「The fellowship of the Ring ピーター・ジャクソンが紡ぐ一大叙事詩」ロード・オブ・ザ・リング アキ爺さんの映画レビュー(感想・評価)
The fellowship of the Ring ピーター・ジャクソンが紡ぐ一大叙事詩
J.R.Rトールキンの「指輪物語」を原作オタクだったピーター・ジャクソンが3部作で映画化した第一作です。未だに不思議なのは何故日本では副題の「旅の仲間」がついてないのでしょうか?原作ではもちろんついてますし、最初っから3部作ってわかってたのにね?
この作品劇場公開版とスペシャル・エクステンディット・エディション(以下SEE版)があるのですが、個人的におススメはSEE版です。劇場公開版では削除されてたシーンが追加された事で、より物語に深みがでています。劇場版では単なる悪役ポジだったボロミアが出番が増えた事で強さと弱さを併せ持つ人間味のあるキャラクターになっていたり、ホビット庄のシーンやエルフから贈り物をもらうシーン等が追加され、劇場版では「あれ?いつの間に」っと思う所がちゃんと補完されています。かゆい所に手が届いてます。
確かに長いです。ただでさえ長い映画がSEE版だと更に長くなっているのですから、この第一作だけでも208分、3部作全部合わせると11時間半にも及ぶ長尺になってしまいます。30分アニメだったら2クール26話分と「中つ国サーガ読本」という解説本に書いてありました(笑)確実に忙しい現代人には向いてないですね。それでも映画を観た満足度は確実にSEE版が上です。
この作品をその後映画化された前日譚の「ホビット」を観た後で再度鑑賞すると会話の節々にドラゴンの事であったり、トロルの事であったりと「ホビット」のシーンの話が出てきて思わずニヤリとさせられます。「ロード・オブ・ザ・リング」が作られたのは「ホビット」より10年近く前になるのに最初っから絡めていたなんて凄い話です。ピーター・ジャクソンが原作を読み込んでいる事が伝わります。そして「ホビット」では大活躍だったビルボ・バキンズのその後に少し切なくなりました。「ホビット」を観る前と観た後ではビルボというキャラクターへの思い入れが変わってるんですよね。
もし劇場公開版を観て心に残る所があったら是非SEE版をおススメします。この映画でしか味わえない世界観。風光明媚な中つ国、ホビットの素朴な暮らし、エルフの神秘さ、オークの不気味さ等々の現実ではありえない世界に存分に浸る事ができます。本当にピーター・ジャクソンの作品への愛情が感じらる映画史に残る作品です。
再鑑賞履歴
2022/1/4
お正月休み中つ国再訪第4弾
再々鑑賞履歴
2022/9/19
IMAXにて
> 何故日本では副題の「旅の仲間」がついてないのでしょうか?
ホント、不思議ですね。
一方で、シリーズ3本まとめて撮っているというのも、「ヒットしたら次もある」が当たり前になっている現在では、プロデューサー(かな?)の力量というか鉄の意志に感動です!
> スペシャル・エクステンディット・エディション(以下SEE版)があるのですが(中略)ボロミアが出番が増えた事で強さと弱さを併せ持つ人間味のあるキャラクターになっていたり(中略)劇場版では「あれ?いつの間に」っと思う所がちゃんと補完されています
SSE版、面白そうですね。それも観てみたい!
> 「ホビット」を観る前と観た後ではビルボというキャラクターへの思い入れが変わってるんですよね
うわ。「ホビットの冒険」は観てないので、是非観たいですね。ワクワクしてくるなあ。
iwaozさん、コメントありがとうございました。
SEEいいですよー!機会があれば是非観てください。
指輪物語は作者のJRRトールキンが第一次世界大戦に従軍した経歴もあるんで、どうしようもない事に立ち向かう勇気とか描いてみたかったのかなっと思ってます。
ナイスレビューありがとうございます!SEE版、ぜひ観ます!^ ^
しかし、この作品のテーマですが
「最弱の者、ホビットにこそ世界を救う使命があり、与えられる力、指輪には光と暗黒面が存在し、自己との葛藤を乗り越えなければならない」なんて深遠なのでしょう!!