劇場公開日 2023年11月3日

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インファナル・アフェアのレビュー・感想・評価

全85件中、81~85件目を表示

4.5偉大なるアイデアと素晴らしい演技、演出

2013年6月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

知的

訳あってかなり前に見た作品をもう一度見てみた。やはり、脚本が素晴らしい、テーマが全てのように思われているが話のテンポや細かいプロットがしっかりと作られています。その後のディカプリオ版リメイクと日本版リメイクもみてますが基本脚本は殆ど変わってないから如何にこの原作が凄かったかが解る。正に香港映画の傑作。皆にもこれはみてほしい。

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としぱぱ

4.0どちらが本当の自分なのか、存在意義を問う

2013年3月15日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

難しい

総合:80点
ストーリー: 80
キャスト: 80
演出: 80
ビジュアル: 70
音楽: 65

 この作品のリメイク版である「ディパーテッド」を先に見て興味をもったのだが、こちらの作品もなかなかの良い出来だった。

 潜入捜査官として犯罪組織に入り込み人間関係を築くが、部下や上司に信頼されたりしてみても、所詮は捜査のためという空しさがあるだろう。それなのに自分の身分ははっきりと保証されているわけでもなく、秘密を守るためとはいえほんの一握りの人物に運命が委ねられているという不安定がある。昔の知り合いに町で出会ったとしても、自分の職業とか今やっていることすら言えない辛さや後ろめたさは相当なものだろう。警官になった犯罪組織員も同様で、普段の警官としての仕事や家庭を持って順調に社会人として足場を固めていけば、自分はいったい何をするべきなのかと自問自答するのは当然。
 そのような自らの存在意義を問いながら苦悩していく姿の物語と描き方が優れていた。物語の終わり方も想定していなくてうまくまとめていた。

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Cape God

4.5ダイナミズムと緊張感、そして人間味が凝縮された作品

2012年2月12日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

描く世界の範囲は狭いが圧倒的な存在感を持っている作品。
終始ダイナミズムに溢れながらもディテールの隅々までこだわりを持って描かれている。
その演出が作品に思わず息を呑む緊張感を与えてことに繋がっている。
ストーリーはまさに"無間地獄"だ。
対照的であるが余りにも似通った2人が連続性を持って描かれるのが面白い。 善悪の狭間に揺れる2人の表情、 真実を闇に葬ることを自分の答えとしたラウ、最後まで警察としての誇りを貫いたチャン。
「正義とは何か?」というテーマが第三者である私達を物語に引き込んでいく。

この傑作をどのように解釈し描いたのか、まだ見ぬ「ディパーテッド」が楽しみだ。

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keita

4.5もう一つの「男たちの挽歌」

2008年7月28日

悲しい

興奮

香港映画。
警察とマフィアの抗争。
こう来ると、頭に浮かぶのは「男たちの挽歌」シリーズ。
「インファナルアフェア」を観る前は、情報ナシに頭を空っぽにしていたので、てっきり「男たちの挽歌」のような映画だと思っていた。

それが、良い意味で見事に裏切られた。
「男たち~」に比すれば、圧倒的にアクションシークエンスは少ない。
派手に銃弾が飛ぶわけでもなければ、鳩だって出てこない。
確かに、「ハードボイルド・新男たちの挽歌」では潜入捜査官が題材ではあったものの、「インファナルアフェア」が決定的に「男たち~」と違うのは、アクションが見せ場ではなく、「人間の表情」が見せ場であることではないか。

トニー・レオンの悲しみと憂いを帯びた表情とアンディ・ラウの誇りを感じると同時に恐ろしいまでの冷徹な瞳の演技には、千の銃弾以上の存在感がある。
そして、「男たち~」に勝るとも劣らない凄みのある作品になっている。

ストーリー展開態は、さほど、背筋がゾクゾクするほどの緊迫感はないが、エリック・ツァン演じるマフィアのボスと、前述の二人、トニー・レオンとアンディ・ラウの3人の演技の凄み、緊張感が常軌を逸している。
この3人の誰か一人が違うキャスティングであれば、この作品は、ここまでのものにはならなかったような気がする。
(精神科のリー先生を演じるケリー・チャンは反則的な美しさ)

映画はしっかりした物語が、あってこそだが、インファナルアフェアは、これはこれでキャストが映画を背負った作品といえるかもしれない。

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マロピ

4.0スクリプトと俳優陣の勝利につきます

2008年7月27日

泣ける

悲しい

知的

この映画は、作品自体の総合的な出来はいたってB級。言い換えると、すごく良く出来たB級映画なのです。演出もこれといって心に残ることはないし、限りなくハリウッド的につくった香港映画ということで(いちよう仏教を調味料でいれてますが)、香港ならではの個性もあまりない。

それでも矛盾したかのように心に残ってしまうんですね。
とどのつまり、ストーリーを組み立てるスクリプトが抜群。そしてストーリーテラーの俳優陣。その中でもトニー・レオンとアンディ・ラウ、そして名前は知らないがマフィアのボスをやった三人の演技が素晴らしいのです。

なかでも、さらに、神々しいオーラを放ったナチュラル演技派トニー・レオンは完全に画面を牛耳ってると言っても過言ではありません。昔から知ってましたが、まさかここまでいい役者だとは思いませんでした。「花様年華」でアジア人として初のカンヌを取った俳優というステータスは、ここまで人を変えるものなんですね。

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あんゆ~る