劇場公開日 1954年4月26日

七人の侍のレビュー・感想・評価

全191件中、61~80件目を表示

5.0人生で大切なことはすべて「七人の侍」が教えてくれた

2025年10月18日
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鑑賞方法:映画館

40年近く前、サンフランシスコにカストロ・シアターという劇場があって(今でもあるのかな?)、緞帳や二階席のあるかつてはオペラでも上演していたような由緒ある劇場でしたが、当時は名画座になっており、「七人の侍」も上映された。海外の映画館で「七人の侍」を観ることができてとても感慨深いものがあった。
なによりも、上映後のロビーで、髭面メガネの人たちが興奮して語り合っているのを見て、日本人であることをあれほど誇りに思ったことはなかった。(上映期間中にきっとルーカスや、当時SFの近くのカーメル市長だったイーストウッドも観にきていたに違いない、と勝手に思ってる)
 仲代さんも通行人の侍で出てたんですよ、
 最初にスローモーションで倒れた盗っ人は黄門さまなん
ですよ、
 最後の決戦のシーンでは雨がよく映るように、水に墨を
混ぜて降らしてたらしいですよ、
 侍を演じた俳優さんたちは、実生活では生き残った方た
ちから亡くなられて、1番最初に死んだ平八役の千秋実さんがもっとも長く存命されてたんですよ、
といったこといっぱい教えてあげたかった。

映画の感想
侍がひとりずつ加わってくるところ、そしてひとりずつ倒れていくところは、何度観ても、クゥーってくる。
泣く。
七人みんながかっこいい。
合戦のシーンは何度観ても興奮して追いつけない。
何度観ても面白いし、その都度発見がある。

早坂文雄の音楽が良い。できることなら、侍のテーマを死んだら葬儀の際に流してほしいくらい好き。
少し前に放送された映画音楽の特番で、葉加瀬太郎が指摘してた良い映画音楽の要素がすべて当てはまってる気がする。

午前十時の映画祭ありがとう。
大きなスクリーンで夜も上映してくれてるTOHOシネマさんありがとう。

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大吉

4.5〇〇〇〇〇〇△た

2025年10月17日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

驚く

「この飯、おろそかには食わんぞ」

午前十時の映画祭15最大の目玉。異例のナイトショーに滑り込む。
通しで観るのはこれが3回目。いやもう、何度観てもめちゃめちゃ面白い。204分という長尺ながら、無駄な展開が一切ない。野武士から村を守るために縁あって集まった侍(自称含む)7名、並の作品であればこの段階で作品がゴチャついて観る気が失せるのだが、本作の7人は言うまでもなく多過ぎず少な過ぎず、そして役割が最適配分されていて非常に観やすい。懸案事項であった音声の聴き取りにくさも許容範囲だったので大変満足した。
名作というものは、何度観ても異なる感情が湧き起こるし新しい視点を得られるものである。3回目の今回は侍たち以外の部分が妙に刺さった。本作の公開年は終戦から10年足らずの1954年。朝鮮戦争による特需景気があったとはいえ経済白書に「もはや戦後ではない」の文言が載るまであと2年かかるタイミングなわけで、そんな中で床に米粒が撒き散らされるシーンはかなり刺激的だったのではなかろうか。同時に中盤、侍たちが村の子供たちにおにぎりを配るシーンでの子供たちの屈託のない笑顔が妙に印象に残る。彼らは戦後生まれなのだろうか?この時代に演技とはいえあれほどの笑顔を引き出せるものなのかと変に感心してしまった。
更に、今回ふと思ったことがある。侍たちの中でも、本作は特に菊千代(演:三船敏郎)なしには語れない。前半のコメディリリーフのような立場から、後半は彼の成長の物語としての側面も持ち合わせる事実上の主役である。彼は基本的に嗅覚で動いている感があるが、注意深く観ていると単なる脳筋とも言い難いのである。断定はできないが、巻物や旗印から識字できているような描写があり、彼の設定から見ると実はかなりの知識層なのでは?という風に見えてくる。もちろん知略では島田勘兵衛(演:志村喬)には到底及ばないが、菊千代の深層に一歩踏み込めた気がして新鮮だった。
そしてリマスターによって浮かび上がった白い吐息。クライマックスの雨の死闘はキャストが凍傷になるほど寒かったというエピソードが残っているが、勝四郎(演:木村功)と志乃(演:津島恵子)の逢瀬の時点で既に息が白い。従来の画質では分からなかった描写が浮かび上がってくるのは、これはやはりリマスターの醍醐味というべきだろう。
毎回毎回「全部を吸収してやろう」という気概をもって臨むが、結局観るたびにこれまで見えていなかった視点が必ず浮かび上がってくる。今回もまた負け戦だったな...。

