グッド・ウィル・ハンティング 旅立ちのレビュー・感想・評価
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スタンドバイミーを見終わった時と同じ暖かみを感じる とにかく感動的...
スタンドバイミーを見終わった時と同じ暖かみを感じる
とにかく感動的なシーンにロビンウィリアムがいると泣いてしまうスイッチが私にはあるので例にもれず幸運を息子よのシーンで号泣
よく思うけど人の心に寄り添い心の中を垣間見ることは
己の心に寄り添い自身の心の中も切り拓くことに繋がるな
深淵を覗く時、深淵もまたこちらを見ている的な
違うか
実際にベンアフとマットデイモンは親友で
この脚本を手掛けた当初はまだ20代そこそこだったって知り驚愕
リアル天才じゃん
ほんと名作。
生き方として大切な事を気付かせてくれる映画。
知識のみで、その先にある不安から動くことができないウィルと、その先にある大切な事を体感してきたショーン、この人に出会わなければチャッキーに20年後とは言わず5年後にはボコボコにされてただろうな。
それにしてもあの才能は卑怯すぎる!笑
君は悪くない。
劇場公開時鑑賞。
前半は不遇の天才数学青年がMITで無双する話かと思ったら(そういうカタルシスもあるが)、ウィリアムズ扮する心理学者との会話の中から真のテーマが見えてきて…。であのセリフ。陳腐な言葉は使いたくないし、何と書いてもうまく表現できる気がしないが、本当に本当に素晴らしかった。無条件に認めてもらえること、絶対的な味方になってくれる人がいることが、どれほど成長過程の子どもにとって大事なことか。後年『きみはいい子』でちょっと似た場面(池脇さん×尾野さん)があってそちらも素晴らしかった。
そして友人たち、特にベンとのシーンは実際の仲の良さもあいまってか、馴れ合いや迎合ではない強い絆を感じた。
難を言えば、恋人(ミニー・ドライバー)とのシーンにそれに匹敵するようなところがなかったことか。
最後はそうじゃない選択があったのはわかるが、それもまた一つの人生。ハーバード大学をやめて役者になったマット・デイモンに重なって見えるし、だからこその説得力もある、と思っている。
こんな演技もできるし監督としてだって実績も残しているのに、なぜ今でもボンクラ感が漂うのかベン・アフレックは…。
心のままに進め
繊細で瑞々しい演技のマット・ディモン(ウィル)と、円熟の演技のロビン・ウィリアムズ(ショーン)との競演。
カウンセリングを重ねてゆくうち、ウィルとショーンが心の底から笑い合い、心を開いていく様が秀逸。
親友チャッキーが、ウィルに語る言葉に涙が溢れた。
エンドロール後の字幕で、マット・ディモン、ベン・アフレック二人による脚本だと知り、とても驚きました。
…ラストが意外でした。
NHK-BSを録画にて鑑賞 (字幕版)
自分で決める勇気
なかなか持てない自分で決める勇気。
仲良く連むのが友達ってわけでもない。
踏み出す勇気。背中を押してくれる愛情。
宝くじが当たる確率は、この階段に雷が落ちるのと同じくらいだって。当たるのを待つだけではダメってことだし、そもそも買わなきゃ当たらないし。
人と出会うことで自分にも出会い、自分を信じることで人を信じることもできる。
最後の、ウィルが彼女のいるカリフォルニアに旅立ち、迎えにきた友だちが、彼がいないことに気づいてヒーハー!て感じになる終わり方。きったない塗装の誕生日プレゼントの車で西に向かう最後。最高の終わり方だ。
感動するも…
カウンセリングシーンや、友人とのシーンなど各々の場面ではセリフもよく練られており、感動させてくれる。
しかし主人公の人物像などストーリー上、核となる部分で気になることがあり、手放しで感情移入出来なかった。
天才というものがこの物語の中で、人知を超えたスーパーパワーとして描かれているのは兎も角。
ウィルは大量の本を読んでいる、という説明があるにもかかわらず、なぜそんなに大量の本を読むに至ったのかが極めて謎。そこら辺に本や知識が転がっている環境ならまだしも、あの環境でその知識を集めるには、かなり自発的に”外へ”動いていかないと難しいのではないか。”内”に篭ってると描かれる彼にとって不思議な行動。
親友はいるのか?と聞かれて、シェイクスピアやニーチェ、と答えるのも謎。学問への誘いを小馬鹿にしながらことごとく断る反エリート主義な彼の行動から、彼らへの敬意は少しも垣間見られない。これは皮肉だったか?
就職が決まったにも関わらず、彼女の元へ向かうラストも、その間の感情の変化が描かれておらず、なんで急にそういう決断に至ったのかよくわからない。就職先だって押し付けられたものじゃなく、自分で選んだものらしかったし…先生と離れるのが寂しくて、人肌恋しくなったから?
