「名刺作りたくなる」アメリカン・サイコ crisさんの映画レビュー(感想・評価)
名刺作りたくなる
名刺のシーン、好きだったな〜〜笑
今じゃあんまなさそうな演出、テンポ感
名刺のシーンは違和感あるくらい、丁寧〜にやるのよ
名刺ケース取り出した瞬間から「シュワーン」みたいな効果音、毎回出てきて、ちょっと不穏な雰囲気になるのめっちゃおもしろい笑
名刺をケースから取り出し、一枚指で挟む、僕はこんなの作ったんだ、はい、で見せるまでいちいち丁寧で焦らす感じ、もう〜やめてくれ〜笑。
それで、パトリック(クリスチャンベイル)がその名刺を見て
「なん....だと...!?」みたいな顔するのもめっちゃいい笑笑
そんなすごいんか??ってなるような差なんだが、彼らにはめっちゃご自慢の名刺だぜってなってる感じも、なんか可愛さ相まってニヤッとしてしまう。
「オフホワイト....」「絶妙な厚さだ....」って
めっちゃ真剣に名刺レビューシーンするの、良かったなあ。
この名刺交換シーン見れただけでもこの映画は良かったなって思った。
このクリスチャンベイル演じた主人公パトリックは
最初の方からずっと「表の顔は完璧男、だけど裏の顔はサイコパス」みたいな感じなんだろな〜と思ってたけど、
ちょいちょい同僚たち、知り合いからの評価がなんか悪い。
ドジとかノロマとか。
妬みパターンもあったりするけど、本当にすごい人は同僚からの評価も良かったりする。
有名レストランも予約できないから別の店でごまかしたり
女二人部屋に呼んでセックスしてる最中も、鏡で自分の姿に惚れ惚れしたり
あれ、なんかこいつデキる男というよりなんかだいぶイタイ男だぞ感は出てきてたぞ。となってきて。
だから「え!こんな完璧な人がサイコパスになっちゃうんだ怖〜!」みたいな恐怖ではなく、もうこいつもしかしたらそういうことやっちゃう奴なのかもしれない、って見てるうちにどこかで思ってきた。
見た目だけはとにかく完璧に固めんのよ、
筋トレしたり、美容気遣ったり、高価な服着たり。
この作品の当時バブル期には、そういう価値観が結構「まあ普通」ってかんじだったのかもしれないけど、今の感覚で見るとちょっとイタい。
どんどんどんどんクレイジーさはヒートアップしていき、
最終的には街の人を撃ちまくる。
そして弁護士に今までの悪事を全部打ち明ける。
もしかしてこれ夢パターンかな?と思ったけど、、、
なーんかそこらへんから、変な世界線に移り変わったのか、
弁護士に昨日の打ち明けた話をしても
「10日前にポールアレンと食事したよ」って言うし。
なんか、パトリック本人も「な、んだ、、?」みたいになってたけど
見てるこっちも「な、んだ、、?」だった。笑
そんで
「告白は意味をなさなかった」ザーン!終わり。
えーーーーーー!!!!笑
えーーーーーー!!!ちょっと待ってー!!終わると思ってなかったから独り言シーン、話半分で聞いてたよ、ちょっと待ってよ。なんか大事なシーンとかセリフ聞き逃してた??
そう思ってもう一回巻き戻して最後の方のシーン見直したけど
「告白は意味をなさなかった」ザーン!
え、、、、、となるのは変わらなかった。笑
これで終わっちゃうのかあ。
でも秘書のジーンだけは、パトリックの本性を知ってる。
って感じは伝わってきた。
この後、どうなったかはわからない。
まだ彼は殺人を続けるのか、それとも探偵か誰かが嗅ぎつけて捕まるのか。
クリスチャンベイルの作品をもしかしたら今まで見たことなかったかもしれない。こんなにクリスチャンベイルをしっかり見たのは初めてだったけど、
なんか「これがアメリカ人ですよ」というのを人形にしたような、
なんていったらいいか、バービー人形のケンのような。
肌もぴちぴち、筋肉バシバシ、髪もイケイケ固め。歯も白。
なんか本当人形を見てるような感じだった。シュッとしてるな〜ていう。
うそもののようで、そこがサイコ感と合ってた。
p.s.
パトリックの部屋もポールアレンの部屋も素敵だったな、良い部屋だった。
クローゼットにいいスーツがズラリ並んでるのは見てて気持ちいい。
ポールアレン役の若きジャレッド・レトが美しかった。
彼の若い頃の作品が見たくなった。
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他の人のレビューを見ると
やはりあの殺人しまくる夜あたり〜は妄想だったのだろう。
ATMの表示で「野良猫を入れてください」もおかしいし
あの銃で車が爆発するほどになってしまうのも、言われてみればおかしい。
そして弁護士が言った「10日前にポールと食事した」って話。
既にパトリックのことも人違いしてるような奴だ、ポールと食事したってのも本当にポールか怪しいところ、ということらしい。確かに。