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ストレンジラヴ

5.0無駄な絵が一枚もない❗️

2025年10月17日
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鑑賞方法:映画館

笑える

興奮

斬新

なんという画面!キャメラで映し出される画面、映像、絵にこれっぽっちも無駄がない。無駄な表情も無駄な動きもない。目の前に繰り広げられる絵にただただ圧倒された。セリフも素晴らしい(三船敏郎は滑舌悪いのでよく聞き取れない箇所あった)。志村喬の言葉の一つ一つ聞き漏らさないようにした。加東大介の頼もしさと千秋実の「中の下」だけれど居てくれるだけで有り難い存在感にやさしい気持ちになった。絶対死なないと思っていた、精悍な顔と鋭い腕前の宮口精二に思わず声がでてしまった。まだ前髪のある木村功のなんという清らかさと誠実。花の中に寝転ぶ姿はまだ子どもの顔だ。そして菊千代(三船敏郎)が前半では出たり消えたりなのが後半になるにつれて光り輝く。小動物みたいにしなやかな肉体といたずらっぽい眼差しの子ども好きの男。左ト全が殺された時、親に死なれた赤ん坊を抱いた時、「これは俺だ」と号泣する菊千代の姿は哀しかった。

「七人の侍」を初めて見ることができた。我慢強くしたたかで感情豊か、家族と仲間と子ども達を大事にする一方で、生きて行くためには用心深く小狡く偏狭で卑屈にならざるを得ない百姓の人生。学問を修め剣や弓や乗馬の鍛錬を行い己を律する侍もいれば、弱い存在を横暴と暴力で痛めつける盗っ人野武士もいる。人間の複雑さを描き込む作品に、監督らの個性が強烈に表れていた昔の多くの邦画の豊穣さにうっとりしつつ呆然とした。
「午前十時の映画祭」ありがとう。

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talisman

4.0ななにんのさむらい、じゃないよ

2025年10月17日
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鑑賞方法:映画館

1954年にモノクロ、スタンダードサイズ、モノラル音声で公開された。1975年の劇場リバイバル時にはステレオ音声での上映。物の本によると、撮影時はモノラルで同録されたが、光学トラックだけでなく、磁気テープでのバックアップ音源が存在するとのこと。ステレオ化はこの音源がもととなった。このサイトのトップページにあるカラーのポスターには「4チャンネルステレオ音声」と表示されているので75年版のポスターなのだろう。この作品にはいろいろな版があり、三船敏郎出演部分のみアフレコして斬殺音(バサッバサッていう奴ね)を加えた音声ヴァージョンもあるらしいし、テレビ上映ではアスペクト比を変えてヴィスタサイズにしたものも観たことがある気がする。いずれにせよ207分もあるのでTVではカットされているシーンもあり、侍たちが相手の根城を逆に襲うシーン(平八が討死する)は久しぶりに観たかもしれない。攫われていた利助の女房が焼死する割と陰惨な部分なのでカットしたくなるかも。
今回の4Kリストア版は、ノーカット(フィルム劣化で失われかけていたカットも回復)、音声は75年版準拠で、モノクロ映像はコントラクトも美しく再現された。ベストの状態だと思う。観るべし、です。
さて今回、改めて発見した点は勝四郎(木村功)の重要性。やっぱり菊千代がどうしても目立っているものの(彼は単なる野生児ではなく「聖と俗」をシンボライズしているかにみえる)勝四郎が伝令として動くことによって黒澤明が意図したジョン・フォードの西部劇的な空間表現ができているところがある。このあたりが「荒野の七人」と違うところであちらさんの劇空間がどうしても薄っぺらいのは本家の勝四郎の役割をきちんと理解できていなかったからだと思う。
最後に、たまに「ななにんのさむらい」と言ってしまう人がいて嫌ですね。純粋な数詞として音読みの「にん」につながるのでやっぱり「しちにんのさむらい」が正しい。
と思ったら、劇中、志村喬さんが「七名(ななめい)」とセリフを言っているのでビックリ。昔から誤用っていうのはあるんですね。聞き取りやすくしようと言う配慮があったのかもしれないが。

