チョコレートのレビュー・感想・評価
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溶けてから固まるとピッタリ合体するチョコと心と身体
レティシア(ハル・ベリー)とハンク(ビリー・ボブ・ソーントン)の心と身体の映画。
ヒース・レジャーも重要な役を演じた。
『ダークナイト』のジョーカー役で高い評価をされる前に、クリストファー・ノーラン監督の『バットマン ビギンズ』の際、ブルース・ウェイン役をヒース・レジャーにオファーしたが「ヒーロー映画に出るつもりはない」と断られていた話は有名だが、今作の序盤のヒース・レジャーの正義感や優しさ、ビジュアル的にもブルース・ウェインにピッタリだと思いながら視聴した。
今作の中盤のレティシアとハンクの長尺の愛し合いの激しさと対照的に、終盤は心を開いた素敵な愛の営みが印象的。
どん底から這い上がるには何が必要かを教えてくれるような作品。
邦題に問題あり
脚本よし、ドラマあり、役者よし、なかなかの佳作です。
黒人差別の描き方も押しつけがましくないし、ラブストーリーも甘ったるくないし、若干暗い物のサラッと撮ってます。
邦題は原題から全く離れて、白人男性と付き合う黒人女性の隠語だそうですが、そんなこと知ってる日本人は20万人にひとりしかいませんよ。甘ったるいラブストーリーかファンタジーを思わせるのがせいぜい、こういう知識ひけらかし的無意味な邦題は止めた方がいい。
同様に原題からは外れても見事に内容を暗示した「チョコレートドーナツ」を見習ってほしい。
ハル・ベリーとビリー・ボブ・ソーントン
劇場公開時鑑賞。あとで息子役がヒース・レジャーだったことに気づく。
あまりにも苦い。皮肉な巡り合わせで交錯した二人の人生。心に空いた穴を埋めるだけの関係かもしれないし、安穏とした生活が続いていくとは思えないが、それでも寄りかかれる存在があれば、虚無に堕ちていくことはないのだろうか。
幸せになるのは難しい
でも、優しくなるのは難しい訳じゃない。
本当に素敵な作品で、ありきたりな人種問題のようだけど描き方、切り口の角度が違う映画。
乗り越えるんじゃなくて、そんな悲劇が起きる前に、今、目の前にいる人を見て受け入れてくだけで良いんだと、等身大の自分ができることを語ってるこの映画はすごく好きな作品。
ハルベリーが超可愛い。
ボロボロになりながら生きていく
どうしてこう人と人は数奇な運命に満ちているのかと思わずにはいられなかった。
どうにもならなくて、でも生きていかなきゃいけなくて、人生はとても残酷で、複雑で、そんな様をありありと見せつけられる映画でした。
それにしてもなぜ邦題がチョコレートなのか…いや、わかるんだけど、なんか違うと思いました。
チョコレートみたいに甘くなかった
心の内を漏らさないふたりに行動や表情で魅せられた。ハルベリー、ビリー・ボブ・ソーントン、どちらもどっしりとしていてリアルな演技…。彼は「ハーバー」で初めて観たけど、あの時もやっぱり口数は少なかった。
思っていることをすべて伝えることが必ずしも正しいとは限らない、というメッセージを個人的には受け取った。彼は黒人に対する差別感情は消えていないだろうし、彼女だって仕事とはいえ夫の死に関わった人をストレートに愛することは難しいだろう。
だけど傷ついた傷つけられたことをわざわざ伝えなくても、行動やいまの言葉を信じて、長い目で向き合って、のんびりと傷を見せ合っていけたらいいのだと思う。
それにしてもあの生真面目な顔つきでチョコレートアイスを好むなんて、、可愛いなちくしょう。
最後の表情は、相手と築く幸せを願った表情だと信じてます。
少しの希望があれば生きていける・・・
当時はハル・ベリーのヌードが観れるというのが観た1番の理由でした。 だんだんと映画自体を気に入るようになっていきました。 僕は脳足りんなので、他の方のように深く理解はしていませんし、ボキャブラリーも少ないのでいいレビューも書けませんが、みなさんいいレビュー書きますね♪ 僕も誰かと少しでも心通わせたいです。
