「世界進出したパク・チャヌクの変態性が最大限に配合された韓国時代の代表作」オールド・ボーイ(2003) ホンダケイさんの映画レビュー(感想・評価)
世界進出したパク・チャヌクの変態性が最大限に配合された韓国時代の代表作
クリックして本文を読む
世界的に活躍するパク・チャヌク監督のいわゆる「復讐3部作」第2弾。2004年のカンヌ映画祭では、最注目のウォン・カーウァイ監督、木村拓哉出演の「2046」、コーエン兄弟やクストリッツアなどの強豪を押さえグランプリを獲得したが、審査委員長を務めたタランティーノをして「出来ればパルム・ドールを」と言わしめた傑作。
日本の同名漫画が原作だが、監禁された理由が大きく変更され、人間関係と暴力・性描写が追加されるなど、ドロドロ具合はもはや別物。米版リメークはスパイク・リー監督、ジョシュ・ブローリン主演で、この韓国版をトレースした内容になっている。
イ・ビョンホン主演「純愛中毒」の賛否を始め、近親者(「純愛…」は義姉)の恋愛は韓国では特に絶対的タブーとされており、それを正面から描いた本作の衝撃は当時も今も計り知れない。
大胆に原作を翻案、要所でCGを使い、変態的な世界観を極めた、監督前期の集大成である。
コメントする