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あんちゃん

5.0これが星五つなのは当たり前

2025年8月23日
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鑑賞方法:その他、映画館、TV地上波

泣ける

興奮

ドキドキ

子供の時見て、テレビでオヤジが観てたがつまらないから見なかった。十代後半で観て、よくできた娯楽作品だとは思ったが、何しろ新しいものか旧作でも作風が斬新なのを追い求めていて、評価が定まらず。
羅生門、生きる、白痴、どですかでん、赤ひげとか娯楽作品ではない作品は評価したのですが。本作を凄いと思ったのは30歳以降かな。
登場人物が沢山いますがその心中を理解する範囲が増えるほど、エピソードの意味を感じると共に、評価が修正されました。
菊千代を演じた三船は難しい役だと思います。
浪人が集まって報酬もなく村人を助けるために野武士を撃退するなんてある得ないですが、なんかリアリティーがあります。日本の武士、侍の印象を海外に知らしめた作品です。
もう片方は用心棒の桑畑三十郎ですね。
こんな作品は作ろうと思って作れないと思います。作ったのですね。評価は年齢と共に時には激変します。

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Kenku

5.0是非見てほしい

2025年6月30日
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鑑賞方法:VOD

楽しい

興奮

癒される

 言わずと知れた傑作なので細部についてコメントしませんが、二点だけ書きます。

 ひとつ目、古いし長い映画ですが見ていない人はぜひ見てください。

 ふたつ目、音割れが激しく聞き取り難い部分が多々あるので配給会社さんは最新技術で音声のリマスターをしてください。

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クネーゴ

4.5完璧すぎる理想

2025年6月3日
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鑑賞方法:DVD/BD

黒澤明ほど自分の理念を追求し、それを映像として表現できる監督は他にいないだろう。
『七人の侍』は黒澤明の内面を見事に映像化した、集大成とも言うべき作品である。

七人の侍はそれぞれが社会の内にある
①知恵 ②実務力 ③ユーモア ④優しさ(弱さ) ⑤武士道 ⑥理想 △本能
を象徴している。

特に三船敏郎演じる菊千代は、農民出身でありながら侍を名乗り、理性と情念のはざまで揺れ動く人間の矛盾や葛藤を体現している。
彼が水車小屋の赤ん坊を見て涙する場面は、その象徴的な瞬間だろう。

本作全体にも、理性と情動の対比構造が流れている。
武士たちは秩序と統御の象徴であり、農民たちは日常の不安定さや生存欲求を抱える存在として描かれる。
黒澤は、この両者の緊張と共存のバランスの中に共同体の在り方を探ろうとしているように見える。

また、本作は戦後の日本社会のメタファーとしても読むことができる。
農民たちは当時の一般国民、侍たちは外部から秩序を提供したアメリカ、野武士たちは戦前の軍部を象徴しているとも解釈できる。
黒澤はこうした外部から与えられる秩序(統治・保護・支配)が共同体を救うという一つの理想モデルを描きたかったのだろう。

本作で特に評価されているのは、その映画技法である。
屋外撮影の自然光を活かし、カメラ位置・構図・役者の動きが一体化した立体的な画面構成は驚異的。
4Kリマスターで鑑賞したが、立体感はまるで3D映像のように感じられた。

戦闘描写のリアリズムも秀逸で、CGでは決して描けない「馬と人間の泥まみれの混沌」が展開される。
その中で描かれる必要な死。そして最後に生き残るのは知恵・ユーモア・理想である。

私がこの映画を観るたびに感じる腑に落ちない感覚──それは黒澤明が理性を少し信じすぎているのではないか?という違和感だった。
今回再見して気づいたのは、完璧に構成された作品ゆえの、その「完璧性」が持つ限界(ある種の矛盾)である。

4K UHD Blu-ray (クラリテリオン版)で鑑賞

92点

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neonrg

2.5三船が明るいw

2025年5月31日
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三船は演技がワンパターンで暗い演技しかできないと思ったら
よくしゃべる明るい武士を演じてた
時間が長いので前半百姓の話でリタイアするかもしれない
そこを超えれば見どころあり

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joker4444

5.0総合芸術の金字塔

2025年5月7日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、その他、TV地上波

娯楽性と、芸術性を絶妙のバランスで兼ね備えた、日本映画の金字塔。
侍たちのそれぞれの人生が、余すことなく語られる。
武士は、死に様こそがその生きた価値なのだろう。
そして、百姓は彼らに守られて生を謳歌する。

