七人の侍のレビュー・感想・評価
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傑作!
久々に観たが映画の長さなど全く感じさせない。全ての登場人物の性格設...
魂がこもった色褪せない作品。
映画は映画館で見てこそ
弱い者のために命をかける七人のヒーロー
面白かったなぁ
何回も観てるんだけど、何度見ても面白い
野武士に襲われ食糧を奪われてしまう村が、野武士から村を守ってもらうために、七人の侍を雇う
なんと、200分(3時間20分)もある長編にもかかわらず
飽きることなく最後まで楽しめるエンターテイメント作品
初めは、自分たちを貧しい百姓だと言っていた村人たち
自分たちは戦えないから
「お侍さん、助けてください」
と言って土下座するような後ろ向きな人たちだった
しかし、そのうち、彼らは、戦乱の世に対応出来ず、武器を捨てて落ち武者になった人たちであり、
そこは、彼らが暮らす村だということがわかってくる
つまり、彼らはその時代の落ちこぼれたちで、
そんな落ちこぼれたちが、七人の侍たちと共に戦ううちに目覚め
そのうち、自分たちの力で、平和な村を守るべく立ち上がっていくようになる
この映画は、かつて挫折した落ちこぼれたちが奮起して立ち上がったり、
強者(武士)が弱者(百姓)を見下す差別や偏見が蔓延する不条理な社会といった普遍的なテーマを描きながらも
最初から最後まで人を楽しませるエンターテイメントになっていて
そこが、世界中の人々の心を惹きつける理由である
また、貧しい百姓たちのために、自ら盾となり弱き者たちを救う侍たは、真のヒーローである
その勧善懲悪も、世界中の人から愛される理由の一つだろう
特に、常に冷静で、武士としても人としても超一流な志村喬がかっこよかった
本当に毎回思うけど、この映画な志村喬は痺れるほどにカッコいい
三船敏郎演じる菊千代は、破天荒な三枚目で、面白かった
シリアスで暗くなってしまうような場面も菊千代のおかげで、笑える楽しいシーンになった
これは、日本が世界に誇る名作だと思う
DVDで観るよりスクリーンで観た方が迫力満点で楽しめるので
定期的に映画館でリバイバル上映して欲しい
字幕が欲しかった
人類の文化遺産です
決して色褪せない傑作エンタメ時代劇
傑作として語り継がれるだけはある王道ハイクオリティのエンタメ時代劇。黒澤明という名前に身構えて、芸術的作品として接する必要などどこにもない。純然たる娯楽映画である。
「村人とか何言ってるか全然聞き取れないし、コレ3時間もあるのかよ…」と最初思ったのが気が付くと作品に引き込まれていて、あっという間に終わってしまった。見事。
とにかく舌を巻いたのは美術設定だ。最近の、お化粧バッチリでてかてかした肌の美男美女が、クリーニングかけたばっかりみたいなてらてらの衣装で出てくる凡百の時代劇とは全く違う。衣装の汚れや破れ、農民たちが泊まった簡易宿泊所のようなものや、貧しい農村の景色、蛮族の集落といった具合の野武士の拠点など、その服装・背景・静物どれもが、紛れもなく現代ではない戦国時代の世界観を雄弁に語っている。ゆえにぐいぐい作品世界に引き込まれていくのだ。一方で、キャラクター毎にしっかり個性の立ったデザインがなされている点も流石である。
また、クドいお約束演出がほぼなかったところにも非常に好感を覚えた。古い傑作作品ならば、いわゆる“お約束”的な展開にまみれた退屈なシナリオだろうと予想していたのだが、現代の時代劇とは全く違ったものだった。
