マルホランド・ドライブのレビュー・感想・評価
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クラブ・シレンシオのシークエンスに改めて痺れる
18年ぶりに3回鑑賞し、映画評論のコーナーに詳しい謎解きを書いておきました。実はこの映画は、デビッド・リンチの映画の中では、かなり分かりやすい部類に入ると思います。久しぶりに見て「さすが!」と思ったのは、クラブ・シレンシオのシークエンスですね。「すべてまやかしだ! バンドはいない! オーケストラもいない!」と叫ぶMC、ラッパ吹く老人、曲の途中でぶっ倒れる歌手。クラブ・シレンシオは、あの世とこの世を分ける三途の川みたいな場所、byデビッド・リンチって感じ。こういう、観客をわざと混乱させる謎シーンの演出が、リンチ作品の真骨頂ですね。「ツイン・ピークス」の赤いカーテンの部屋とかね。何度見ても感心します。
目眩く悪夢の中で恐怖と快感に溺れる
これはデイヴィッド・リンチのひとつの到達点であり、映画史上のベストの一本となる傑作。
ナオミ・ワッツとローラ・ハリングの二人が、いや登場人物すべてが次々と別の人格/役を演じる不条理な展開。様々な伏線の気持ち悪い回収にゾクゾクする。
まさに「目眩く」という言葉が相応しい。
リアリズムを廃した悪夢の中で恐怖と快感に溺れる。
てか、溺れて欲しい。
これぞデヴィッド・リンチの世界
リバイバル上映で「マルホランド・ドライブ 4Kレストア版」を初観賞。全然理解出来なかった…。けど観賞後に自分なりに解釈した後、色々な方々の考察をみると目から鱗が落ちた!デヴィッド・リンチ監督凄いよ。まず脚本が素晴らしいし独特なキャラクターが作品の怪しさを醸し出している。カウボーイハットの男なんてどういう思考回路から生まれてくるんだろう(一番好きなキャラ)。この作品は考察してもしたりない奥深さが皆に愛されているのだと思う。
リンチのぶっ飛びワールド満載で好き好き❤ ❤ ❤
『ラストナイト・イン・ソーホー』+『ヒットマン』→『マルホランド・ドライブ』
音楽が『ツイン・ピークス』の世界観✨
割と最初の方で登場したダース・ベイダー風がビジュ怖すぎて、またしても脳の防衛反応出ちゃいました(≒ところどころ寝ました)。こんなにホラー色強めだなんて聞いてないどー💦
ホラー苦手マンが夜更けた後に観る映画ぢゃない!でもリンチ監督好き好きだからお家で再鑑チャレンジ待ったナシ‼️
ナオミ・ワッツの演技力に感服。ベタだけど。
家でオンデマンドで過去作を観ている機会が増えたのもあり、最近、すっかりご無沙汰している映画館。 ただ、この作品の4kレストアであれば、話は別。すぐに座席を予約してしまった。
借りパクされたけど、かつてこの作品のDVDを持っていたのもあり、何度観たかわからない。細部までしっかり理解しているとは決して言い難いが、観終わった後の充実感は未だ健在。
最近、アマプラでツイン・ピークスを見返した。ところどころデイビット・リンチの共通した強めの癖が垣間見れて、楽しかった。
20年振り2度目
若い頃にVHS借りて観た時には何が何やら分からなかった印象しかなかったけど、
30年ぶりくらいに観たら、
アノ人がコノ人で、時系列がこうなっててって感じで分かった様な気もする。
間違ってるかもしれないけど、
何でもない怖くもない人を何かありそうに怖そうに撮らせたら天下一品だなぁ
悪夢のルービックキューブ
IQの低いアタシには訳がわからない。
綺麗な似ている女優さんが入り乱れるのでなおさら。
悪夢のルービックキューブとでも言いましょうか。
一生かかっても解けない。
時系列が前後する妄想のメビウスの輪。虚実の始点も終点もわからない。
わかるのはハリウッドはヤバいってことか。
バックにマフィアがいるプロデューサーに逆らった映画監督の行く末は妻の間男とマフィアにぶん殴られて、逃げてもカード情報から居場所を特定され、カウボーイに呼び出されてやられてしまう。
しかし最後にいい思い。
なんでよ💢
ベティ(ダイアン)が頭おかしくなるわけだ。親切に警察に探りの電話をかけてあげたのに、ウエイトレスの名札で急に記憶が蘇ったと嘘つくリタ(リタ·ヘイワースのポスターをみて咄嗟に嘘ついた)に最初から記憶喪失のふりをされ、騙されたんだと思ってしまう。セクシーに仕掛けてくるリタ(カミーラ)より可憐なナオミ・ワッツのほうの味方をしてしまうから。名札付けたファミレスのウェイトレスのお姉さんがどちらかというと好みだったけど。
枕営業なんて当たり前で、逆らうと替え玉殺人の死体にされかねない。ハーヴェイ·ワインスタインなんて甘いほうなんでしょうかね?
