メメントのレビュー・感想・評価
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自分が見たい真実だけを見る
最初のシーンから引き込まれます。時間が巻き戻っていくのです。
ポラロイドの写真に浮いていた絵が段々と白く、白く、白く。
記憶はなかったことになる、という暗示のようです。
ハッと気が付いて自分の状態を確認し、そして記憶がないなりに行動する。その行動中、または行動後に記憶を失う。そして前の時間軸へ。そんなシーンの繰り返し。繰り返し。繰り返し。繰り返し。また記憶を失う。気が付く、誰かわからない。写真を見る。名前がある。じゃあこれは知り合いか?
主人公は真から善人ではない。芯からして人間。
じゃあ見たくないものは見なくてもいいじゃん。
気に入らないものは消せばいいじゃん。
消して、見たくないものは見なくて、自分に都合よく。幸せに生きればいいじゃん。
病理ですね。
真実…嘘…生き甲斐。疲れた…。
2010/10/22 21:33
まずラストから話しが進んでいく独特のスタイルに戸惑いました。
見るにつれ何が本当で何が嘘、、誰が悪い?誰が嘘つき?誰を殺す?
何が真実なのか嘘なのか…
真実と嘘・紙一重なのかもしれないと思いました。
自分の頭の中で描く真実が嘘っぱちで、でも自分の中での真実だったり。
結末は正直予想の範囲内だったかなぁ。
しかしこの映画のうたい文句が「あなたの記憶力が試される」みたいな感じだったんで終始必死に見続け更に1つ1つの展開キーワードを忘れないよう考えていたら…やはり疲れました…
結果そんな必死になって見なくてもよかったかなと思います。
見終わってドップリ疲れました。
永遠に解けない多くの謎
この作品を初めて観終わったとのの衝撃は今も覚えています。もう“なんじゃこりゃ~”状態です。クリストファー ノーランが「ダークナイト」や「インセプション」を製作する以前の作品で監督としては2作目にあたる本作。最高の作品を作ったと思います。「インセプション」と違いもうこの謎は誰にも解けないようにできています。しかし、「インセプション」を観終わったときすぐに本作と比べてしまい改めて本作の素晴しさに気づくことができました。ノーラン監督は本当に素晴しい監督です。
妻が死んでしまったレナードは10分程度しか記憶が持たない障害を抱えてしまったそのため妻が死んだことを最後に新たな記憶を作り出すことができずにいた。そのため体中にタトゥーを刻み行った先をメモしたりや重要な人物をポラロイド写真に収めたりしながら妻を誰が殺したのかを探していたそして、冒頭にその犯人を探し出したと思ったのだが・・・。
注目は主演のレナード演じるガイ ピアース、謎の女ナタリーを演じるキャリー アン モスそして、謎の男テディを演じるジョー パントリアーノの演技とクリストファー ノーラン監督の独特の映像スタイルです。もうすでに多くの人がわかってのとおり、この作品はモノクロ部分が先の展開を映し出していてカラーの部分は以前に起きた出来事を映し出しています。しかし、この作品を観ていない方は安心してください。それがこの物語のオチではありません。ジョンGの存在やレナードとサミー ジェンキズは同一人物なのか?それからあのドッドという男は何だったのか等多くの謎をあえて明らかにしないまま本作が終わっています。これだけのものを作ったのは原作「メメント モリ」やノーラン監督の実力だと思います。
いずれにしてもこれは傑作です。多くの人に観てもらいたいそんな作品です。
Memento Mori
私が今まで観た映画で最も衝撃を受けました。この作品は実に奇想天外であると同時に監督自身も奇想天外である。この作品で私はクリストファー・ノーラン監督の大ファンになりました。今までになかった斬新な映画で「いったい今どれくらい時間がたったのか?」など思わせられる。だがこれも監督の策略。とても些細なことまで実は再現されていて私は1日に3回も観ました。監督の独特な味がありそれでもって記憶の曖昧さや記憶というものへの考え方。とてもすばらしい。
短期記憶喪失の疑似体験!
おもしろい!これはやられた!
逆回しの冒頭シーンから掴みはバッチリ。
ただのお洒落な演出かと思いきや、本編の展開を示してるわけですね。
* * * * * この先は核心部分には触れていませんが、多少のネタバレありです * * * * *
主人公のレナードは、ある事件をきっかけに短い記憶がなくなる記憶障害になってしまっていて
記憶代わりの「ポラロイド写真」と「メモ」を頼りに事件の犯人を追っています。
(おかげで体中が「メモ」だらけ…)
物語はいきなり結末の場面からスタート。
衝撃的な結末を起点に、時系列を断片的に区切りながらさかのぼって見せることで、
観ているほうは主人公の視点に近い感覚でストーリーに入り込みます。
それと平行して間々に差し込まれるモノクロの回想(?)シーン。
こちらは物語のポイントとなる「サミー」の話を軸にしながら時系列に沿って進行していくのですが、
2つの話がある1点で交差し…見えてきたのは…
目の前にいるのは敵か見方か。
ストーリーが進む(戻る?)につれて入り乱れる登場人物たち。
例えるなら1本の時間軸を真ん中から上に半分に折り返した状態で
最初と最後から平行して重なったコマ切れの物語を交互に観ている感じ…
う~んわかりづらい…
とにかく発想が凄いです。
低予算で作られたというのは観た後で知りましたが、
少ない登場人物で丁寧に作りこまれたこういう脚本は作り手の熱さが伝わってきます。
おすすめはDVD特典の「もうひとつのメメント」と題されたリバースシークエンス版。
DVDならではのチャプターを時間軸に沿って並べ直してあるバージョンになっていて
本編を見終わった後に観ると気付かなかった細かな伏線まで良く分かります。
これは今までになくおもしろい特典でした。
是非DVDで観てみてください。
※他サイトより転載(投稿日:2008/02/20)
最大の魅力は10分しか記憶が持たない症状を経験することだ
この映画の最大の魅力は、時間を一定時間ごとにさかのぼるような構造になっている。それゆえ、時間を遡る形の映画の方法に戸惑い、難解に感じてしまう方もいるかもしれない。
でもそれは、10分しか記憶が持たないという主人公の症状を経験するような映画になっていることである。
そこに気づいたとき、なんてすばらしい映画なんだと思った。
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