劇場公開日 2006年10月7日

「【9.11テロで崩壊したワールド・トレード・センターから奇蹟的に救出された湾岸警察官の二人と彼らの家族の姿を描いた作品】」ワールド・トレード・センター NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【9.11テロで崩壊したワールド・トレード・センターから奇蹟的に救出された湾岸警察官の二人と彼らの家族の姿を描いた作品】

2024年6月25日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

幸せ

ー 9.11テロで崩壊したワールド・トレード・センターで亡くなった人々や、ハイジャックされ命を落とした方々の数が、エンドロールで流れる。
  何故に、あのような地獄のようなことが起きてしまったのか、今更ながらに考えさせられる作品である。-

◆感想

・湾岸警察のジョン・マクローリン班長(ニコラス・ケイジ)は、ウィル・ヒメノ(マイケル・ペーニャ)等、部下を連れてワールド・トレード・センターに駆け付ける。
 だが、ビルはあっと言う間に崩壊し、彼らは瓦礫に閉じこめられる。

・印象的なのは、唯一生き残ったジョン・マクローリンとウィル・ヒメノが、声を掛け合いながらそれまで親しくなかった事もあり、お互いの家族を紹介するシーンや、身体の損傷により、意識を失いかける時に、声を掛け合う姿である。

■沁みるのは、いつ崩壊してもおかしくないビルの瓦礫の中に入って行く海兵隊員のカーンズ(マイケル・シャノン)達の姿である。
 彼らは、”俺たちは海兵隊員だ。人の命を救うのが仕事だ。”と言って救助作業に当たるのである。

・今作が響くのは、ジョン・マクローリンとウィル・ヒメノの妻や家族の姿も並行して描かれている所であろう。

<今作は、今やグラウンド・ゼロとなったワールド・トレード・センターに救助に行き乍ら、逆に犠牲になった多くの消防隊員、警察官にも捧げられている。
 派手さはないが、アメリカ人の非常時の結束の強さを示した作品である。
 「ユナイテッド93」とは内容は異なるが謂れなきテロへの怒りを示した作品でもある。>

NOBU