20年経っても4Kリマスターで仕掛けてくるのしつこいよ。
映画の日のメリットがまったくない特別興行なのに観てしまう時点で負けだった😎
妖しいフェロモンに悪酔い
ローラ・ハリングの妖艶なフェロモンにクラクラ。甘いカクテルを飲みすぎて酔って悪夢の中を彷徨うような映画。いつものリンチの不穏な演出が効いていてゾクゾクする。
謎解きのようなストーリーで、最後に事の次第を理解できるが、辻褄が合っていないので、現実と空想が入り混じったイメージの羅列だと分かる。
エロくてダークなイメージの中を漂う快楽。
期待していたのと違うな
どこまでがストーリー上の現実か混乱する作品であり、そのまま迎えるエンディングのモヤモヤ感は好みが二分しそうだ。
個人的には、作品としての軸が見当たらないし、カルトにしても振り切れない感じがするかなぁ…
ナオミ・ワッツの人が変わったような演技はすごい。見入ってしまった。
アメリカ人の友人で行った。事件に巻き込まれて何者かが後ろで操っているように見えるが、最後の方で急変する場面展開に結末はどういうこと?と二人ともさっぱり分からず。
しかし、シーンごとの緊張感やドキドキ感、音楽、ドレスやセットなど、とても気に入ってみていた。とくに、ナオミ・ワッツの人が変わったような演技はすごい。純粋でカワイイ女性から、セクシー、そして恐怖におののくシーンに圧倒された。
その相手役のローラ・ハリングも存在感ある美人女性。ラテン系と思ったらやはりメキシコ出身。スペイン語でうなされるようなシーンがあった。多分、それが何かのキーワード。過去の作品を調べてみると1990年「情熱のランバダ」で主役の女性。2007年「コレラの時代の愛」にも出演している。
当日配布された小さめのフライヤーの裏にはそのヒント(鍵)が書かれていたのを、見終わってから発見した。それでも、思い出せずさっぱり分からないのだが。
騙された!!
リバイバル上映鑑賞。
何を書いてもネタバレになってしまいそうな作品…これまたレビューが難しいよ💦真剣に観ていたはずなのにすっかり騙されてしまった。レビューや解説サイトを熟読し意味を理解。これから初見の人はリンチからの10のヒントを読んでから観るのがいいかも。(これもまたネタバレな気もするが…)
ネタバレにならない範囲で、3点ほど
①ストーリーももちろんのこと主演2人の迫力も素晴らしい!ほんまにおふたりとも美しくてそれだけでも画面が華やかやった。
②細かいけれど所々ポイントになるものや人がいるので、よく気がつく人ならこれは!と閃くポイントになるのかも。私は一部は気がついたが、全てはわからず…😅
③ストーリーは前半、後半で分かれておりそこからの展開が混乱ポイントの一つであると思う。なんとなく観ていると見落とすので前半と後半の違いに注目すると確かになるほど〜と感心する。
最後に、映画の内容とは関係ないが…
過去の名作を上映してくれる映画館に心から感謝!公開当時、子どもやったので観ていなかったが大人になった今映画館で観ることができて感無量やった。リバイバル上映は同じ映画大ファンが集うので映画鑑賞マナーもいい場合が多いのもありがたい🙏10月にリバイバル上映するリトルダンサーも楽しみ!
期待度◎鑑賞後の満足度◎ デビット・リンチが作ってみた『ハリウッド大通り』とでも言うところかしら。
①何度も観てデビット・リンチが仕掛けた謎を解くも良し、自分なりに解釈しても楽しむも良し思う。📽️ならではの表現に溢れている意味で正に📽️だと思うから。
②オープニングは殆どカルト映画のノリだし、カンヌ国際映画祭の監督賞を獲ったのも分かる如何にもカンヌに好かれそうな作品でもある。
③ベティとダイアンとを見事に演じ分けるナオミ・ワッツの演技力にも感心した。
もう一人のキレイだけどオッパイが大きいだけの方には出来なかっただろう。
③大スターではなかったけれど、『イースター・パレード』な『キス・ミー・ケイト』等の黄金期ハリウッドミュージカル映画を彩ったミュージカルスターのアン・ミラーが2000年代の映画に結構大きな役で出ているのが嬉しい驚き。
リンチ監督のハリウッド映画黄金期へのオマージュを込めたキャスティングなのだろうか。
クレジットを見ているとリー・グラントも出ているようだが、どの役か分からなかった。「クラブ・シレント」の特等席に座っていた青い髪のお婆ちゃん役?