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うそつきかもめ

5.0名作

2025年2月18日
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鑑賞方法:VOD

楽しい

戦国時代の侍を見事に描いた傑作だと思う。
志村喬が素晴らしいが他の俳優さんも適材適所
で良かった。

samurai7のコマチみたいなキャラがいたらもっと楽しかったと思う。

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四葩

5.0恋も戦いもハラハラドキドキ

2025年2月12日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 長いが退屈な場面がない。自宅観賞ならいつでも休憩できる。
 言葉づかいが、懐かしいというより新鮮で「野伏せりをつっころす」等、聞き慣れない台詞が多い。BSの録画なので字幕をつけて試聴できて良かった。
 登場人物に感情移入しやすくて、愉快な場面もあり、男女の恋愛要素も良いし、アクションも良い。
 前半は侍をスカウトするシチュエーションが面白い。後半はハラハラドキドキしっぱなし。

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Don-chan

5.0初めて観た。

2025年2月7日
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鑑賞方法:VOD

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単純

興奮

最初から最後まで目を離す事が出来ない。庵野が目指していた実写ドラマとはこの事ではないか?

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mark108hello

5.0何度観ても感動する、素晴らしい名画!

2025年1月12日
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鑑賞方法:DVD/BD

日本が世界に誇る大傑作中の大傑作!!
207分の長尺が体感2時間程度のあっという間、70年前の作品とは思えない、見応え満点の“人間を描いた”スペクタクルアクション巨編!!

前半分は傭兵のリクルート、後半分は村を挙げての野武士との死闘、というグイグイ引き込まれる見事な脚本で3時間半まったく飽きさせないのが驚異的

野武士達も酷いけど、農民の方も生きるために残酷・残虐だったり、姑息だったり、貪欲だったり、するというシニカルなメッセージは納得がいくし現代にも通じる普遍的なテーマ

キャスティングも素晴らしい
島田勘兵衛を演じる志村喬さんがめちゃくちゃシブい、菊千代を演じる三船敏郎さんがめちゃくちゃエネルギッシュ、そのほか 千秋実さんや加東大介さん等々の最高のアンサンブルキャストが最高です

1ショット1ショットにこだわりを感じる、大巨匠 黒澤明監督の画力に圧倒されます
特に馬に乗って村を襲撃する野武士達や火を放たれた家屋の燃え盛る炎、そしてクライマックスの雨の中でのバトルシーンは大迫力、さすが世界の映画史に刻まれる大傑作の風格を備え、本作を観ること自体が素晴らしく意義のある体験でした

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Jett

5.0いまさら

2025年1月6日
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無駄なシーン、ショットが皆無、全てのシーン、ショットが「シャシン」として完璧で、且つ全てのシーン、ショットが有機的に関連し合った上に核爆弾並みの爆発力を生み出した奇跡の作品です。

因みに東京物語と全く同じ評価です。

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越後屋

3.5農民を知るための映画でしょうか。

2025年1月3日
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難しい

言わずと知れた名作だか、いかんせん邦画はセリフが聞き取りづらく、更に年代物はまったく何を言ってるか、であったが、字幕、という便利な機能を知り、3回目にしてようやく全編見れました。余談であるが、この機能なら羅城門も観る気になれる。

さて、肝心の内容は、、
ハリウッドリメイク含め、7人ものはある程度観ており好きな映画ではある。そして本家本元。

物語、それぞれの侍のキャラ、というより気になるのは農民のボンクラ、無知能さぶり。そこの描写にただならぬこだわりを感じる。

当時の農民の無教養と、愚かさ、恍惚さと、侍の対比を通じた時代描写が裏テーマなんだろうか。ラスト、一夜の契はなかったものとして、農民に戻る娘。うむ、士農工商の壁はれっきとして越えられず、何人失おうとも、また田んぼを陽気に耕す。

最後に何人か侍は死ぬが、そこの死は必要なかったのかなあ。

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ho

3.0持ち上げすぎ

2024年12月23日
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鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

興奮

邦画ナンバー1だとか巷の評判だが持ち上げ過ぎでしょう、そもそも七人の侍が命を懸けるほどなのか、農民に入れ込みすぎでしょう、戦闘シーンとかは迫力も有りましたが、ジョン・フォードの「駅馬車」の比では有りません。黒澤明なら「羅生門」や「天国と地獄」の方がもっと上位でしょう。