自分の殻が破れないんだ
レビュー数が少なくて残念、
もったいない。
父、息子、祖父。男だけの家で、監視と歪みの抑圧に苦しむ彼ら。職場でも、そして帰宅をしても。
破綻と再生の物語。
ハンクは黒人差別を父親から徹底的に仕込まれていたが、
その父親による母への蔑視・愚弄が耐えられなかったのだ。
そこが変革の引き金になっている。
「お前のかーちゃんデーベソ」は、今も昔も、禁句の最たるものだ。
(離別・死別した母親を子供の前で落としちゃあ駄目なんだね)。
父親は息子を失い、母親も息子を失う。その絶望の破れの中から生まれた新生の寓話だと思う。
今の仕事が無理なら辞めてもいいのだ。
無理だと思い込んでいた固定概念でも、それを捨ててまさかの新しい生き方に飛び込んでみていいのだ。
・・そのことを、ハンクは自分自身に呟く。
息子にそう言ってやれなかったことを悔いつつ。
ハル・ベリーはアカデミー賞受賞。
最後の、一緒にアイスクリームを食べるシーンの素晴らしいこと。
彼女の心の動き、
音楽で言うなら“コードが変わる”、GからE9へ?
=表情の僅かに移ろい変わる、あの数秒間が、まったくの無言のシーンでありながら彼女の内奥を見せてくれていて、
あれはオスカーは当然だろうと思った。
ハンクが望むように、あの二人にはうまくいってほしい。
色んな意味で、情け容赦ない
家族の呪縛の強さ。
それぞれの人間の弱さや歪み。
一切ボカさず、そのまま目の前に出された感じ。
それでも人は生きていくんだと。
自分の弱さや、理不尽さや、不運を飲み込んで、数少ない支えを見つけて、生き延びていくんだと。
あのラストシーンはそういう意味なんじゃないかと、今思う。
ハル・ベリーの主演女優賞受賞は納得。
体当たり過ぎて、途中で怖くなるほどだった。
化け物の夜会
典型的な人種差別主義者である父親に合わせて生きてきたようだがそこに連なる事はない息子。
独りになった彼はまるで自分の人生を新たにやり直す為に優しさが滲み始める。
彼女にとって衝撃的な事実が最後に起こるが今の環境を捨てる選択は取れない筈で。
自分を犠牲にして日々の日常をギリギリで過ごしている彼女は意志の強い女性でもあるが濡場のシーンは対照的に物凄くリアルでもあり痛々しい。
テンガロンハットをプレゼントしたり彼女の名前を店に付けたり二人の間には愛情が芽生えているのに不穏感は拭えないままで。
悲しみの纏わりついた濡れ場が切ない
親より子供が先に逝く
こんな悲しく不幸なことはない。
わだかまりを抱えたままなら
その遣り場のなさたるや
どんなにか心を締めつけられることか。
そんな境遇を共有した男と女は
因縁で結びついていることも知らず
互いの大きな空虚を埋めるように
出会い求め合い
そして愛を感じ始めていく。
ふたりの行く末に
想いを馳せざるを得ない
ラストシーンが
心にささくれを残す。
見上げるカシオペアが
滲まぬ日々の続くことを祈る。
Monster's Ball
これもHeath Ledger目的で鑑賞した映画。全く何の前情報もなく観た一本。そしたら始まって早々のブロンド美女のコールガールとHeathの超過激な性交描写にびっくり!!あまりにも淡々としたものだったんだけど女性の乳房映っちゃってるし尺が長い(^-^; 続く物語中盤のHalle BerryとBilly Bob Thorntonの行為もこれまたドギマギ。こっちは比べ物にならないくらい情熱的でまたまた長い。笑 映画は人種問題についての偏見を扱ったものですごく深くて良作…だったけど家族や友人と観たら相当気まずくなるので観るなら一人をオススメします。
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