見る人間なのですが、「あっ、これ夢だわ」って思ったことが一度もありません。夢の内容は覚えているものが多いのに、どうしても起きた瞬間に「あっ、なんだ夢か」と落胆するか安心するかしかないのです。せっかくなら「これは夢だ」と自覚して好き放題出来たらいいのに。夢の中ですら夢を見させてもらえないなんて、そんなの現実となんら変わらないじゃないか──と。
しかし千葉敦子は〝夢の中〟でだからこそ、時田浩作と仲直りして、結婚にまで至ったわけで。やっぱり夢の中でも精一杯〝現実〟をやらなくてはいけないのかもしれぬ。現実でも夢でも妄想でもなんでもいいから、とりあえず奮闘して、自分と真っ向から向き合えと。そんなことをこの『パプリカ』は教えてくれた気がします。
何言ってるか分かんないヘンテコな文章になってしまいましたが、ひとまず今作は間違いなく傑作だったということで、以上。
【個人的キーワード】
「非人間的な現実世界にあって、唯一残された人間的なるものの隠れ家──それが〝夢〟だ」
──乾精次郎の言葉より
カラフルでポップでキッチュで楽しい悪夢のイメージが素晴らしい。 林原めぐみ、江守徹、古谷徹、充実の声優陣も好演。
他人の夢に潜入できる最先端セラピー機器“DCミニ”が盗まれた。
コードネーム“パプリカ”を持つセラピスト千葉敦子が、その謎を追う。
やっと観れました!
カラフルでポップでキッチュで楽しい悪夢のイメージが素晴らしい。
「夢」の美しさ、楽しさ、怖さ、おぞましさ、そしてグロテスクなところを視覚化して観せてくれる。
アニメならではの自由な表現。
特にパレードのシーンが圧巻。
声優陣も充実。林原めぐみ、江守徹、堀勝之祐、古谷徹、大塚明夫、山寺宏一、田中秀幸、こおろぎさとみ、さらに原作者・筒井康隆、今敏監督自身まで。
自分は独特の甘さ、幼さで天才を表現した古谷徹が良かった!
チケットは予約時に満席。若い女性が多いことに驚きました。
46歳という若さで亡くなった「PERFECT BLUE」「千年女優」「東京ゴッドファーザーズ」などの今敏監督の遺作。
本当に惜しい人を亡くしましたが、作品は永遠に残り世界中に届きます!
平沢進ワールド全開
本当に夢を見ているような錯覚に陥る演出 今敏監督と平沢進音楽との親和性が高い
逆に言うと平沢進の音楽を知らないと、好きでないと半分くらいしか楽しめないと思います
平沢進氏の音楽を何曲か聞いてみて「なんだかわからんが良いな」と思ったらぜひご視聴を
忘れないためにレビュー
パプリカは「胡蝶の夢」を上手く描いた作品だと思います。
本当に夢か現実なのか分からない位、特に終盤辺りのシーンはえっ!?ってなりました。
アニメーションもアキラみたいな自分好みの気持ち悪さだし、音楽も平沢さんのパレード。どれをとっても一品だと思います。めちゃ面白い。
あとユングとかフロイトなど心理学を齧ってるとなお楽しめます。
センスの塊
夢が題材だけあって本当に何でもありの映画。
独創的な世界観、色彩豊かで滑らかな作画、シーンにマッチした音楽がめっちゃ良かったです。
また、世界観やパプリカの設定を説明する時間を省いたのも正解だったと思う。
あと個人的にだけど、夢に侵食されて壊れた人間の描き方とか台詞のワードセンスが意味分かんな過ぎて好き。
現世界と夢世界の境界、夢から夢へ
まずは流石 筒井康隆
その土台あっての作品。
パプリカは魅力的なキャラ
彼女とそれに通じる関係者
繋がりは見えるが強さは薄く
所々で細切れ感を受けた。
内容や作画が良いだけに惜しい。
90分ほどの作品。
100分、110分、
もう少し見たい。
個人の勝手だけど
心情や関係性を見たい。
好きなアニメ。
※
何度観ても面白い! ブッ飛びのイマジネーションワールド
この独特で摩訶不思議な世界観が大好きで、2006年の初公開時に観て以来、定期的に観たくなり何度も観ています
筒井康隆さんの傑作SF小説を今敏監督がビジュアル化、相変わらず絵がとても綺麗なのと、ストーリーや編集含め見事なまでの独特の世界観にグイグイ引き込まれ、怒涛のラストまであっという間の90分