特に象徴的な要素として、各キャラクターの死に様がものすごくアッサリしている点が挙げられる。致命傷を負ってから、仲間の手の内で長々とした綺麗に推敲されたような遺言を並べ、都合よくガクっと死ぬようなシーンは無かった。魅力的なキャラクターも乱戦の中であっさりと死んでしまう。敵の雑魚武士とまったく同じように。戦闘において命が平等に扱われているのだ。それに、長々とクサい最期の台詞を語らせなくても、彼らの死は十二分に悲しいし、その死の際に何を思ったのかついつい思いを馳せてしまうように出来ている。三船敏郎の死に様も、そもそも最期でしっかり死なせたのも、エンディングの寂寥感を強くしていて素晴らしかった。並の監督ならば、きっと生かすか、大立ち回りの末に派手に散らせていたに違いない。
すると、この作品は「エンタメ性がなく歴史考証やリアリティにヘンに拘った、玄人映画好き向けのアート作品」なのか?といと全くもって違う。紛れもなく娯楽映画であり、エンターテインメントなのだ。
確かに先にも言ったように、キャラクターのくだらない今際の際のシーンなどないし、侍や農民がクサい台詞を長々と並べる演説をぶちかまして一致団結するようなわかりやすいシーンもない。恋愛の描写はあるが、それが不可思議な力を持っていたり、美談として描かれているわけでもない。カッコいいキャラクターが無双するシーンもほとんどない。
にも関わらず、しっかり本作は、徹頭徹尾、努力と気合とバトルと勝利に彩られた、少年漫画的な文脈をもったエンターテインメントとして完成しているのだ。先に挙げたような陳腐化した要素を「エンタメだから」と言い訳しながら盛り込む昨今のコンテンツは見習うべきである。
農民の、弱さ、愚かさ、卑屈さ、意地汚さ、卑怯さが如何なく描かれていて、かつ決してそれらを否定していない。ゆえに彼らの必死さや決死の努力を応援したくなるのだ。平凡な映画のように、農民どもを啓蒙し、誇り高い戦士に仕立てあげたりはしないのだ。
三船敏郎のキャラクターは非常に魅力的なのだが、それでもちょっと他のキャラより明らかに露出が多すぎて、かつキチガイじみた絶叫やわけのわからない言動が目にあまり、中盤はちょっとウザったかった。露出の少ないキャラクターに時間をもうちょい割いてくれてもよかったのでは。
敵が突撃だけを繰り返すゲームのNPCみたいなアホでよかったね。まぁ引くに引けないのだろうけど…。
白黒画面の中で真っ白に光り輝く白飯が本当に美味しそう。侍たちの命を雇う対価であり、百姓たちが決して口にできない宝のようなものであることが序盤でもしっかり説明されているからか、これまでみたどのコンテンツよりも美味しそうなお茶碗飯であり、握り飯だった。
久蔵マジかっけえ。剣の達人の浪人。でもアッサリ死ぬ。本当にアッサリ死ぬ。でもそれが良い。
殺陣も抜群の個性と魅力があり、斥候の野武士を斬り殺したシーンが一番印象に残った。花をいじりながらぼんやりと待ち、野武士の前に立ちふさがるや否や、一瞬の動揺の後に刀を抜こうとする野武士を斬り、逃げようとする人間を追いかけて背中を斬るという“生々しい達人の動き”の凄みが素晴らしい。必殺剣を振るうそれとは違う、謎の説得力のある達人感がある。
種子島最強説。恐るべき命中精度。
映画の頂点。黒沢映画の最高傑作。
2016年「The Magnificent seven」、1960年「荒野の七人」のオリジナルである「七人の侍」を観た。
映画館で2度見ているので、これで3回目。
以前、「市民ケーン」を見た時、映画作品の寿命は100年持たないのではないかと書いたが、そうではない作品もあることを思い知らされた。
その後に作られたリメイク作品に比べても、段違いの重厚さ、迫力、完成度。
「The Magnificent seven」を★★★★
1960年の「荒野の七人」を★★★★★
という評価にしてみたけれども、ご本尊のこの作品は★★★★★★★★★★ぐらい凄い。
個性ある7人のキャラクターの描き分け以外にも、馬子、農民の妻のエピソードなど、物語が重層的に配置され、汲めども尽きない泉のようだ。
日本映画の頂点という言葉は嘘偽りがない。
映画ファン必見の映画とは、こういう映画のことをいうんですね。
神格化されすぎ!!