チャッキーがウィルが居なくなって嬉しそうな顔をするシーンも。確かにチャッキーは急にお前が居なくなってて欲しい、と言ったが、それはいつまで経ってもその才能をくすぶらせてたら許さない、という話で、仕事を捨てて女の元へ行け、という事ではなかったのでは?と疑問が残った。
それに別に仕事か女か選ばなくても、最初からLAの仕事を紹介してもらえばよかったのに…あれほどの天才なら場所を選ばず引く手数多でしょう…
名優ロビン・ウィリアムズの名演の渋さとマット・デーモンの教養小説のような脚本の巧みさ
俳優のマット・デーモンとベン・アフレックの共同脚本がアカデミー賞受賞の話題作。脚本家・演出家以外の主要キャストが脚本を兼ねる非常に稀な事例だが、どちらも充実した成果を上げていて、その才能の豊かさに感心してしまう。この若い才能を支える主演のロビン・ウィリアムズの渋い名演がまた素晴らしい。これまでの「ガープの世界」「いまを生きる」「レナードの朝」での自身の演技の集大成のような演技を見せて、心に傷を負った心理学者の内面を見事に表現している。アカデミー賞の助演男優賞受賞に議論の余地はないと云っていい。
物語は、天才的頭脳を持つアルバイト清掃員ウィル・ハンティングが、大学の廊下に出された数学の超難問を軽々と解き、高名な数学科教授の期待と羨望の星として輝く未来を獲得しようとするのが発端になる。だが、これをそのまま描いて、どこにでもある凡庸なストーリーにはしていない。頭脳明晰に反して虚勢を張る精神的に脆いウィルの改善をカウンセリングする、大学講師の心理学者ショーン・マグワイヤとのやり取りが物語を深める。妻を亡くした喪失感から抜け出せないショーンの方も変化し再生していくところが凄い。お互いの心の傷を認め合って生まれるカウンセリングの本質を見せてくれる。気まぐれでいて大人を冷静に観察するウィルの言動も、細かく丁寧に表現されているからだ。心理学に精通した脚本家デーモンの頭の良さが窺われる。それは、このウィリアムズ演じる心理学者を主人公にしたドラマがもう一作品作れるのではと思わせるくらいだ。
ショーンの治療を受け、ウィルは社会的成功より自分を偽らない新たな道を選択し、一度別れた恋人のもとへ向かう。素直な自分を見付けた青年は、良い恋愛を経験する。それが自立の一歩になるウィルの旅たちを、地に足の着いた現実的な論説で爽やかに描いた、教養小説のような映画の秀作。
2000年 4月22日
ひとりの青年が回復し成長する様をシンプルに描いた、心温まる一本。
天才的な頭脳を持ちながら、過去のトラウマから心を閉ざし非行に走る青年ウィルが、同じく心に傷を抱える心理学者ショーンと出会うことで人間的に回復し成長する姿を描くヒューマンドラマ。
監督は『ドラッグストア・カウボーイ』『マイ・プライベート・アイダホ』のガス・ヴァン・サント。
主人公ウィルを演じるのは『戦火の勇気』『レインメイカー』の名優マット・デイモン。
ウィルの親友チャッキーを演じるのは、『バッド・チューニング』『チェイシング・エイミー』のベン・アフレック。
友人の1人モーガンを『誘う女』『チェイシング・エイミー』の、ベン・アフレックの弟であり後のオスカー俳優ケイシー・アフレックが演じる。
心理学者ショーンを演じるのは『ミセス・ダウト』『ジュマンジ』のロビン・ウィリアムズ。本作でオスカーを獲得。
元は学生時代のマット・デイモンが授業の為に執筆した戯曲であり、それを幼なじみの友人ベン・アフレックに見せたところ、2人で映画用の脚本として作り直すことになった。
第70回アカデミー賞において、脚本賞(デイモン&ベン・アフレック)と助演男優賞(ロビン・ウィリアムズ)を受賞。
第55回ゴールデングローブ賞において脚本賞を受賞。
第3回放送映画批評家協会賞において、オリジナル脚本賞を受賞。
大きな事件が起こるわけでもなく、1人の青年の日常を淡々と描いていく作品。
地味なテイストの作品だが、ウィルの心情が変化する様が丁寧に描かれているため、物語に引き込まれていく。
繊細な青年ウィルを演じたマット・デイモンの演技が素晴らしい。
アカデミー賞を獲得したロビン・ウィリアムズの演技も良い。
心に傷を負った男性を陰のある演技で表現しているうえ、コメディアンとしての資質を活かした笑えるシーンも健在である。
アカデミー賞をはじめとして、数々の賞を受賞した脚本を書いたのは無名時代のマット・デイモン。ヒロインがハーバード大学に在籍しているのは本人もハーバード大出身だからだろう。
ベン・アフレックとマット・デイモンは少年時代からの親友らしいが、その2人がハリウッドの第一線で未だに活躍しているというのは、よく考えると凄い。
非常に良くできている映画なので、特にケチを付けるところもないのだが、少々自分と映画との間に距離を感じてしまうのは、主人公があまりにも天才すぎるからかも。