④『サンセット大通り』のウィリアム・ホールデンの役回りが本作のダイアンって云うこと?
名匠デヴィッド・リンチ監督のカルト・サスペンスの大傑作!
初見は2002年の劇場公開時
突き抜けた難解加減が逆に気持ちよく、何とは明確に言えませんが自分にとって中毒性があって、なぜかすごく好きな作品、たぶん5回ぐらいは観ていると思います
で、この度フィルマークスさんの企画で4Kソースでのリバイバル上映、この作品を再び劇場のスクリーンで観られる事に感謝、それだけで素晴らしい体験だと思いました
4Kソースだけあって映像がすごくきれい、20年以上前の作品とは思えない、全く古さを感じない最高の没入感を味わうことができ大満足でした
ストーリーはいろんなこと忘れてて、やっぱり複雑で難しかったけど、徐々に思い出してきてまあまあ楽しめました
初見の人はホントにわけがわからないと思いますが、恐らく殆どの人がそのはずなので、それで正解です、安心してください
本作はかなり語り甲斐のある作品なので世の中たくさんの人が研究・解説します、ネットで直ぐに見られるのでそれを参考にしたらいいと思います
逆にこれが一発で理解できたなら相当にアブない人、精神的にかなり心配です(苦笑)
私にとっての本作の最大の魅力はめくるめくまやかしの世界を彩る2人の女優さん
ベティを演じるナオミ・ワッツさんとリタを演じるローラ・ハリングさんがメチャクチャ綺麗、この2人を観るだけでも価値ある作品
ナオミさんは綺麗なだけでなく、可愛らしいところや荒んだところなども見せる高難易度のキャラクターを演じ分けていて見事、スタイル抜群でタイトスカートのスーツ姿もとても似合ってて素敵でした
ローラさんももの凄く妖艶でメチャクチャ色っぽくて綺麗、最高にセクシーで目が離せませんでした
しかもこの2人の“絡み”まであって、強烈なインパクトにヤラれます
と、ストーリーは難解だけど魅力的なキャストとデヴィッド・リンチ監督のこだわりの映像世界に酔いしれる146分、最高の体験でした
夢と現実、虚構と妄想が入り混じるリンチの世界
この、いかにも「見た人の数だけ解釈の仕方がある」と言わせたい作り方には賛否両論あるのは当然。まあ、あえてリンチの仕掛けた、夢と現実、虚構や妄想が混沌と入り混じる不可解な世界に遊び、フロイト的な夢の解釈をするもよし、フローチャートでも書いて独自の解釈をするも良し、という楽しみ方をするのが本道でしょう。
こうした作品は、単に一方的にストレートな情報を与えられて、老若男女、何も考えなくても泣いたり笑ったり出来るような作品とは違い、作品に仕掛けられた複雑で雑多な情報から重要なピースを探し出し、時にはパズルのように組み合わせて、自分から積極的に作品の謎を解いたり、テーマを解釈していこうとする意欲や遊び心が無いと楽しめないタイプの作品であるのは間違いない。
確かにあまりにも展開が不可解で不親切なので万人向けではないですが、少なくともそうした謎解きを楽しめる程度には色々と「情報」が与えられている作品ではあります。破綻していそうで破綻していない、解釈できそうで解釈できない、そんなギリギリの内容が、ある種の人間の好奇心を刺激して止まない怪作。
後からじわじわ好きになった映画
映画を観終わっても謎が残ってよくわからなかった。デヴィッドリンチの映画らしく変な人ばかり出てきて奇妙な感じを楽しんだけど、理解できなかった。ネットで検索して、解説ページを読んで「ああ、なるほど!」ってなった。それでもう一度観なおして、ただの雰囲気映画じゃ無くて設定がすごく細かく作り込まれているのを確認して満足した。
主演の女優2人が溌剌とした美人と妖艶な美人で対照的な美しさに迫力があって引き込まれた。映画の中で演技をするシーンでは、俳優の凄さがわかって感動した。
夢と現実の違いが残酷で、でも共感できて、好きな映画が増えて嬉しい。
主人公の夢の中と現実の見た目の印象のギャップに衝撃を受けた、メイクとか髪型がいかに大切かわかった。前半の溌剌美人と後半は同じ人と思えない貧相でやさぐれた感が出ていて、身だしなみに気をつけようって考えさせられもした。
スターに憧れる女優。自分探しの女。両方の世界が衝突する...