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koko

3.5休憩の文字に驚き。

2024年12月22日
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昔は長い映画はあんなに堂々と「休憩」って出るんだと思ってちょっと面白かった。
後世の人達よ影響受け過ぎだろ。

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はまぐりの短い感想文

5.0素晴らしい傑作

Kさん
2024年12月5日
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泣ける

楽しい

興奮

あっという間の三時間半
完璧な 脚本 構図 カメラワーク カット割り

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K

4.0ちょっと聞き取りにくいけど

2024年11月30日
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興奮

難しい

その分集中してみたら3時間もあっという間やね

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symi

5.0黒澤明の最高傑作

2024年11月26日
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監督脚本は"世界のクロサワ"黒澤明。

【ストーリー】
時は戦国末期。
戦乱につかれ、国内はことごとく荒れ果てていた。
あるうらぶれた寒村に、くり返し野伏たちの集団がおとずれ、狼藉をはたらいていた。
「このままでは村が滅ぶ。侍をやとって、用心棒として来てもらおう」
長老の儀作と若い利助は、町に出て侍をつのるがうまくいかない。
そんな折、盗賊が人質をとって家屋に立てこもる事件がおこる。
そこに居あわせた初老の侍が、髪を落とし、僧のふりをして盗賊を斬り伏せ、鮮やかに解決する。
男は島田官兵衛。
負け戦をいくつも重ねた、浪人であった。
官兵衛は仲間をあつめ、合計七人の腕におぼえある侍たちと、村を守る戦いにその身を投じる。

初めて見た感想は、
「長い」
「侍じゃなくて農民の話じゃん」
でした。
5年ほど漬け物にしておいて再鑑賞したら、まったく逆の感想になってました。
そのあいだに『用心棒』『椿三十郎』『羅生門』『隠し砦の三悪人』『乱』『影武者』『生きる』『赤ひげ』『蜘蛛の巣城』なんかをつづけて見て、どれも傑作級映画で、予習も終わったとさあ見なおしました。
いい。
まあこれがめっちゃいい。
侍たちの生きざまも、農民たちの苦しみも、それぞれ一方向にギュッと集合して流れてゆく重厚な群像劇で、そりゃジョージ・ルーカスや秋山瑞人が新作に取りかかる前に、必ず一丁見なおすわと。

剣戟も野伏との戦いも攻撃のタイミングがリアルで、この映画の影響で時代劇でリアル侍ムービーがたくさん作られたそうです。
こだわりのあるアクションのために、殺陣師、いわゆる剣術の振付に、本物の古武道の達人を呼んでます。
香取神道流の杉村嘉男さん、その後黒澤作品はじめ数多くの映画やドラマの剣戟指導を担当されたとか。
この方、国際古武道団体から、十段の称号を贈られてます……かっけえ……。

初期の黒澤チャンバラ映画は架空の舞台がおおく、この『七人の侍』もその一つなんですが、それでも説得力と生々しい生命感をおぼえるのは、演技演出を徹底しておこなうから。
数多い登場人物の、いずれもおざなりには撮られておらず、中でも傑出してるのは黒澤作品ではおなじみの侍頭・志村喬さんと、菊千代役の三船敏郎。
お二人とも、演技もいいけど剣戟もいい。
仲間を集めるあたりなんか、肉体の操縦術や身体能力の高さがうかがえて、見返したらたまらんですな。

撮影時のおもしろエピソードとしては、村が襲われて村人の女性が背中を矢で打たれて倒れたシーンに黒澤監督、
「殺された者があんな声をあげるわけがない!」
と撮り直しを要求したら、やられ役の女優さんがもろ肌脱いで背中をむけて、
「刺さってるでしょうが! 血が出てるでしょうが!」
とケガした部分をズイズイ見せてきたという。
なんか、防護用の板を入れてたそうですけど、ちょっと貫通しちゃってたんですって。あぶないね。
あんまりの迫力に、黒澤監督めずらしく主張をひっこめて、そのシーンは無事そのまま使われることになったそうです。めでたいね。

世界中の映画ランキングに入りまくる、日本映画の稀代の傑作。
白黒と嫌わず音が悪いと避けず、今からでもぜひぜひ見てほしい大傑作ですよ。

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かせさん
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