嫌われ松子の一生のレビュー・感想・評価
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号泣
知り合いに強く勧められて視聴。
松子は不器用すぎて次々訪れる困難の中で上手く立ち回ることが出来ず、空回りを繰り返してしまう。トルコ嬢として成り上がっていくシーン、元生徒のヤクザをかばうシーン、お父さんや妹を思って天国への階段を上るシーンで号泣してしまった。
どんな困難が待ち受けても死ぬことなど考えずゆっくり前を向いて生きたい、と思った。
悲しすぎる喜劇
大いに楽しんだ。2時間10分ちっとも長く感じなかった。
次々松子に降りかかる偶然の不幸は、もちろんマンガチックでリアリティーなどあるわけがない。別に人生とは、、とか深い意味はまるでない。考えこむことはない。だが、人間の感情の断片的な真実はある。
ミュージカル仕立てで斬新な画面、花いっぱいや、いかにもCGらしいCG映像は楽しいし、テンポも悪くない。
現代の歴史を一応押さえ、懐メロもふんだんに取り入れている。
決してふざけてばかりいるわけではない、ホロリとするシーンもたっぷりある。とくに沢村めぐみとの友情や妹との関係はちょっと泣かせる。
豪華な配役陣、ほぼちょい役レベルでゴージャスな俳優陣が次々出入りする。その中で主人公級の瑛太が初々しい。醜い老松子の特殊メイクもなかなかすごい。
松子の死に関してはミステリー仕立てのサスペンスもあり、最後に明かされる真犯人にはちょっとびっくりした。
同時期の宮沢りえの某映画を見ていてあまりにばからしくて、途中で投げ出してこちらにスイッチ。よかった。拾い物。
昔と違う印象だ
先日何かで観たんですが「外国人に人気の日本のミュージカル」で一位になってたんですよね。
昔公開当日に観たきりでミュージカルのイメージがなかったので改めてVODで見直したんですけど、公開当時とはまた違った印象を受けました。
子供の頃に読んだ本を大人になってから読むとまるで違った話に感じる事ってあると謂うのですけど、今作もなんだか随分違った印象をうけました。
30代に観た映画が40代になっただけで自分はそんなに変わってないのに、違った印象を受けた事に驚きます。
それなりに自分も変わってるって事なんですね。
前は松子に対しての嫌悪感しか感じなかったのに、今見ると何だか愛らしい、誰にでも起こりうるちょっとしたワガママから偶然に人って転がり落ちるんだなって、なんだか同情しちゃいましたね。
そしていま見ても斬新で美しい中島哲也監督の映像美。
天国で妹と再会するラストシーンで思わずぽろりです。
やっぱり中島哲也って凄い監督ですね。
大好きです。
私は松子が好きだよ。
今を懸命に生きる松子が愛おしい。
何事も表裏一体。幸せも不幸も決めるのは自分。
演出もさすが中島監督。
ポップで毒々しい世界観が最高!いつ見てもお洒落!
どうしてこうなったの転落人生ストーリー。ポップに描いているがけっこ...
どうしてこうなったの転落人生ストーリー。ポップに描いているがけっこうハードな内容。友達の沢村めぐみの存在がすごい良かった。
アインシュタインのことば「人の価値とは、その人が得たものではなく、その人が与えたものではかられるのです。」にも通じる。
刑務所の歌カッコイイ、サントラ盤も良い。
嫌われ松子の一生
シリアスと思ったらコメディであり、しかもミュージカルである。
ヒロイン中谷美紀の汚れ役は日本アカデミー賞主演女優賞に納得だが、すっとぼけた美しさは好きになりそう。
DVの作家が出て行ってた時に残した「生まれて、すみません」のシーンあたりはシリアスであり、玉川上水が笑わせる。以前、雑誌で見た太宰治の入水場面の挿絵が脳裏から離れなかった。
気軽に「これがマイベスト映画です!」と言えないのが、さらにこの映画らしいというか。。。
内容が重すぎて、気軽に「これがマイベスト映画です!」と言えないのが、さらにこの映画らしいというか。。。
これを初めて見たときは、嗚咽まじりに号泣しました。
松子の人柄への激しい共感と、
普通なら憐れまれて終わるだけの不憫で不幸な女なのに、
美しい映像と軽妙な音楽、コミカルな展開で最高にデコレーションしてあって、
まるで松子へのはなむけのような、応援歌のような…。
こんな映画を作ってくれる人たちがいるんだなあと感極まったのでした。
初見から10年経ちましたが、何度も思い返す作品です。
それにしても…。中谷美紀さんが途中で降板しなくて本当によかった!