『マルホランド・ドライブ』の謎解きは、映像をシュールなベールで包む癖のあるD・リンチが露骨かつ難解に提示していますが、実はじっくり観ると意味が分かってくるんですよ。
私は13歳の時にこの映画を観たのですが、頭が真っ白になりました(笑)。
10回観てもわからないから、20回、30回と、おぼろげながらでもいいから観てください。世界でも有数の難解な映画ですが、私なりにこの実験の秘密が解けたと思っています。ヒントは「おばさん」です。
最初は「ループしてるの?」などトンチンカンな方向で考えてたけど
2002年劇場公開時鑑賞。
混乱しながら「どういうこと?」とあれこれ考えるのは楽しかったですけどね。考察サイトに直行しても、「あ、そう」で終わってしまうだけだと思うんですよね。
ちょっと頑張れば手が届きそうな絶妙な感じ。早々に諦めてワッツさん鑑賞に絞るのも一つの手かも。
【ハリウッド女優に夢を抱く娘の、栄光と挫折、感情の裏表を描いた、類稀なる脚本で描き出した作品。鬼才の仕掛けたトリックに陥ることなく、この作品が訴える本質を見極めたい作品である。】
■闇に覆われたハリウッド郊外の山道“マルホランド・ドライブ”。
ある晩、車の衝突事故が起こり、生き残った美女(ローラ・ハリンズ)は記憶をなくした。
彼女は女優ルース(彼女は不在・・)の留守宅に身を潜めるが、カナダの田舎からハリウッドにやって来た女優を夢見る娘・ベティ(ナオミ・ワッツ)に見つかってしまう。
事故により、記憶のない彼女は壁に貼ってあった、リタ・ヘイワースの画を見て、咄嗟にリタと名乗るが…。
◆感想<ヤヤ、ネタバレ・・。だが、個人的感想であるので、諸説ある事はご承知おき頂きたい。>
・序盤の、カナダの田舎からハリウッドにやって来た女優を夢見る娘ベティ(ナオミ・ワッツ)の晴れやかな表情。
・その後、突如描かれる、謎の美女(ローラ・ハリンズ)が“マルホランド・ドライブ”を護衛付きでドライブしている際に、護衛から銃を突きつけられるシーン。そして、何故か突如やって来る、チンピラたちが運転する車が、激突する。
ー 余りに唐突な展開である。だが、後半このシーンの真実が明らかになっていく。-
・ベティは、映画のリハーサルでも、見事な演技を見せる。だが、その作品の監督アダムには何の権限も持たされていない。全てはハリウッドシステムによって、映画は成り立っている事が暗喩される。
■前半から、後半の映画の流れが、見事である。
ベティは、将来性豊かな女優ではなく、端役の身。一方、謎の美女リタだったのは、カリーナ・ローズというハリウッドの頂点女優(ローラ・ハリンズ)であることが分かる。
つまりは、多くの今作の評論で、書かれている通り、前半はベティの叶わなかった夢であり、後半は現実が描かれている。
カリーナ・ローズというハリウッドの頂点女優(ローラ・ハリンズ)を暗殺しようとしたのは、ナオミ・ワッツ演じるベティである。
正に、天国と地獄であり、ベティが夢破れて行く姿も哀切である。
故に、ベティの保護者である高名な女優ルースは、一切姿を見せず、ルースの留守を守るココの前半とは違う姿にも納得出来るのである。
・前半とは違い、端役で苦労を重ねるナオミ・ワッツ演じるベティの、やさぐれ感が凄い。一方、カリーナ・ローズというハリウッドの頂点女優との対比。
ー 故に、前半の謎の美女(ローラ・ハリンズ)が“マルホランド・ドライブ”を護衛付きでドライブしている際に、護衛から銃を突きつけられるシーンの黒幕が誰であったかが、容易に分かるのである。-
<ご存じの通り、デイヴィッド・リンチ監督は、今でも過去作の編集をしていると言われる、自作偏愛監督である。更に、彼は今作を含めて、謎の仕掛け大好き監督である。
個人的には、わざわざ謎かけをしなくとも、充分に面白いのになあ、と思ってしまうのである。
因みに、今作ではデイヴィッド・リンチ監督の数々の作品で、耽美的な音楽を提供している、アンジェロ・パダラメンティが出演している。
彼が全て作曲したジュリー・クルーズの耽美的極まりないファーストアルバム「フローティング・イントゥ・ザ・ナイト」セカンドアルバム「ザ・ヴォイス・オブ・ラブ」は、1000枚を超える我がCDの中でも、今でも愛聴している名盤である。
もしかしたら、似た者同士かも知れないなあ・・、と思ってしまうのである。>
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