劇場公開日 2006年8月19日

「これぞ正統なる続編!」スーパーマン リターンズ 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0これぞ正統なる続編!

2015年10月25日
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鑑賞方法:DVD/BD、映画館

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「X-MEN」のブライアン・シンガー監督が、リチャード・ドナー版の世界観を継承した新スーパーマン。
時系列的に「Ⅱ」の後日譚に当たる。

スーパーマンが突如姿を消して5年。故郷クリプトン星の消息を確める為宇宙を旅していたスーパーマンが帰還。その頃、ルーサーは恐るべき陰謀を企てていた…。

公開時は興行・批評共に不発。予定されていた続編企画も中止になり、失敗作の烙印を押された。
でも個人的には「Ⅰ」の次に好き。
何故なら…

とにかく「Ⅰ」へのオマージュがてんこ盛り!
ジョン・ウィリアムズのテーマ曲に乗せて文字がビュンビュン飛ぶオープニング。
マーロン・ブランドの“特別”出演。
スーパーマンとロイスのファンタジックでロマンチックな空中遊泳。
土地を利用したルーサーの大陰謀。
ロイスの絶体絶命の危機。
“戦う”のではなく、“助ける”“救う”“守る”スーパーマンがスーパーマンである行動。
…などなど、「Ⅰ」好きなら感動すら感じる筈。
また、ただの「Ⅰ」の後追いにならず、新たな魅力を持った物語として成立もしている。

恋に悩み、自らの存在に葛藤し、ラストで弱点を突かれ傷付き…。
一人の男として一人の人間として、温もりすら感じさせる今回のスーパーマン。
「X-MEN」でミュータントへの差別や苦悩を描き、アメコミ映画にドラマ性を加えたブライアン・シンガーの手腕。
VFXは格段に進歩。
飛行機墜落、ラストの“超人パワー”は圧巻!

クリストファー・リーヴ同様、無名から抜擢されたブランドン・ラウス。
今となっちゃ「テッド」でディスられていたが、公開時、クリストファー・リーヴにそっくり!…と歓喜していた輩は何処に行った?
真面目な好青年像はヘンリー・カヴィルよりクラーク・ケントだ。
これまたジーン・ハックマン同様、ケヴィン・スペイシーが悪役として新人を支える。…が、ちょっとユーモアが足りなかったかな。
ケイティ・ホームズはキュートだが、マーゴット・キダーとイメージが違う。

腑に落ちない点も幾つか。
「Ⅱ」の後日譚という事は、舞台設定は80年代。なのに、携帯やハイテク機器など現代的なアイテムが。ここら辺、80年代の舞台設定に徹して欲しかった。
最大の謎は、ロイスの息子。ラスト、○○○○○○の子でもある事が分かるが、とすると、一体いつの間に…?

ツッコミ所や辻褄合わない所まで「Ⅰ」そのまま(笑)
新スーパーマン=「マン・オブ・スティール」も面白かったが、やっぱりスーパーマンは、ライトでファンタジック、強くて優しいヒーローでないと!

近大
としぱぱさんのコメント
2016年8月28日

近大さん

またまたコメントしてすいません。
全くの同感で素晴らしいレビュー拝見させて頂き
自分のレビューに書くことが、なくなってしまいます。
この作品は大好きです、個人的には初代より好きです。
ブライアン・シンガーも大好き。
先程Xメン アポカリプス観てきました。
ますますブライアン・シンガー大好きになりました。
SWもエピソード8はブライアンに任せればいいのに

としぱぱ