劇場公開日 2006年4月8日

リバティーンのレビュー・感想・評価

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4.0「私を好きになることはあるまい」などと言われると、つい逆らってみたくなっちゃいます。

2021年8月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 さすがに終盤の特殊メイクを見たら、好きとは言いづらいかもしれないけど、「全ての王は嫌いだ」などと体制批判する彼の破天荒ぶりは好きです。また、プロローグの独白によって、詩と酒と女に夢中であることがわかり、卑猥語を連発する内容に対する予防注射を打たれた気分になりました。

 4 letter words の応酬。召使となったオールクックがリトル・クリスマスの代役なんかできるわけがない。フランス大使のために作った劇はハチャメチャ。しかし、ところどころに王政に対する風刺がいっぱい。くすくすと笑ってしまうシーンが多かったのです。これがDVD化されたときには吹替えの日本語をぜひ大阪弁でやってもらいたいと願うばかり・・・これからご覧になる方は脳内で大阪弁化してみるといいかもしれません。

 本作では製作者、また国王チャールズ2世を演じているジョン・マルコヴィッチが舞台劇では主人公を演じていたらしい。彼がジョニー・デップと心が通じたのか、それともジョニーがマルコヴィッチの頭の中に通ずる“穴”を見つけたのかわからないけど、梅毒に冒されたジョンに投げかける言葉が2人の通じ合う心情を見事に表現していた。さらに序盤のシーンで、リチャード国王に対しどんな不謹慎で不遜なことを言ったのかを説明する場面では、ジョニー・デップがマルコヴィッチの声帯模写をしているとしか思えないほど似ていたのです。もしかすると2人は穴友達だったのかもしれません。

 物語も後半になると、ちょっと意味不明な部分もあったりしましたが、エロチック・コメディとも思える内容から一転してシリアスな人間ドラマとなっていました。特に梅毒に冒されたジョニー・デップのメイクアップによって鬼気迫る形相と、内に秘めた国王への忠誠が甦る心理描写。愛した女性に対しては複雑な気持ちにさせられますが、ここは男女で評価が分かれるところでしょう。

 女優ではサマンサ・モートンも良かったのですが、今年3度目のお目見えとなったロザムンド・パイクに20ギニー賭けます。

※多少言葉を変えてあります。

【2006年4月映画館にて】

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kossy

3.0斬新さは、ない

2021年1月9日
PCから投稿

舞台ではジョン・マルコビッチが主演していて、映画ではその座をジョニーに譲り、ジョニーは、脚本を3行読んだだけで出演を決めた。
という謳い文句だった。

一言で言えば、「ジョニー・デップが演じたがるタイプの人間」の物語。

自分の中に確固とした価値観と忠義心、愛があり、世間の価値観に迎合することはできず、最終的には破滅してしまう。

見ていて、ロチェスター卿の物語というよりも、「ジョニー・デップが演じる物語」という感じだった。
私がジョニーを好きすぎるせいかしら・・・。

でも、正直、「何度も見たことあるわ」と思うタイプのストーリーであることには間違いないと思う。

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UNEmi

3.5惹きつける力は物凄くある。けどそれが好きかどうかは別物で、私はあま...

2019年9月21日
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惹きつける力は物凄くある。けどそれが好きかどうかは別物で、私はあまり好きじゃなかった。
ただただ狂った人
この役を演じきったジョニーの過酷さが伝わる

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aco

3.5ジョニーデップの演技にはびっくりした

2014年9月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

ジョニーデップはすごい色気があり妖艶
でも終盤の方はあんな美しかった男性があんなボロボロに、ジョニーデップは本当演技力があるんだなと思った。

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明日香

4.0最後まで自分らしく生きた男の物語

2010年4月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

17世紀の英国で国王に寵愛された詩人ロチェスター伯爵の生涯を描いた作品。
ロチェスターは自由奔放な放蕩者。時には国王を怒らせ、時には国王の政策を後押しもする。そんな彼を愛する者もいれば嫌悪するものもいる。
映画は、「私を好きにはなるまい」と問いかけとも断言ともとれる語りで始まり、「さぁ、私を好きになったかね?」で閉じる。
人の意を介さず思いのまま生きたロチェスターを、鼻がもげるほどの怪演でみせたジョニー・デップは、やはりただの海賊や工場経営者ではなかった。

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マスター@だんだん

4.5はじめて、男性をセクシーだと思った!

2009年11月16日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

ジョニーデップの演技に見とれてしまいました。美しい男性から病気でボロボロになってゆく姿がさすが役者とおもいますよ。

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mamahaha

4.0ジョニー・デップの名演が光る

2009年10月23日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

霧の立ち込める曇り空にドロドロの地面。
舞台となる中世のロンドンは王政復古の中、政治に宗教的な力も影響していた時代。

表面を取り繕ったような堅苦しい貴族社会の中に身を置きながら、
人々の目には人間の本質的な欲望のままに人生を楽しんでいるように映る主人公。

でもそれは社会へのシニカルな体現で、本人は満たされぬ深い思いを抱えたまま
いつしか身を滅ぼすまでに落ちていく…。

暗く哲学的な内容な上に卑猥な表現が満載なので、そこで引いてしまう人は無理かもしれません。
特に最近のジョニー・デップのファンの人が「パイレーツ~」や「チャーリー~」のイメージで観てしまうと
とんでもないことになると思いますのでご注意。R指定だそうです。

冒頭の時代背景のテロップから主人公の語りへと繋がる導入部分では物語に入り込みやすく秀逸。
序盤の伏線が後半~ラストに繋がってきたり、台詞のやり取りの1つ1つにも見ごたえがあります。

人間の本質的な所を突いている印象的なセリフが多いのも好きなところですね。

「反抗は誰にでもできるし愉快なものだ。だが人間いつかは何かを肯定せねば」
「自腹を切らなければ人生は学べない」
「人を嫌う理由は無知か嫉妬だ」 …などなど

自己啓発本に出てきそうな台詞の数々には、いちいち「そうだよなぁ~」と納得してしまいました。

その他、カメラワークや音楽の使い方でも「うまいなぁ~」と感じるところがありましたし
サマンサ・モートンやジョン・マルコビッチなど魅力的なキャストも個人的にツボです。

間違いなく賛否両論ありそうですが、人間の深い部分を壮絶に描き出した傑作。
ジョニー・デップ出演作の中では最も好きな作品の1つになりました。

※他サイトより転載(投稿日:2008/03/22 )

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