何層もの夢と現実を行ったり来たりするストーリー展開、そしてホテルの廊下がグニャーと曲がったり景色の一部がガラガラと崩れたり、という創造性溢れる設定とビジュアルは世界中のクリエイターに多大な影響を与え、クリストファー・ノーラン監督の名作「インセプション」にも色濃く反映されています
ストーリーと映像に加えてさらに本作の魅力になっているのが主人公の千葉敦子さん、とても綺麗でスタイル抜群のクールビューティ、そしてもう1人の主人公は敦子の裏稼業である人の夢に潜入するセラピストとしての“もう一人の敦子”パプリカ
感情をあまり表に出さずに常に冷静を装う敦子のペルソナに対し、アクティブで元気いっぱい、感情豊かで強い信念を表に出す陽キャラの敦子のシャドーがパプリカ、そのシャドーを使って同じ階層に巣食う人々の深層心理を読み解き精神治療しているが、本作ではそのセラピーに使う近未来ツールが盗まれ、その行方を敦子とパプリカ達が追うというハードボイルドSFアクション巨編に大興奮
で、そのパプリカもシュッとしててスタイル抜群でとっても美人、身のこなしもカッコいいセクシーな女性でメチャクチャ魅力的で目が離せません
何度観ても新発見や理解が深まり楽しめ、その世界観とストーリー展開が斬新で最高に面白い、傑作中の傑作です
ついになるもの
声優のキャスティング...綾波レイ(林原めぐみ)とアムロ・レイ( 古谷徹)。
今敏監督も声優として参加している。
BGM(音楽:平沢進)が好み。特にエンディングソングが好き。
『AKIRA』を彷彿させるパレードで踊っているのは、電化製品と宗教に関する物。
今は亡き今敏監督の集大成的な作品であり、人生最後の監督作品でもある。
原作(筒井康隆)未読。
知っているようで知らない新しい世界観。夢の中と現実世界は区別しやすいのだが、融合してしまうところは理解し難い。
"DCミニ″というドラえもんのポケットから出てきたような装置の作り方や構造はわからなくて当然。科学的に考えようとすると行き詰る。
「光と影、夢とうつつ、男と女...」というセリフがある。対になるものを見つけながら視聴すると面白い。
映画のスクリーンの中に入ろうとする粉川刑事のシーンは見事な演出。
粉川刑事が言う「あいつ」の正体は考察の余地がある。
クライマックス、巨大化した黒幕に対抗する方法も斬新。
男女の恋愛に対になるようにホモセクシュアルにも言及し、女性の裸体も登場するがエロ過ぎないので親子で観ても大丈夫。PTA健全育成委員会の立場から観てもノープレブレム
『君たちはどう生きるか』(宮崎駿監督作品)のように、理屈っぽい大人より子供のほうが柔軟で意味不明でも映像的に楽しめる作品だと思う。
OPはいい。
OPのパプリカあちこち動き回る部分は観ていて楽しかったが
ストーリー自体は難解に見せていて意味不明な表現を多用しているだけで内容はよく見れば普通。
やたらと名前と良い評判を聞くが合わなかった。
極彩色の悪夢が迫り来るSFスリラー
夢を読み取る事の出来る機械・DCミニ。
それを巡り登場人物たちが織りなすドラマが、恐ろしくも楽しい傑作。
人類は長い時間をかけ、地球の隅々を踏破し、謎を解明してきた。しかし、未だ人類そのもの、精神や心に対しては分からないことも多い。心という変数は、数字で扱うには柔らかすぎる。実体はないのに、確かにそこにあるもの。DCミニで介入できる、夢もそうだ。「同じ夢を見られたら」という純粋な願いは、精神疾患の治療、そして夢を伝ったテロへと転じられていく。
生々しく体温まで感じられるほどの筆致、荘厳で不安を掻き立てられる音楽、林原めぐみさんをはじめとする声優陣の熱演、それのどれが欠けても、この爽快感と恐怖は味わえなかっただろう。
おぞましいもの、美しいものがお好きならば、必ず見るべき一本だと言えよう。
オセアニアじゃあ常識ですよ、なんて……。
世間一般で言われているほどではない
今だによくSNSなどで、よく絶対に見た方がいい映画として挙げられるほど、根強い人気を誇る本作。良い点としてよく出されているのは、映像美と、難解なセリフの言い回しの2点で、映像美に関しては凄まじくとても満足がいった。しかし肝心のストーリーとセリフの言い回しに関しては、あまり入り込めず、それっぽいことを合わせるだけ言わせておいて、ストーリーは淡々と進み、ラストは、意外ではあるがそこまで、引っ張る必要のない恋愛話を持ってくるのでそこまで盛り上がることができなかった。 キャラの発言も達観していると感じるものが多く、難解な台詞回し故に感情移入しづらいものだった。(だから終盤の展開に納得いかなかったのかもしれない)あと男同士のベットシーンも露骨で不要だと感じた。
