モーターサイクル・ダイアリーズ

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

キューバの革命家チェ・ゲバラが若き日に経験した南米大陸縦断の旅を、ゲバラ本人による手記をもとに映画化した青春ロードムービー。

1952年1月、アルゼンチンのブエノスアイレスに住む23歳の医学生エルネスト・ゲバラ・デ・ラ・セルナと年上の親友アルベルト・グラナードは、1台のおんぼろバイクにまたがって南米大陸を縦断する旅に出る。彼らは道中でさまざまな出会いやトラブルを経験して人間的に成長していくとともに、南米社会の現状を目の当たりにする。

若き日のゲバラ役に「アモーレス・ペロス」のガエル・ガルシア・ベルナル。「セントラル・ステーション」でベルリン国際映画祭金熊賞を受賞したブラジル出身のウォルター・サレス監督がメガホンをとり、製作総指揮には名優ロバート・レッドフォードが名を連ねた。アルベルト・グラナード本人が同行して本作の撮影風景を記録したドキュメンタリー映画「トラベリング・ウィズ・ゲバラ」も製作された。

2004年製作/127分/イギリス・アメリカ合作
原題または英題:The Motorcycle Diaries
配給:日本ヘラルド映画
劇場公開日:2004年10月9日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第77回 アカデミー賞(2005年)

受賞

主題歌賞

ノミネート

脚色賞 ホセ・リベーラ

第62回 ゴールデングローブ賞(2005年)

ノミネート

最優秀外国語映画賞  

第57回 カンヌ国際映画祭(2004年)

出品

コンペティション部門
出品作品 ウォルター・サレス
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映画レビュー

3.0革命家チェ・ゲバラが学生時代に旅をした時の実話。 当時のバイクを再...

2023年10月3日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

革命家チェ・ゲバラが学生時代に旅をした時の実話。
当時のバイクを再現しているのが見どころ。

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Don-chan

3.0怪力号の爆音

2023年7月6日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

南米12,000kmをバイクで走破するロードムービー。学生時代にバイクで日本一周しましたが(バラバラにです…汗;)、その10倍くらいを一気に走る、しかも途中からは徒歩ですから、スケールの大きさに圧倒されます。お尻、痛かっただろうなぁ。「怪力号」と名付けられた英国製ノートン500のダカダカダカ…というエンジン音が心地よかったです。青年期の無謀な冒険心から垣間見える世界の不条理がのちの革命家へどう変遷していくのか、今作は、そのまだずっと前のお話でした。

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赤ヒゲ

3.5青春ロードムービー

2023年4月29日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

普通に刺さった
若い頃の自分探しにかける時間
この時間はかけがえの無いもの
それを思い返させてくれた

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シュウ

5.0たくさんの、現代のエルネストを思い出した。

2022年4月25日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

興奮

幸せ

萌える

日常から心を飛ばしたい、そんな時に最適の映画です。(チェ・ゲバラ誰?でも楽しめました)
旅がしたくなります。こんな風に現地の方とふれあいながら。
二人の青年の友情と、成長。青春物語としても、さわやかで、ものすごく力強い。
南米の現状にもはっとさせられる。

映画題名そのままに、日記のように、旅での出来事を綴っています。その旅する二人の様子がやたらにおかしくて、はらはらさせられ、切なくて。
 風景も惹き込まれるように美しく、気持ちいい。深呼吸したくなる(埃っぽい土地もあるので、心でね)。
 そして彼らが出会う先住民族の人々のシーンがほとんどドキュメンタリーのように挟まれる。物語に組み込むことはしていない。だからその事実をダイレクトに受け、消化もできぬままに通りすがりの宿命通り別れる。「笑わないで」という演出なのか、笑顔の消えた白黒写真と共にとてつもないインパクトを残す。
 反対にハンセン病者との触れ合いは活き活きとしている。

そうやって映画を楽しみながらも、様々なことが思い起こされました。

東西ドイツ併合一週間前に訪れた東欧諸国。
 生活に必要な物質もなく、盗み・横領も横行していたソ連でも、触れ合った人々は迷子になった外国人に優しかった。今の現状に打ちひしがれて賄賂等を持ちかけてくる人もいれば、解決の道を必死に探している人もいた。そして、さりげなく飾られた花に心の豊かさをみた。

