「【”再生。”作品設定が斬新な、面白怖い近未来SF。W主演俳優が魅力的だと、ヤッパリ面白さは倍加するね!マイケル・ベイらしい破壊シーンもナカナカ。スカーレット・ヨハンソンにもクローンが居そうだなあ。】」アイランド(2005) NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”再生。”作品設定が斬新な、面白怖い近未来SF。W主演俳優が魅力的だと、ヤッパリ面白さは倍加するね!マイケル・ベイらしい破壊シーンもナカナカ。スカーレット・ヨハンソンにもクローンが居そうだなあ。】
■リンカーン・6・エコー(ユアン・マクレガー)は、コロニーの中で退屈な日々を送っている。憧れの地・アイランドに”当選”する日を待ち望みながら。
彼は、施設内の食堂で、美しいジョーダン・2・デルタ(スカーレット・ヨハンソン)と顔見知りになる。
ある日、リンカーン・6・エコーは”汚染されているはずの外界から、蛾が入って来るのを目にし、コロニー内を探索すると、”当選”したはずの男が臓器を取られ、子を生んだ女が子だけ連れ去られ、殺される姿を見てしまう。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・作品設定が、ナカナカに秀逸である。著名人が大金を払って、自分のクローンを”バイオテック社”に作らせ、必要に応じクローンから臓器や衰えた皮膚を移植する。クローンたちは、バイオテック社”が刷り込んだ過去の思い出を持ちながら、アイランドに行ける日を待っているのである。
・だが、リンカーン・6・エコーがコロニーの真実を知り、ジョーダン・2・デルタと外界に出ると、そこは汚染などされていなくて、青い空が広がる美しい土地だった。二人は、コロニー内で知り合った気の良いやつ、技術者マック(スティーヴ・ブシェミ)に真実を教えられ、リンカーン・6・エコーのオリジナルリンカーン(ユアン・マクレガー:2役)に会いに行く。
そして、オリジナルリンカーンは”自分は肝臓が悪く、2年の命だ”と告げるのである。成程ね、それで大金を投じて、クローンを作っていた訳か。
ジョーダン・2・デルタのオリジナルジョーダンも交通事故に遭って重体らしい。ジョーダン・2・デルタが自分とソックリな女性の大看板を見るシーンやオリジナルの子を見て”私、ソックリ”と驚愕の表情で言うシーンもナカナカである。
■この作品が面白いのは、リンカーン・6・エコーとジョーダン・2・デルタを追う立場の黒人警備隊長ローレント(ジャイモン・フンスー)が、且つて戦争で人間以下の扱いを受けた事を覚えていて、”バイオテック社”の愚かしき科学者メリック(ショーン・ビーン)に逆らい、クローンたちを逃がす姿だろう、と思う。
<そして、リンカーン・6・エコーとジョーダン・2・デルタは”バイオテック社”の追撃をかわし、コロニーの中に居たクローン達を外界に導くのである。
マイケル・ベイ監督、面白い作品を作っているじゃない!知らなかったよ!>
少し後に、同じような設定でカズオイシグロの『私を離さないで』がある。アイランドが金持ち出資なのに対して、こちらは国家運営、オマケにクローン同士が愛しあえば猶予期間があるという、あり得ない設定。そんなもん誰が税金はらうか。国会で承認されるはず無い。ところが観客が皆、泣いて観ている。阿呆か!
アイランドは設定完璧。よかった。