三船敏郎
世界のミフネ
時は戦国。
野武士となり盗賊と化した元武士たちが百姓たちの村を襲うことが頻発していた時代。
村には金も食料も無く、怯えることしか能のない百姓たちはうろたえるばかり。
そこで立ち上がった村の若者が村の長老に相談し、武士を雇い代わりに戦ってもらおうという案に至る。
そして紆余曲折あり集まった七人の侍。
迎え撃つは野伏せり40騎余り。
無謀な上に名誉も報奨も無しの戦いに命を、魂をかけて挑んだ七人の侍たちを描いた邦画の金字塔的作品。
邦画のモノクロは何気に初めて。
何よりも上映時間3時間28分という過去最長の作品でなかなか手が出せなかったがミーハーのためマグニフィセントセブンのため鑑賞笑。
野伏せりを退治する報酬としてその間食料に不自由しないが金類の報酬は無し。
相当な悪条件ながらも百姓たちに泣きつかれ、同情ながらにも依頼を引き受けた島田勘兵衛を中心に、弟子入り志願の良いとこの坊ちゃん勝四郎、人柄に惚れ込んだという五郎兵衛、家臣の七郎次、僕の友達そっくり平八、渋み溢れる凄腕侍久蔵、そして自由奔放縦横無尽傍若無人な型破りな侍菊千代の7人が集結する前半。
村へ着いた当初、侍たちの雰囲気に呑まれ姿を現すことすらためらっていた百姓たちだが菊千代の機転(奇策?笑)を利かした騒動で徐々に打ち解けていき、来たる野伏せり対策として村の周囲に防衛戦を築いたり、侍たちだけではなく百姓たちにも武器を持たせ訓練をさせ戦力を整えたりと百姓たちと侍たちの交流を描いた中盤。
vs40騎超の野伏せりついに開戦。
様々な策を講じて快進撃を続ける一方で一人一人と倒れていく仲間たち。自らの勝手な振る舞いで負った代償を悔やむ菊千代らを筆頭に3度目に渡る野伏せりとの激突を描いた終盤。
各1時間は超えるであろう3部それぞれがリアルにユーモラスに表情豊かに描かれているためかなり集中して見れる。尺の長い映画ってのは話がややこしくなっていて途中でダレがちだがこの作品は侍百姓の身分問わずいろんな人間が交流している様子を要所要所に差し込んでくるため、本筋を見失わない上におまけのような人間たちの交流が面白いし微笑ましくもある。
その交流の中心になるのが菊千代。
登場の時点で破天荒だったわけだがただ破天荒なだけでなく、百姓の出身である経緯からヘコヘコとしている百姓たちにイライラする一方で、落ち武者狩りを非難する6人たちの空気に耐え兼ねて涙ながらに百姓のズルさを否定しつつ肯定したい気持ちを吐露したりと非常に人間的な一面を見せる。
最強の腕っぷしで次々と野伏せりたちを倒して行く鬼のような姿を見せる一方でぶっきらぼうだが情に厚く、百姓であれ侍仲間であれ仲間が死んだとあれば思い切り塞ぎ込むという繊細な一面も覗かせる。
つまりはとてつもなく主人公が似合う人物。
まさに王道の主人公像であり、時代を考えるとこの王道の祖と言ってもいいかもしれないキャラクター。
あとすごいプリ尻笑。
あの胸をかきむしる仕草いろんな人がマネしてると思うなぁ。
勘兵衛の腕に惚れ込んで弟子にしてもらおうと思ったけど勝四郎に先を越されてしまってとりあえず一行について行くことにしたみたいな裏設定すげぇかわいくて好き笑。
そのほかの侍も各々非常に魅力的。
久蔵の渋さと勝四郎を思いやる意外な一面ある的な描写、種子島奪いに単身敵陣に突っ込んで翌朝平気な様子で種子島奪って帰ってくる現代の映画なら死亡フラグであろう演習をあっさりと折る強さに惚れる笑。
勘兵衛のどっしり構えた余裕の振る舞い、最後の戦いを前にして勝四郎に対してお前は昨夜から大人だとイジるユーモア!あれは笑った!
「この飯、おろそかには食わんぞ」は映画界の名言にしていいクラスのセリフだった!
平八は死んでほしくなかったなぁ友達そっくりだったなぁ。。
否定のしようのない傑作なのは間違いないがラストのあのリアルな感じはちょっと辛かったなぁ。
共に命を懸けて戦った侍たちを労って埋葬したんだろうってのはなんとなく伝わってくるけどその描写無しに墓を横目にドッコイチャンチャンコーラヤッ!!だもんなぁ。
あのリアルな感じが良いとこなのかもだけどちょっと複雑な気分だったなぁ。
とはいえすごい面白かったのは間違いなかった!邦画のクラシック映画もこれを機に見ていこうかな!
日本映画最高傑作
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