マルホランド・ドライブのレビュー・感想・評価
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David Lynch
推理小説のようなミステリー映画。
デヴィッド・リンチにしては、とても親切に丁寧に描かれていました。私が思っていた彼の作品の特徴というと、簡単には理解できないような解釈の余地を残し、視聴者に謎を与え続けると言ったような印象でした。今回の作品は、一変してミステリー小説のように、丁寧に答え合わせをしていくように、1つ1つのトリックを結びつけていくような手法をとっていました。単純にミステリー映画として視聴者を楽しませるという能力もあるのだと見せつけられましたね。誰でも楽しめるんじゃないでしょうか。
しかし、これで終わらないのが、デヴィッドリンチ。ちゃんと自分の作品であることに誇りを持ち、そこに描かれるテーマは夢。しかも彼なりの描く夢。美しいものだけが夢じゃないんだよと、と最後の最後に突きつけられる現実はあまりにも暗い。この世界、何%の人が夢を叶えているのだろうか。夢を持つことは自由かもしれないが、叶えられるかどうかというのは、1つのパラメーターでは測れない。年寄りになってまで、無理して笑っていたいか?それとも、いっそのこと諦めて楽にないたいかい?なんともデヴィッドリンチらしいテーマ。
さらにそこに自分の経験を含めた、ハリウッドの映画業界という舞台設定。夢が集まる場所。この映画を見終わって友人と話したのは、これ”ラ・ラ・ランド”(2016)と全く同じストーリちゃう?っていうこと。これ何人の人がわかってくれるかな?テーマにしろ、舞台にしろ、エンディングにしろ、全く同じ。ジャンルと時代が違うだけで。。個人的にはこっちの方が好きかな。
私の興味を引き付けたのは、1970年代から90年代を連想させるような、ブロッキング。クロースアップの使い方、POV、ドリーの使い方。一番好きな時代。”パルプ・フィクション”(1994)、 “めまい”(1958)、 “ゴッドファザー”(1972)、 ”サンセット大通り”(1950)、”雨に唄えば”(1952)、”お熱いのがお好き”(1959)といった名作のオマージュにもらしさがプンプンに出ていましたね!ちょっとやり過ぎ感もありましたが、ヒッチコックの手法や、サスペンス、ミステリー、ホラー、ノワールの要素を継承したとても質の高い作品です。あまり、技術に頼らず、このシーンでは何を伝えなくてはいけないのかという、シンプルなことを100%やり遂げたような印象です。テレビドラマとして、企画を考えていたという事実を考えると、納得できますね。
マルホランド・ドライブ (脳が侵される)
現実のネガフィルム
ネガフィルムの構造、裏返し
こうなりたかった自分、こうあって欲しかった現実、そうに違いないという思い込みの妄想
それが前半だと、そこに気が付いたらどういう内容の物語であったのかが一気に理解できるのではないだろうか
ベティのオナニーシーンは衝撃的で悲しさ哀れが存分に伝わる名シーンだ
あえて難解な構成にしてあるからこそ、味わいがでて深みがあるのは理解できるが素直ではない
ホームレスの怖さは明日は我が身の怖さ
赤と青の対比
青の小箱のふたはステージの形
様々に隠喩を駆使するがあまりにくどいとは思う確かに謎を解く楽しみがあるのだろうが、それは映画としてのカタルシスとは別物ではないのだろうか
そのような疑問をもつ映画でもあった
それでもサンセット大通りやイヴの総てを観た後のようなハリウッドの凄まじさが心に強く残った
「デヴィッド・リンチの映画」特集上映
玄人向けの映画
「わかりにくさ」も意図して
記憶にすり込まれる、ようなインパクトを持った作品。整理されたストーリーではないけれど、感情を揺さぶられる場面が随所に織り込まれています。
序盤から中盤までの展開は独特なテンポのサスペンスタッチで、深夜の劇場のシーンを期に抽象的な描写へと大きくシフトする。
その後を「謎解き」と思って見ていると、更に混乱を招くかのように、より深淵へと突き落とされる。付いていこうとすると喉をかっ切られます。
「わかりにくさ」も意図してでしょうし、安易に立ち入れない、距離を感じます。
リンチ監督の中でのこの作品の立ち位置は「懺悔」でいいんでしょうか。ある女優の成功の影には必ず「夢」を殺された「女優」もいるわけで。カウボーイのセリフはまさに自身に向けられた呵責の念では。「彼女だ」と断言することで、大きく左右される運命があることを「考えようともしない(しなかった)」と。
衝撃的
数回
怖い…
わたしの頭はどうかしてる
村上春樹的
ある本で村上春樹とデヴィッドリンチの世界観には通づるところがあると読み、ここのところ村上春樹ばかり読んでいた私は気になってこの映画をみてみたのです。
結論。わからなくはない
たしかに話がパッと見にはわかりにくいけどわからないなりにも面白いこととか、メタファーになるんだろうことがたくさんあることとか(実際にそれはメタファーとなる)、怖さグロさエロさでヴィヴィットな場面をつくってストーリーを滑らかにつなぐこととか。書いてみると通づるところ結構ありますね
だからネットで誰かが書いた解説読んで、なるほど!とは思ったけど、解説読まなくても十分面白い
わからない自分が悪い。わかろうとするよりストーリーの表面をさらうだけの方が直感が世界観を感じられる。そう思うのです
あー、面白かった
リンチの最高傑作
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