数学の天才というだけでも物凄く濃いキャラ付けなのに、歴史や芸術にも精通しているという天才の中の天才。
その為、アメリカ中の大企業や国防総省の情報機関NSAからオファーがくる。
ウィルがあまりにも現実離れしすぎた天才の為、凡人の自分にはちょっと感情移入しづらいと感じてしまった。
あと、ウィルの周りにいる人たち。教授や友人や恋人、みんないい人すぎ。
ウィル、お前十分恵まれてるじゃねえか!!とか思ったりして。
むしろ自分はショーンというキャラクターに惹かれた。
妻を失った悲しみを癒すことができていない中年心理学者。
彼がウィルをカウンセリングしていくうちに、彼自身も癒されていくという設定は非常に良いと思う。
…が、ウィルに対してショーンの描写が極端に少ない為、ショーンが回復していく過程が分かりづらかったのはちょっと勿体ないな、と感じてしまった。
もっとウィルとショーンの心の交流を全面的に描いてもよかったのかも。
クライマックスシーンは確かに感動的なのだが、ちょっと待てっ!
友人たちはウィルの就職祝いとして車をプレゼントしたのに、結局ウィルは旅に出てしまってますけど?しかも親友のチャッキーにも何も言わずに。
そりゃ、あの友人達ならウィルが就職しなくても文句言わないだろうけどさ、なんか違和感ありますよねぇ。
とまぁ、何点かケチをつけてしまいましたが、基本的には良く出来た作品で、誰にでもお勧めしやすいタイプの映画かな。
ハリウッド的ではない、地に足が着いた上品な映画。名優達の若い姿を見ることができる良作です。
【故、E・スミスの儚げで美しきメロディが彩る、深い哀しみを抱えた”ギフテッド”青年と心理学者の交流と二人が新たな道を歩み始める姿を描いた作品。心優しき”悪友達”との絆も心に残る作品でもある。】
ー この作品の内容は人口に膾炙していると思われるので、印象的なシーン、セリフを列挙し、亡き自死したエリオット・スミスの”私の好きな曲と絡めて”レビューとする。
エリオット・スミスの儚くも美しいアコースティックのギターが奏でる名曲の数々が、この作品を彩り、マット・デイモン演じる青年ウィルと、ロビン・ウィリアムズ演じる心理学者ショーン及び、マット・デイモンの盟友であるベン・アフレック演じるチャックが、ウィルを想う姿には、涙腺が脆くなる作品であるし、作品構成も見事なる作品である。-
<序盤>
・”フィールズ賞”受賞者のジェラルド・ランボー博士(ステラン・スカルスガルド)と”ギフテッド”青年ウィル(マット・デイモン)の出会いのシーン。
MITの廊下の黒板に整然と書かれた数式。モップを残したまま、逃げるように立ち去るウィルの後ろ姿。
ー 見事な、オープニングである。 -
・ランボー博士がウィルのために紹介したセラピストに次々に辞められ、6人目に紹介した元級友の心理学者ショーン(ロビン・ウィリアムズ)とウィルの初見のシーン。
知識をひけらかすウィルがショーンが描いた”嵐の中の港”についての”コメント”に激高するシーン。そして、ランボー博士にウィルのセラピーを約束するシーン。
ー ショーンは、ウィルの”生意気なコメント”から、彼が自分と同じ哀しみを抱えた人間だと感じたのだ・・。-
<中盤>
・ウィルが悪友、チャック(ベン・アフレック)、モーガン(ケイシー・アフレック)達とバーに出掛けて”凄い歴史の知識”をひけらかすシーン。
そして、ハーバード大の明るく、下ネタもOKな女子学生、スカイラー(ミニー・ドライヴァー)と交流を深めていくシーン。
ー スカイラー絡みのシーンには、必ず、故、E・スミスの儚げな声の美しきアコースティック・ミュージックが流れる。
”Between The Bars" ”No Name #3”・・。-
・ウィルのセラピーの時間にショーンが語る言葉。
”君の話は、全て本から学んだ事だ。本物を知らない・・””けれど、君自身の話なら聞こう。君について、知りたいんだ”
ー 驚く、ウィルの顔・・。そして、徐々に二人は公園などで、親し気に笑いながら話をする。ショーンの奥さんのオナラの話など・・。 -
・ウィルはスカイラーから、”一緒にカリフォルニアに来て欲しい・・。”と頼まれるが躊躇うウィル。
ショーンからは”君は本当は何がしたいのだ、友達はいるのか?”と問われ・・。
ー 過去のトラウマの影響で、彼は、自分の知っている範囲でしか行動できない。一歩足を踏み出せない・・。-
<後半>
・スカイラーは”何度も振り返りながら・・。”カリフォルニアに旅立つ。
ー その姿と共に流れる、E・スミスの”Angeles"が、実に切ない・・。-
■ウィルの代わりにランボー博士が紹介した会社の面接に行ったチャックがウィルに言い放つ言葉が、心に染み渡る。
【お前は宝くじの当たり券を持ちながら、現金化する度胸の無い奴だ!