しかし映像に関しては満足いったので、2.5点とさせていただきます。
実際に映画館で見た方が映える映画であることは間違いない
主人公は粉川だよね
劇場鑑賞以来、二度目。
原作がとにかく好きで、公開当時も足を運ぶ。
やはり文字からの脳内補完に、具体は勝てぬという印象が拭えない。
というか、原作はかなりユング、フロイト色が濃く、全年齢アニメには向かないかも。
内容も、ブレードランナーのように原作に忠実、ほどではない印象(記憶があやふや)
ということで観方を変えてみたら、これはこれでまとまっていて在りかと思えた。
DCミニ争奪戦より抑圧からの回復物語で、
ひきだすために夢と現実を混同させるというシカケが発動する。
タイトルはパプリカだが、ゆえに主役は粉川だと思った方が理解しやすい。
アニメでよく分からなかった方はよければ、原作を読んでいただけると
何が起きていたのか、わかるのではなかろうかと思う。
カオス。なんでもアリが織り成す現実。
今敏の長編最終作。
いうなれば今敏版『千と千尋の神隠し』であり、画面上の情報量は彼のどの作品よりも多量である。
夢のバレードはどこまでも進行していき、遂には現実までも犯し始める。夢と現実の境が消失したからこそ、人はより自意識に目を向けるようになり、また歩み始めるのだろう。
正直に言って何が何だかわからない世界なのだが、そういう世界がそうあ...
正直に言って何が何だかわからない世界なのだが、そういう世界がそうあるということか得心させられてしまうような、作り込み。ストーリーを追うというレベルにしか追いつけない、観る人をのっけから突き放すような映画なのだけれども、そういうところも含めて、筒井康隆の小説世界を映像で表すとこんな感じになるのかと思った。並大抵の才能やセンスで作れるようなものではないでしょう。それが感じられただけでも十分よかったかな。
当初の予想通り独特の絵に慣れるまでには時間がかかったけども。
麿赤兒さんかスケキヨかw
新文芸坐さんにて『東京ゴッドファーザーズ』と本作『パプリカ』を同日二本立て観賞🌟今敏監督作品初見の身としては贅沢過ぎるデビュー戦。
『東京ゴッドファーザーズ』が大人も子供もエイジレスに観て欲しい作品だとしたら、『パプリカ』は完全にオトナ向けアニメ。というか、お子様には理解ができないかと。でも映像の美しさを楽しむのはみんなウェルカム (*´∀`*) ノ
内容は『インセプション』とか『ドミノ』みたいに頭の中で混乱しちゃう作りになってるけど面白い。混乱しちゃうからまた観たいと思わせてくれる。一通り観た後でもう一度最初から観てみたくなる。これ、絶対再観賞しちゃうやつだな。
それにしても、理事長が麿赤兒さんにしか見えなくて、『え?そこだけ実写?』ってなってた。
個人的にエンディングが最高すぎる
今敏映画のエンディングは続きが気になるような展開でブツっとコンセントを切られたかのようなエンディングが特徴的な気がする。それがまたいい。
よく分からんけどいい映画だなぁ、よく分からんけど。
本当によく分からない。「オセアニアじゃ常識じゃよ」などの本当に頭がおかしいセリフはもちろん意味がわからないとして、作中に登場するマシンの説明も専門用語が多すぎてよく分からないし、細かいところまでは理解しようとしたら折れます。
でも良かった。場面転換が夢の物語のようで、アニメの持ち味を最も上手く活かしてる。
シナリオもデブ博士と結婚するのは共感は出来なかったけど、恋なんてそんなもんですからね。
刑事の過去の清算も良い。
終わり方は「これで勝ったの?」みたいな感覚はありますが夢も突然(目覚まし時計によって)終わりますからね。
見終わったあとには爽やかさが残ります。
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