チョコレートのレビュー・感想・評価
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溶けてから固まるとピッタリ合体するチョコと心と身体
レティシア(ハル・ベリー)とハンク(ビリー・ボブ・ソーントン)の心と身体の映画。
ヒース・レジャーも重要な役を演じた。
『ダークナイト』のジョーカー役で高い評価をされる前に、クリストファー・ノーラン監督の『バットマン ビギンズ』の際、ブルース・ウェイン役をヒース・レジャーにオファーしたが「ヒーロー映画に出るつもりはない」と断られていた話は有名だが、今作の序盤のヒース・レジャーの正義感や優しさ、ビジュアル的にもブルース・ウェインにピッタリだと思いながら視聴した。
今作の中盤のレティシアとハンクの長尺の愛し合いの激しさと対照的に、終盤は心を開いた素敵な愛の営みが印象的。
どん底から這い上がるには何が必要かを教えてくれるような作品。
邦題に問題あり
ハル・ベリーとビリー・ボブ・ソーントン
幸せになるのは難しい
ボロボロになりながら生きていく
チョコレートみたいに甘くなかった
心の内を漏らさないふたりに行動や表情で魅せられた。ハルベリー、ビリー・ボブ・ソーントン、どちらもどっしりとしていてリアルな演技…。彼は「ハーバー」で初めて観たけど、あの時もやっぱり口数は少なかった。
思っていることをすべて伝えることが必ずしも正しいとは限らない、というメッセージを個人的には受け取った。彼は黒人に対する差別感情は消えていないだろうし、彼女だって仕事とはいえ夫の死に関わった人をストレートに愛することは難しいだろう。
だけど傷ついた傷つけられたことをわざわざ伝えなくても、行動やいまの言葉を信じて、長い目で向き合って、のんびりと傷を見せ合っていけたらいいのだと思う。
それにしてもあの生真面目な顔つきでチョコレートアイスを好むなんて、、可愛いなちくしょう。
最後の表情は、相手と築く幸せを願った表情だと信じてます。
少しの希望があれば生きていける・・・
自分の殻が破れないんだ
レビュー数が少なくて残念、
もったいない。
父、息子、祖父。男だけの家で、監視と歪みの抑圧に苦しむ彼ら。職場でも、そして帰宅をしても。
破綻と再生の物語。
ハンクは黒人差別を父親から徹底的に仕込まれていたが、
その父親による母への蔑視・愚弄が耐えられなかったのだ。
そこが変革の引き金になっている。
「お前のかーちゃんデーベソ」は、今も昔も、禁句の最たるものだ。
(離別・死別した母親を子供の前で落としちゃあ駄目なんだね)。
父親は息子を失い、母親も息子を失う。その絶望の破れの中から生まれた新生の寓話だと思う。
今の仕事が無理なら辞めてもいいのだ。
無理だと思い込んでいた固定概念でも、それを捨ててまさかの新しい生き方に飛び込んでみていいのだ。
・・そのことを、ハンクは自分自身に呟く。
息子にそう言ってやれなかったことを悔いつつ。
ハル・ベリーはアカデミー賞受賞。
最後の、一緒にアイスクリームを食べるシーンの素晴らしいこと。
彼女の心の動き、
音楽で言うなら“コードが変わる”、GからE9へ?
=表情の僅かに移ろい変わる、あの数秒間が、まったくの無言のシーンでありながら彼女の内奥を見せてくれていて、
あれはオスカーは当然だろうと思った。
ハンクが望むように、あの二人にはうまくいってほしい。
色んな意味で、情け容赦ない
化け物の夜会
悲しみの纏わりついた濡れ場が切ない
Monster's Ball
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