ツラすぎる
僕は人に与えた愛は自分に返って来ると思っています。だけど、松子は与えた愛を暴力や最終的には裏切りなど酷い形で返されます。
それでも松子は1人よりもマシだと自分に言い聞かせて、その人への愛を貫きます。
それなのに最後は周りには誰もいないまま死んでしまい、可哀想なんて安い言葉で…惨めというか、観ているのが辛かったです。
こういう人は世の中にいるはずです。
共感はできないかもしれないけど、認識し理解をする所から人は人を救うことができるのだと思いました。
他人依存症
愛に飢えすぎている人。
いつも何かに流されていて、盲目的に他人に全てを捧げようとする人。
寂しいという感情が人一倍強いのだろうか。
自立できない人、と切って捨てるのは簡単だけど、
人は社会的な生き物だと考えれば究極のあるべき姿なのかもしれない。
でも個人的には前者の考え方なので、観る映画を間違えた。
好き嫌いは別れるが、これぞ作家性!
作家性のある映画は、熱狂的ファンも生みますが
とことん嫌われる一面もあると思います。
今の映画界では、珍しくそれを持った中島監督は
あの大林宣彦大先生の後を継げる唯一の存在だと思います。
CM制作出身者っていうのは、
制約の中でクリエイティブをしてるから
やっぱり強いんですね。大林監督も中島監督も。
どの作品も拝見していますが、
一番印象に残っているのがこの作品です。
中谷さんの日記的な書物も読みましたが
本当にひどい現場で、ひどい監督。
だからこそ、こんなに悲惨なのに笑える映画が
産まれたのだと納得。
救いのない、中身もない作品が多い中
この作品の悲壮さの先には希望がありました。
そして、彼女の原点が教師であったという経歴が
あんな形で帰結するとは思っても見ませんでした。
出演陣も豪華。いずれも凄いです。必見。
中谷美紀の本領発揮
愛されたくて仕方がないのになかなか思うように愛が手に入らない松子の、おかしくも悲しい人生をポップな雰囲気で送る映画。悲しい映画ほど明るく見せたほうが、実はとてもつらさを感じてしまいます。まさに松子という人間の生きかたそのもの。辛い時ほどおかしな表情をすることで、ますます松子自身も、観客側も辛さをかみしめる。中谷美紀さんの演技力には舌を巻きました。この人以外に、誰が演じられるだろう?と思ったほど、松子でした。
良かった
あまりに辛すぎて観るのをやめようかと思ったけど最後まで見ました。
これはもう映画ではないと思いました。
俺も一つ間違えたらこういう人生を歩んでいたかもしれない。
こんな人生を歩んでいる人もいるのか。
いろいろ考えました。
邦画はやっぱりすごい。
監督、キャスト、やっぱりすごい。
『嫌われ松子の一生』
ちょっと長い。キツかったな。
同じ映像を使わず視点を変えて丁寧に撮ってる。
コミカルにテレビの時事ニュースも入って本当に巧い。
だのに何故か飽きちゃうのよね。
強弱より軽い重いの識別が欲しかったかな。
ピカイチの演技を魅せた適役の黒沢あすかのハマり具合が最高。
多数出演しても記憶に残る俳優さんは結局は少ないな。
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