劇場公開日 2003年12月20日

ブルース・オールマイティ : 映画評論・批評

2003年12月15日更新

2003年12月20日より日劇3ほか全国東宝洋画系にてロードショー

結末はわかってるお話だけど心地よい余韻

宝クジで3億円当たったらどうする? 都心にマンションを買って、あとは堅実に貯蓄して……というのが私の想像の限界。福祉活動や反戦活動に寄付なんて考えは一瞬たりとも頭をよぎらない。実に自分勝手だが、庶民なんてこんなもんだ。ジム・キャリーの新作は、「そんな庶民マインドではいけんよ」というハートフルなヒューマン・コメディだ。

キャリー演じるTVリポーター、ブルースが神様から1週間だけ代理をまかせられるのが物語の発端。スーパー・パワーを得た彼がやったことは愛犬の下の躾を完璧にし、特ダネ報道し、月を引き寄せ、人々の願いすべてに「イエス」と答える。小せぇ~。もちろん次々に破綻が起きるというのが笑いのツボで、キャリーの腕の見せどころ。「マジェスティック」でシリアス・アクターとしての片鱗を見せた後なのでブチ切れたギャグはない。とはいえ、マンネリ系ギャグであっても観客を笑わせられるのもキャリーの底力なのである。実際、顔芸だけの俳優じゃないのだ。

「パッチ・アダムス」を作ったトム・シャドヤック監督の演出だから、結果は誰もが想像できる通り。よく言えば、フランク・キャプラを意識した雰囲気もある。よほど偏屈な人でない限り、見終った後に心地よい余韻を感じるだろう。余談だが、助演の犬に注目してほしい。あまりの芸達者ぶりにお口アングリとなること間違いなし!

(山縣みどり)

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む
関連DVD・ブルーレイ情報をもっと見る
「ブルース・オールマイティ」の作品トップへ