南米。
 ディズニー映画『バンビ』の森のモデルになった森を有するアルゼンチンのバリロッチェ。
 マチュピチュ、クスコ、リマ。
 この映画にはでてこなかったけど、パラグアイ、チリ、ボリビア(銀鉱山オルロ、すり鉢の都市ラパス…)
 実際に旅した風景とかぶりとてつもなく懐かしく…。

 黄金都市エルドラド。
 アタワルタユパンキ。彼の自叙伝のようなものを読んだ時、搾取されどうしようもない閉塞感のある生活の中でいきていく先住民族の姿に衝撃を受けたっけ。
 そして1992年ノーベル平和賞受賞者グアテマラ人リゴベルタ・メンチュウさんの自伝『私の名はリゴベルタメンチュゥ』を読んだ時の衝撃。

1992年、ヨーロッパではコロンブスによる新大陸発見500年を祝おうとして、ラテンアメリカの先住民族から激しい非難が起こった。「我々はそれ以前から存在している!」
コロンブスに続くコンキスタ、レコンキスタ。(征服、再征服)
  アフリカで起こったことがラテンアメリカでも行われる。
  土地を奪ったのは地上げ屋ではない。
  純血(欧米人のみの血統)、ラティーノ(欧米人と先住民の混血)、チョリ―ト(アンデス山脈辺りの先住民)、サンボ(先住民とアフリカから奴隷として連れてこられた方との混血)。今も残る出自(血統)を示す蔑視にも繋がる言葉。当然、肌が白い金髪の方が身分が高く経済状態も良い。
  勉強?スペイン語が話せなければ収入の良い仕事にはつけない。けれど、その普及は、かってアイヌから言葉を奪ったように、ネイティブアメリカンから言葉を奪ったように、1つの固有の文化の存亡にかかわる。しかもその教育を受ける為にお金がいる。物々交換で住んでいた人々さえもそのために土地を手放す羽目になる…教育って何?
  (基本はスペイン語だけど、各地方言がひどい。ボリビア人が、アルゼンチン人が、パラグアイに来て「わからない!!」って叫んでいたっけ)
 そして、貨幣経済の参入。

私も唸ったけ。どうにかならないのかと。

そして今、ウクライナとロシア。力任せの支配・搾取。
平和を祈り、実現する営みも、結局、チェ・ゲバラ達のように、暴力に訴えるしかないのか…。

でも…。

ブータンの故ダショー西岡(今は中学の英語の教科書に取り上げられている)に出会った。
国際開発NGOや青年海外協力隊に関わる中で、たくさんのエルネストに出会った。
武器による革命は嫌いだけど、開発系の革命なら手を貸せるかな?
 とはいえ、ペシャワール会の中村医師の悲劇も。でも、想いは現地の方に根付き、彼の後輩が後を継いでいる。未来へと。

そんな懐かしい彼らを思い出しながら、また腰を上げようかなと思うこの頃です。
日本に居たってできることはあるさ。子ども食堂とか、募金とか。

旅。
 このような映画や、TV,ネット配信でいろいろな場所を訪問できる時代。
 誰かが切り取り編集した映像を楽しむのも、サントラ付きで、堪能できるけれど、
 思わぬ出会いを重ねられるのは実際に旅してこそ。
 現地の匂い、空気の乾燥・べたつき、日差しの痛さ、味覚。触感。五感のすべてで味わうその土地。
  ああ、旅をしたい。旅をしたい。旅をしたい。体力つけておかなくちゃ。
そんなふうにいろいろな旅を続けている。
 コロナ前には世界遺産ブーム。どこどこの世界遺産・秘境に行ったんだとたくさん行ったことを自慢する人々。
 現地の物を安く買いたたいて喜ぶ旅行者。
 旅と一言で言っても、この映画のような旅もあればいろいろな旅がある。
 札束で現地を踏みにじるような旅はしたくないなあと、この映画を観て思いました。

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とみいじょん

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