メメントのレビュー・感想・評価
全179件中、21~40件目を表示
何度も同じ場面を少しずつ異なる見せ方をすることで、全体像が見えてくる!
クリストファー・ノーランの凄さをあらためて感じることができた作品です。
10分しか記憶が保てない主人公って設定だけで、どういうストーリー&オチを持ってくるんだろうと
すごくワクワクしながら観ました。
冒頭からミスリードさせまくりなんですね。
ミスリードすることで鑑賞者の認識を、今後の展開で徐々に裏切っていく&変えていく、
そして事実が明らかになっていく・・・ということの面白さ。脳みそフル回転しながら観るので
大変疲れはするものの、それが楽しい映画ですね。
時間をいじるノーランはこの時からすでにそうだったのかと。
本当によくこんなの考えるなぁと、あらためてすごい監督だと思いました。
今観ても全然色褪せない、名作だと思います。スクリーンで観ることができてうれしかったです。
人間不信の頂点
人間不信の頂点にあるのが、本作だと思う。
他人は信じられないから、自分を信じる。メモを残し、メモにある事実を信じる。しかし記憶がない過去の自分が他人のように思えるならそのメモは果たして事実を語っているのだろうか…?〈私〉も他人も誰も信じられない。徹底的な不信。
信じられるのは映画の「力」のみだ。しかし映画もメモの集積みたいなものだ。ショットとして現れるイメージは事実を語っている。ただその事実はどこまでいってもフィクションだ。そこには意図があるし、あるがままではない。現実の部分を切り取ったメモでしかない。それなら私たちは映画のメモをどこまで信じられる…?編集で再配置されているならなおさらだ。
時制を遡行して鮮やかなサスペンスを語ることは本当に凄い。ショットを事実と信じさせるためには、巧みな事実の再構成がもちろん必要だし、語りが騙りへと裏切られるにはドラマが必然だ。
やっぱりノーランは凄いと思いつつ、この語り方は後出しジャンケンではとも思ってしまった。確かに現在から遡行して他者や出来事を理解することは往々にしてあるから、感覚的にも分かるし、巧みだからあっと驚かされる。しかし「過去には実はこのような出来事があったんです」とか後から言われても、私たち観賞者はそんなこと知る由はないし、それは物語の語り手に独占された方法のように思えてしまう。しかも語り手だけが勝ちを許される。
そんな不満がありつつ、出来事の整合性を確認するために冒頭をもう一度見直した。そうしたら、ファーストシーンから既に観賞者にも分かる事実が語られていて衝撃を受けた。語り手と観賞者は平等にゲームに参加しているのに、ノーランが強すぎて一方的に負けているだけだと思い知らされた。ノーランは恐ろしいし、やっぱり凄い。
ラストが衝撃
カラーが時間を逆行し、白黒は時間が進みかつ細切れでバラバラに組み合わさるストーリー展開と、主人公が10分しか新たな記憶が
出来ないため今どの場面なのか理解が追いつかず、頭が掻き回されて、視直し必須でした。
理解が進むと、いつのまにか夢中になります。スルメのような映画です。
全ての事実が判明するラストは衝撃でした。
斬新で難解で主人公に傾倒してしまう
携帯電話登場以前の作品だが、作品そのもののクオリティに関し、古臭さはみじんも感じさせない斬新さが漂う。
しかしこの作品は、主人公レナードの記憶がすぐになくなる症状と事件と現在地のつながりが、レナードの記憶に合わせて作られているために、非常にわかりにくく描かれている。
彼は記憶障害となり、妻は糖尿病。この事実をサミー夫婦という主人公の作り上げた架空の人物に置き換えて生きている。
そしてレナードの記憶では、彼は保険会社に勤務し、サミーの症状は外的要因ではなく精神的要因からくるものなので保険金は下りないという報告書を作成したことで、自分自身がサミーと同じ症状になって初めて彼らの苦しみが理解できたとしている。
またレナードは、彼の介護に疲れインシュリンを打たずに風呂場で倒れた妻が、何者かに襲われて死んだことにして、その犯人であるジョンGを探しているのだ。
彼の行動に付き合っているのがテディで、彼は元警官だ。レナードは1年前にジョンGを殺害しており、精神病棟へ。しかし彼の症状では法律上裁くことができなかったと思われる。テディはレナードを利用して麻薬取引のお金を盗み出そうとしていた。
モノクロシーンが時系列で、カラーシーンは時系列とは逆になる。
つまり最も新しいシーンは、冒頭でレナードがテディを打ち殺した場所になる。
記憶のない彼がなぜテディを殺したのか? 視聴者はその謎を彼のよみがえった記憶とともに探しに行くのである。
レナードの泊まるモーテルには幾度となく電話がかかってくるが、それはおそらくテディだろう。
ナタリーはドットと別れたいがため(?)にレナードを利用している。
なんとなくわかったように思うが、まだまだ隠し扉がありそうに思う。
この作品について誰かと話せば、それぞれ違った意見が出ること必至だろう。
かなりの低予算、だけど10年に1本、稀有な雰囲気を持つ映画
主人公の心の中にグサグサ入ってゆく!!
