アンブレイカブルのレビュー・感想・評価
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Unbreakable
映画らしい映画。楽しめます
言葉で説明し過ぎない点が良かったです。
映画の中で設定が徐々にわかって行く。映画らしい映画だと思いました。
シャマラン監督の良い点がとてもでています。
主人公自身が日々の生活で満足を得られない感じがあり、家族と距離を置いた生活がある。
それは何故なのか、徐々に明かされて行きます。
ヒーローとして活躍するシーンもあります。
ヒーロー設定なんだけど、それを爽快感をもって表現するのではなく、サイコスリラー的に表しているのも今作で何を表現したかったのかが伝わる作品です。
ヒーロー物ということは、悪役もしっかりした作りでないと成り立ちませんが、最後まで分からないものの悪役も存在します。
何故彼が悪になったのかもその時点で一緒に分かり、ここもシャマラン監督らしい面白さがでていました。
映画観たなー。という気持ちになる作品でした。
ただ、等身大のヒーローを描くわけですから、その行程は長くなります。
悪く言えばテンポが悪いと感じられるかもしれません。後半にならないと爽快感が感じられるシーンはありません。
最後のシーンのためにすべての行程が繋がっているため、仕方のないことだと思いました。最後のシーンのために観るべき作品だとお勧めします。
普通!良くも悪くもない!
僕の中でちょっと異質な映画だった。 ヒーロー系で作品にとっても暗い...
Unbreakable
ストーリーも演出も地味で、つかみ所の無い作品。
ある日列車脱線事故の車両に乗っていた主人公一人が無傷で、他の乗客たちは全員死亡。
そして自分の使命に気づいていき事件を解決するヒーローになる。
160kgのウエイトを持ち上げたところも、普段スポーツに関心がないのでその程度凄いのかがイマイチ伝わってこず、わかりずらかった。
演出もなんかわかりずらいし、わかっても地味だと思った。
手探りな感覚
ヒーローの成立を丁寧に描いていて面白かった。以前にDVDで見た時はぼんやり考え事でもしていたのか、とてもぼんやりした地味な映画の印象だったのだが、改めて見たら超面白くて興奮した。
ヒーローとして目覚め、自警活動を開始すると、犯罪を透視する能力はあるものの大して強くないところもとてもよかった。最大の知的な敵を退治する方法が警察に通報というものずっこけた。子供に撃たれそうになるところもあり得る恐ろしいピンチだった。
のちのシャマラン作品に通じる、もしかしたらあるかもしれない、そうかもしれないという非常に手探りな感覚を手探りなまま映画にしている感じがあった。
アメコミ好きな人の所以がわかる
両手両足を骨折しながら生れ落ちたイライジャ。
乗客全員が死亡、しかしかすり傷一つ負わずに奇跡の生還を遂げたデイヴィッド。
もっとも傷つきやすい男ともっとも傷つかない男という両極端に位置する二人が出会ったとき、世界は何を迎えるのか。
こういう設定だけポンと提示されたら、いかにもスーパーヒーロー物なわけだけど、この『アンブレイカブル』はそんな単純な作品じゃない。
あくまでもリアルの世界観を崩さずして、アメコミに登場するヒーローをモチーフにするというスタイル。
今でこそ『キックアス』や『スーパー!』といった作品群が選べるものの、本作公開の2000年にはとびきり異彩を放った作品だったと思う。
この作品、何が奇妙だといって、ややもするとキャストたちの妄言にだまされているだけという可能性もある点。
イライジャがアメコミをモチーフに語る『アンブレイカブル』世界は、なるほど、その説明でも納得できてしまうのだけど、いやいや、単なる精神異常者のたわごとだと断じたところで間違いにならない。
というか、本作を観てない人に『アンブレイカブル』を語った場合、えてしてそんなシチュエーションにハマってしまうのではないか。そんな気がする。
またヒーローとして開発される当の相手がオッサンというのも具合が悪い。
もしアメコミに登場するヒーローのような特殊な技なり体質なりが備わっているのなら、そんな年齢までパンピーで過ごせるハズがない。
スパイダーマンなんて、変化した瞬間から手元から蜘蛛糸出してニューヨークをターザンごっこ始めてしまうのだから。
なのにハゲのオッサンが、この年まで自覚なしで埋もれていられるのか?
そんな当然起こりうる疑問にも、シャマラン監督はきっちりと回答を出してくれる。
中年のオッサンだからこそ埋もれてしまう要素、それは家族との問題。列車事故から生還したダンナを迎えるにしては何かおかしい雰囲気は、薬指からリングを抜いてナンパしようとしたブルース・ウィリスに喝入れるって意味以上のものがあるのだ。
いろんなしがらみでがんじがらめになった大人より、子どものマインドのほうがずっと早く真実に近づくというテーマも盛り込まれ、観終わったあとはすっきりする。
突拍子もないスタートをしておきながら、でもきちんと伏線回収した上で収まりをつける。
そして作品のテーマと源流にはアメコミ文化が根付いている。
この辺を全部吸い込んでしまったら、「アメコミ? なんかヘタクソな画で描かれた子どもっぽい話だろ」で片付けるのは無理になる。そして自然、アメコミのファンになっても不思議じゃない。
その実証例がこのレビューを書いている。
語り部たるサミュエル・ジャクソンの存在感、ブルース・ウィリスのふつうの中年オヤジ感の両方が合わさってこそ、この作品は成立しえたのだと思う。すばらしい。
では評価。
キャスティング:7(サミュエルの不思議な存在感がばっちりハマってる)
ストーリー:9(当たり前のサスペンスから、あれよあれよいう間に入り込むアメコミの世界観)
映像・演出:7(アメコミをモチーフに敷きながら、普通の日常を切り取る見事さ)
アメコミ観:9(アメコミが内包する神話や英雄伝のモチーフをいかんなく投入)
リアリティ:8(モチーフを無視したら地味になってしまうほど現実的な世界設定)
というわけで総合評価は50点満点中40点。
アメコミの世界観を改めて考え直す材料としては最適。
一度観て、それでアメコミを笑っちゃうようなら、たぶんその人はアメコミがダメなんだと思う。試金石として使うには超オススメ。
新説 善と悪
新しい善と悪の形を描いた面白い作品。
M・ナイト・シャマランの考え抜かれた
映画構成が観る者を映像にぐいぐいと
引きずり込む。
善(ヒーロー)に敵対する悪をどう表現するか?
主人公であるブルース・ウィルス演じる
どこにでも居そうな中年男。
最初は正義のヒーローは以外と地味です。
冴えない元フットボールのヒーローで
スタジアムの守衛係。
だが段々と自分が何かを知り、そして決断する
そのプロセス表現が秀逸すぎる。
彼を気づかせ、導き、ある意味サポートする。
その役にサミュエル・L・ジャクソン。
この二人の快演技がこの作品を最高のものへと
仕上げている。さすがです。
犯罪や悪が溢れる現代において弱きを助け、
悪を撃つには不死身の体と能力が不可欠。
それを使い、正義を実行する主人公。
そして驚きのエンディング。
まるで東野圭吾の小説を読んだあとの様です。
お楽しみを。
二匹目はウナギ。
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