劇場公開日 2023年11月3日

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インファナル・アフェア : 特集

2003年10月9日更新

香港では数々の興行記録を塗り替え、「HERO」を抑えて映画賞の主要部門を独占。ハリウッドでリメイク化権が取得され、本国では続編も製作……。批評家筋の受けも抜群に良い「インファナル・アフェア」がいよいよ公開となる。だが、評判がいいのは分かるけど、香港映画になじみがない人にはいまいちピンと来ないかもしれない。そんなあなたのために、知っておきたい基礎情報をおさらいしておこう。

批評家絶賛の話題作。押えておきたい4つのポイントはこれ!

(編集部)

■タイトルの「インファナル・アフェア」って?

来日記者会見でのトニー(左)とアンディ あなたのお好みは?
来日記者会見でのトニー(左)とアンディ あなたのお好みは?

何か、聞いたことのあるタイトルだなと思った方、それはリチャード・ギアの「インターナル・アフェア/背徳の囁き」では? 実はこの“インファナル”という単語は「地獄の、冥土の」という意味。“アフェア”は「事柄、物」ということで、これは原題「無間道」の英訳タイトルなのだ。「無間道」とは、簡単に言うと仏教でいう無限地獄のことで、一度入ると抜け出せない、絶え間なく続く苦しみを指す。組織の命令の下、それぞれ敵対組織で潜入調査を続ける2人の境遇を観念的に表しているタイトルなのだ。映画の出だしに“「無間道」とは?”という説明があるので、これを念頭に鑑賞すれば、最後にグッとくること間違いなし。

■主演のトニー・レオンとアンディ・ラウって?

「インファナル・アフェア」
「インファナル・アフェア」

本作は、警察からマフィアへ、マフィアから警察へと、入れ違いに潜入捜査員として潜りこんだ2人の男が主人公。その2人を演じているのがトニー・レオンとアンディ・ラウ。トニーはつい最近、大ヒットした中国映画「HERO」に出演していたから、本作公開前にちょうど良い知名度アップになったかもしれない。89年のベネチア映画祭金獅子賞受賞作「悲情城市」(ホウ・シャオシン監督)で世界的に知られるようになった後は、ウォン・カーウァイ監督の「欲望の翼」「恋する惑星」など出演作多数、映画祭の受賞も多数。00年の「花様年華」では、カンヌ映画祭の主演男優賞に輝いた世界的な俳優だ。

一方のアンディ・ラウは、なぜかトニーと比べると受賞などが少ないのだが(本作でも香港アカデミー賞主演男優賞にノミネートされたが、受賞はトニーに)、いわゆる“香港四天王”の一角を成し、“主演”作は数知れず。また、歌手としても活躍しており、これまでに20枚以上のCDを発表している。本作のエンディング・テーマはトニーとアンディのデュエット曲で、香港アカデミー賞の主題歌賞も受賞。香港版のDVDには、映像特典でこの曲のPVも収録されている。日本版DVDにも是非!

トニーは柔らかく、哀愁を漂わせ、アンディは硬質で鋭く、熱のこもった演技が特徴。男として正反対の魅力を持った2人だから、女性の方なら、どっちのタイプが好みなのか意見が分かれるところだろう。この2人が同じような境遇に置かれながら、鏡のように対比されるところが構成の妙。本作の重要なポイントのひとつだ。

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