イン・アメリカ 三つの小さな願いごと

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説・あらすじ

「父の祈りを」のジム・シェリダン監督が、アイルランドからアメリカへ移住した一家の過酷な現実と再生を描いたヒューマンドラマ。シェリダン監督の実体験をもとにした半自伝的作品で、脚本には監督の実娘ナオミ&カーステン・シェリダンも名を連ねた。

幼い息子を亡くした悲しみから立ち直れずにいる若い夫婦ジョニーとサラは、2人の娘クリスティとアリエルを連れてアイルランドからニューヨークへ移住する。一家は貧しく苦しい生活を余儀なくされるが、娘たちは新天地での新鮮な日々に楽しみを見いだしていく。ある日、娘たちは同じアパートに住む画家のマテオと親しくなる。

母サラを「マイノリティ・リポート」のサマンサ・モートン、父ジョニーを「24アワー・パーティ・ピープル」のパディ・コンシダイン、2人の娘を実際に姉妹であるサラ&エマ・ボルジャー、画家マテオを「グラディエーター」のジャイモン・フンスーがそれぞれ演じた。

2002年製作/106分/アイルランド・イギリス合作
原題または英題:In America
配給:20世紀フォックス映画
劇場公開日:2003年12月13日

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

第61回 ゴールデングローブ賞(2004年)

ノミネート

最優秀脚本賞 ジム・シェリダン
最優秀主題歌賞
詳細情報を表示

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画評論

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2

(C)2003 TWENTIETH CENTURY FOX

映画レビュー

3.0末っ子を亡くしてしまった母親の想い

2025年2月6日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

サラが自分の命を賭してまで産むことにこだわったのは、やはりフランキーを亡くしていたことと無関係ではなかったのでしょう。
そう思うと胸が痛みます。

それだけに、母親の心中を察しているかのよな姉妹が亡きフランキーに託す「三つの願いごと」が、胸に響きます。

加えて、本当に温かな家族だなぁと思いました。ジョニーとサラとニ姉妹のこの家族は。

本作の設定ではアイルランドからアメリカへの移民という設定でした。
移民一家ということでは、アメリカ社会でも、決して上層の階層に属する訳ではない否、むしろ移民ゆえの困難・苦労もあるようです。

しかし、この家族のことですから(フランキーの存命中にはなおいっそう)温かな家族関係を築いていたことと思うと、それだけで、観終わって、こちらの気持ちまでもが温かくなる作品として、充分に佳作としての評価ができる一本だったとも、評論子は思います。

(追記)
アメリカはボランタリズム、そしてその活動資金源となる寄付の習慣が根づいた社会で、そういう風土を知らずに進出した日系企業は、市民からの寄付の要請のあまりの多さに驚くとも聞き及びますけれども。

そのことから言えば、「叫ぶ男」として周囲からは奇異の目で見られていたロテオの行為は、アメリカ市民社会のボランタリズムの象徴ということなのかも知れません。

(追記)
本作は、別作品『メッセンジャー』(2009)で、主人公の新たな恋人役を見事に演じていたサマンサ・モートンの出演作品ということで鑑賞することにした作品でしたけれども。

本作でも、末っ子を亡くした母親を好演し、その点でも、評論子には、当初の期待を裏切らない一本だったとも思います。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
talkie

4.5小さな幸せに気付かせてくれる

2023年7月30日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

幸せ

無条件にめでたいと思うことがある。
結婚と出産だ。

自分が今現在の年まで生きて動けていることが天文学的数字の確率であるということを日々感じて暮らしてる人は少ないと思う。

人生ではいくつもの出会いと別れを繰り返す。そのたびに何かを受け取っているんだなあと思う。

近親だけでなく、今より昔、もっと歴史的に昔の人々も。いつも今よりはいい世界になるように、子どもたちが幸せに暮らせる世の中であるようにと現在の世界を作ってくれてきてるのだ。
意識しないとそのことを忘れて失敗や苦労にばかり目がいってしまう。
実は日々小さな幸せの恩恵にあずかっているのにだ。
ときにはありがたみを思い出すともっと幸福に一分一秒を過ごせると思う。
そのことを思い出させてくれる映画です。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
こまめぞう

4.5姉妹にやられた

2023年5月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 1件)
ジャーニー

4.0しみじみ味わい深い

2022年7月30日
PCから投稿

NYにやってきたアイリッシュ家族の貧しいながらもひたすら生きる姿を淡々と描いています。
ハラハラ、ヒリヒリするような危なっかしい話もしばしば登場して、それなりのサスペンスも感じますが、半自叙伝だけに極めて優しく撮っています。
幼い娘の立場からの語り口が成功しましたね。
でも、「アイリッシュ」と聞いて何らかのイメージを持つアメリカ人は日本人と異なる印象を持つはずです。去年の「ベルファスト」みたように。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
越後屋

他のユーザーは「イン・アメリカ 三つの小さな願いごと」以外にこんな作品をCheck-inしています。