プライドと偏見のレビュー・感想・評価
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『21世紀の資本』を観て思い出した
ベネット家の長女ジェーンはロザムンド・パイク。キーラ・ナイトレイも美しかったのですが、彼女もボンド・ガールを経験しているだけあってとても綺麗です。しかもグラマーなのです。キーラと並ぶとキーラがかなり貧弱に映ります。そして、憎らしい役のキャサリン夫人=ジュディ・デンチ!彼女はもちろん最近の007シリーズにおける“M”です。もしかすると、次期ジェームズ・ボンドはマシュー・マクファディン?などと妄想も膨らみますが、その点は007専門サイトにおまかせします。
女性が財産相続権を持たない時代なので、資産家と結婚するということを親が望み娘たちも憧れる。5人の娘たちの思惑も個性があって楽しめました。ダンスもできないし、資産もない者が言うのもなんですが、男性の目はどの子を一番気に入るかということも議論の的になるでしょう。ちょっと気になったのは石野陽子に似てると感じたメアリーです(似てないかもしれません)。みんな飽きたと言っているのにピアノを弾き続ける天真爛漫さは注目です。
なぜか俳優評ばかりになってしまいますが、やばい将校のウィッカム氏。どことなく肉のついたオーランド・ブルームといった風貌で声もそっくりだったので、キーラ嬢と並ぶとどうしても『パイレーツ・オブ・カリビアン』を思い出してしまいます。もしかすると、ジョニー・デップに似た俳優もいるのではないかと期待が膨らみましたが、さすがにいなかったようですね・・・
作品そのものでは、舞踏会での長回しシーンが素敵でした。夫婦で招待されたら席は離ればなれにしなければならないマナーというウンチクも盛り込んであったり(品がないことを表現したものかも)、ベネット家の貧しさを強調するためハエが飛ぶ音を入れたりと不思議なこだわりもありました。欲を言えば、ラストにもっと余韻を残すような編集にしてほしかった・・・
貴族と平民。上手く結婚できれば底辺から這い上がることができるけど、この格差はなくならない。『21世紀の資本』では参考映画として使われていましたが、こうした貴族生活を支えているのは貧困層の人々。そうやって見ると、ばかばかしくてしょうがない映画なのかもしれません。
加点方式の恋愛
貧しくもお金持ちでもない家の娘エリザベスが、隣に引っ越してきた金持ちのダーシーと最初は仲違いをしながらも惹かれあっていく話。
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原作は、ジェーン・オースティンの『高慢と偏見』。『ブリジットジョーンズの日記』もこれが原作だったよね。古い小説だけど、今の恋愛ものの原型なのかなと思った。
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最初は相手の態度や人からの噂話から偏見を持っていてお互い印象が悪いけど、徐々に誤解が解けて相手の良いところを知っていく。まさに加点方式の恋愛。
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今のラブコメってだいたい全部そうじゃん。大っ嫌いと言っておいて後から好きになってでもなかなか素直になれなくて、、みたいな(笑).
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私はそういう話いつもイライラして見れないけど、これは割と見てられた。エリザベスの心の揺れを僅かな表情だけで伝えるキーラ・ナイトレイのおかげが大きい気がするな。
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これからも大切の映画の一つ
教養と品格だけが淑女ではない
音楽と映像のマッチングが最高!
恋愛、階級社会、男女格差、そして高慢と偏見
恥ずかしながら原作の高慢と偏見がどんな小説か知りませんでした。
恋愛小説だったんですね。
しかしただの恋愛ものではなく、当時の階級社会の様相や男女格差をテーマにしており、とても興味深い内容でした。
登場人物の多彩さも見どころです。
高慢な貴族、俗っぽい末娘や母親、自由人の父親…。
脇枠の脇役まで性格が設定されており、皆生き生きとして魅力的です。
(私のお気に入りはピングリーの妹ちゃん!)
原作は古い小説ですが、"高慢と偏見"という現代にも通ずる普遍的なテーマを扱っているので現代人も感情移入して見ることが出来ます。
ここらへんが200年読み継がれてきた理由なんでしょうね。
恋愛映画が苦手な人にもお薦めできる傑作です。
美しい映画です
ロマンチックなクラシックを聴いているよう
なにより映像が綺麗です。
イギリスの田園風景は西欧の絵画のよう。
しとやかだけれど、現代のように自立できなかった時代の女性は、男性と結婚することがすべてだった。
そんななか、主人公のエリザベスは
はっきりした顔立ちが示すように、意志や自分の考えをもち、お金のために結婚するのでなく、心から愛し合える男性と結ばれたいと思っていた、
そして、あらわれたダーシー卿。ぶすっとして、暗い、何を考えているかわからない男性。
しかし舞踏会では相手を請われる。
なんでもはっきり言う彼女は、嫌なことは嫌だし、喧嘩をしそうにもなる。
まず、そんなはっきりした彼女に、わたしと共通するものを感じて感情移入していった。
ドラマチックなあれこれの末に、最後の最後にラブを得る。
唐突におわるのでびっくりしたが、
なかなかあじわいのある映画だった。
音楽と映像が綺麗というだけで、
流しながら見ても素敵だ。
ダーシー氏が素敵
最後に分かったタイトルの意味
じれったかった〜
綺麗
ただの恋愛映画なのにこれほどに格調高く同時に瑞々しい
総合85点 ( ストーリー:85点|キャスト:90点|演出:85点|ビジュアル:85点|音楽:75点 )
同じジェーン・オースティン原作の「いつか晴れた日に」も良く出来た秀作だったが、この作品も同等かそれ以上に良い出来合い。当時の社会制度や家柄や家族のしがらみがあって、お互いに誤解し反発しあいながら、徐々に相手の本質を見極めていく過程が、純文学作品らしく格調高くも決して堅苦しくはならずむしろ瑞々しく新鮮に描かれている。よくよく考えればただの恋愛映画に過ぎないのに、二人の感情の反発しそして交差して行く姿に引き付けられる。物語に加えて出演者の演技と演出の出来が良いからだろう。
早口で聞き取りにくいが、近年のアメリカ映画の気軽さと全く異なる、その当時らしい格調高い英語の科白の言葉使いもまた作品の質感を高めている。そして英国の田舎の美しい風景と貴族の生活を再現した美術とそれを最大限に引き出して映す撮影技術にも感銘を受けた。
主人公エリザベスを演じたキーラ・ナイトレイの演技力は確かなもので、見事に当時の閉鎖された女性に厳しい社会に生きる一人の聡明な女性をしっかりと表現していた。私にはあまり馴染みのない俳優だが、最初は無愛想で高慢さを出しながら後に誠実な本質を見せるダーシーを演じたマシュー・マクファディンも悪くない。軽薄な母親と妹たちがのさばる家族の中で、一人深い理解力を示す父親のドナルド・サザーランドの存在も主人公と作品を支えている。
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