「観ている人も思い出しながら進む」
そう思えばいい。
ただ真正面から取り組んだら、、、
ごく普通の映画、物語になっている。
見せるタランティーノ
感じさせるノーラン
これは面白い。
※
難解ではなくて、覚えてられないだけ・・・
クリストファー・ノーラン監督の実質上の長編劇映画デビュー作、20年以上前にこのプロットを作り込んでいる事に感服します
時系列が崩され、ラスト→始め→ラストのちょっと前→始めからちょっと進んだ所→・・・というストーリー展開が理解できればストーリー自体は全然難しい内容ではないのですが、いかんせんその時系列で起こることを順列で整理しながら覚えていられないので、結果“難解”と言われるんだと思います
先日のアカデミー賞受賞式にて「オッペンハイマー」で監督賞を受賞したノーラン監督ですが、これまでの監督作品「インセプション」「インターステラー」「テネット」といづれも“時間”をテーマにした傑作群、その原点がこの作品というのが、元来おそろしい感性の持ち主だなあとあらためて感心しました
何にしても、一回観たら直ぐにもう一回観たくなる中毒性のある作品だと思います
いやこれ思ってたのと違う・・・
約10分おきに時間を遡っていくシーンと、現実の時間に沿って挟み込まれるシーンが交互に流れるため非常に混乱する。クリストファー・ノーラン作品だと後から知って納得。TENETよりはわかりやすいか。
博士の愛した数式よろしく、記憶が10分しか持たない男が自分の身体に刻み込んだ入れ墨メモを頼りに、妻を殺した犯人を突き止める…というサスペンスかと思いきや…なんてこった。こんな展開になるとは。
見終わった後に、最初からもう一度、いや10分おきに巻き戻して観たくなること間違いなし。
監督の才能に敬意を払うしかない
クリストファー・ノーラン監督の出世作にして、それはもう“記憶障害の疑似体験”。
進んでは戻りの繰り返しで結末から少しずつ時間を逆上っていく事により、物語の本当の道筋が見えてくる。
最後に待つ衝撃の事実に脳内は困惑必至。
これは是非DVDもしくはBlu-rayで見て頂いて、内容を知った上で特典の「もう一つのメメント」を見てもらいたい。
時の流れを正したストーリーを見る事で、より深く理解できて新たな発見と更なる驚愕に陥るはず。
合わせて4時間かかるけど、その価値はある1作で2度おいしい衝撃作でした。
非常によく出来た作品ですが、その後どうなったんだ!?と少し疑問が残った部分と、常に頭を使って見るので好き嫌いが分かれるだろうなという印象も。
ストーリーが繋がっていく気持ちよさ
レニーは主人公、テディは何やら胡散臭い、ナタリー怪しすぎる、ジミーって誰なんだ?
白黒の映像になると過去、カラーが10分ごとの断片的な記憶だろうか?
結末から始まりへ進んでいく。
次第にレニーの記憶すら怪しく思えてきたが、はっきりとは分からず増していく違和感。
少しずつ時間が戻っていく映像から情報を拾って拾ってピースを埋めていく。
物語の終わり(始まり?)が見えてきた時、最初の会話の意味がわかってスッキリ!
テディ、ナタリーの思惑の全部は分からなかったが納得出来たので良し。
配信で繰り返し見るのをおすすめします。
当時映画館で見たらモヤモヤが残りそう…
なぜ今まで観ていなかったのか、自分。
「メメント観たことある?」と聞かれたが観ておらず一緒に鑑賞。クリストファー・ノーランという固有名詞が脳に定着する前に知った作品だったため本作もクリストファー・ノーランだとは知らなかった。
さすがクリストファー・ノーラン、冒頭の時間が逆戻しになるシーンも良作であることも難解であることも如何にもクリストファー・ノーランという感じがして良き。
鑑賞後レビューを書いてない作品が何作かあるがこちらを優先的に書かなければレニーのように記憶を無くして後から書けなくなると思い、真っ先に書くことにする。
「妻を亡くして記憶を維持できない主人公」という情報をまず得ておかないと物語が理解ができなかっただろう。実際に時間が戻っているということもすぐには理解できなかった。
私は伏線回収映画は大好きで好んで観ているが、時間を少しずつ戻して自分も主人公と同じ「分からない」を作り上げる手法が素晴らしい。
上記に優先的に書かなければ…と書いたが、実際のところ書きたいことは多くあるが上手くまとめることができない。
とりあえず、「クリストファー・ノーランは凄い」と言っておく。
※人と一緒に観ることをオススメします。一人だと分からないまま先に進んでしまい混乱するので。
逆回転で謎を解明していくストーリーが斬新で、見応えがある映画です。
映画史上、おそらく初のストーリー展開です。
すべてが「逆回転」でのストーリーになっています。
つまり、「結末」から始まって、「なぜこのような結末になっているのか?」と謎を解き明かしていく構成になっています。
主人公は、ある障害により直前の「10分間」しか記憶が残らないようです。
そのため、ありとあらゆる方法で、メモを残し、そのメモから記憶を辿り、謎を解明していきます。
謎めいた映画ですが、観る人に親切な工夫もあります。
現在の(逆回転、つまり現在から過去に遡る)場面はカラーで描かれ、記憶を辿る(過去から現在の)場面はモノクロで描かれています。
そして、ラストシーンは、びっくり、衝撃です。
理解を深めるために、
おそらく、大半の方は、もう一度、最初から観ると思います。
何度も見返したくなる
10分しか記憶が続かない彼が殺人犯を探していく。
物語が断片的に遡っていくような見せ方で、考えながら見るのに苦労し、いつの記憶を信じればよくて誰を信じて誰を疑えばいいのか?と主人公と同じ目線でみれる新しい映画だった。
何度も観て答え合わせしたくなる映画だった。
10分しか記憶を保てない男が妻殺しの犯人を追うというストーリー。 ...
10分しか記憶を保てない男が妻殺しの犯人を追うというストーリー。
時間軸が難しく、理解していくのがなかなか困難だが、観れば観るほどおもしろくなるんだろうなぁと思う。
記憶が続かないことで騙され利用されることもある主人公だが、その彼も記憶を都合の良い部分だけ利用しているんだなぁ。
全179件中、21~40件目を表示