劇場公開日 2002年2月16日

「難しさをあえて楽しむ映画です。」マルホランド・ドライブ カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0難しさをあえて楽しむ映画です。

2025年2月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

デビッド・リンチ自身の監修により製作 された4Kレストア版という事と追悼の意を込めて、初演以来2度目の劇場鑑賞。

リンチ特有の不穏で不快な雰囲気の難解な作品だが、鑑賞後に色々考えるのが好きな人には堪らない作品だと思う。
個人的にはリンチに苦手意識をもってもらいたくないので、ネットの考察や解説を見てからの鑑賞を勧めたい。

ナオミ・ワッツを初めて見た本作だが、体当たりの演技で何となく覚悟みたいなものを感じまた凄い女優さんが出て来たと思ったが、実はこの時既に30才をゆうに超えていたとの事で納得してしまった。

こういう映画を撮ることが許される(テレビ局からは企画段階で却下されたそうだが)限られた監督のうちの一人がまた亡くなってしまったのは非常に悲しい事だが、作品はレストアされ綺麗な状態で後世にしっかりと残るので、僭越ながら安心して旅立って欲しいと思う。

カルトの名匠デビッド・リンチ監督のご冥福をお祈り申し上げます。

カツベン二郎