俺の一日で最高の瞬間を教えてやろう。
お前の家のドアを叩き、10秒間待つ間だ。お前が出てこないことを願って・・!。】
ー このシーンは(も)、何度観ても涙が出る・・。
これ程の親友はそう簡単には出来ないだろう・・。(どう考えても、マット・デイモンとベン・アフレックの深い交流から出て来たとしか思えない台詞である。)-
・そして、ショーンはウィルに”君は悪くない。”と何度も言いながら、抱きしめる。
ウィルは無垢な子供の様に泣きながら、”僕を許して・・。”と詫びるのである。
ー このシーンは(も)、もう私にとっては涙なくしては観れない・・。ー
・ショーンが自らの旅立ちと共に、”グッド・ラック・サン!”とウィルを送り出すシーン。
<そして、”ウィルの21歳の誕生日にチャックを始めとした、悪友たちがプレゼントした落書きだらけの手作りの車”に乗って、彼はカリフォルニアに向けて車を走らせていく・・。>
<何回、鑑賞したのか分からない程、私に取って好きな好きな作品である。>
<2020年5月29日 コロナ禍に苦しんでいた安城コロナワールドにて鑑賞。>
<その他、他の媒体にて複数回、涙を流しながら観賞。>
運命の出会い・・
名前だと知らなかったので狩りの話かと思ったがハートフルドラマだった。ストーリーは主人公ウィル・ハンティング(マット・デイモン)の孤児の時代の不遇を運命の神様が償うように善き人たちに巡り合わせ、愛情、友情、支援に恵まれて大人として自立してゆく様を描いている。
劇中でも話されているがウィルのような独学の天才青年(シュリニヴァーサ・ラマヌジャン)は実在し「奇蹟がくれた数式」(2016公開)という映画にもなっている。
驚きなのは初々しい青年像からはうかがえなかったがハーバード在学時代にマットが書いた脚本がきっかけとなり映画化、アカデミー賞までとった作品ということだろう、マットはIQ160と言われているから単なるアクションスターではないようだ、認識を改めました。劇中のセリフも光っている、名著の引用や心理分析のやり取りもアカデミック、NSAを嫌う理由もシニカルだ。
映画を観て昔お世話になった先生や先輩たちの顔が浮かんできた、出会いとは不思議なものですね。
あなたは、"誰かのなにか"か、"自分"か。
どんな人生を送ることが幸せなのか?
努力を重ね、素晴らしい賞をもらい、名誉を手にした人生
自分の人生を、愛する人に捧げる人生
稼ぎは少ないが、友人とバーで一生バカやってる人生
きっとどれも人によって"幸せ"な人生だ。どの時点で、どんな理由で、どんな選択をして、その先でどんな人生を歩むことになるか、ライフコースはそうやって人の数だけ分かれている。だから『"幸せ"な人生とはこういう人生だ!』なんて定義することはとてもできない。
ウィルの持つ数学の才能は、数学者として名を馳せたい者からすれば、喉から手が出るほど欲しいものだろう。彼らにとっては友人とクラブやバーでバカやってるウィルの人生なんて"クソ"で何も生産しない"無駄"なものかもしれない。
ところが、友人とバカやってるのが何より"楽しく"て"幸せ"なウィルにとって数学の才能はゴミも同然なんだろう。
この物語における主要人物のウィル、ランボー、マグワイアの3人は各々が自身の人生観を初めからしっかりと持っているが、その3人がぶつかり合い、お互いの人生観の内を明かすことで各々が"自分の人生"とは"別の人生"が、無数に存在していることに気づく。
ランボー博士は序盤、ウィルを数学者として成功させるために、彼のライフコースを決め、彼の人生を"乗っ取ろう"とするが、マグワイアに『彼の人生は君の人生ではない。』とひと蹴りされる。そんなマグワイアも人生をかけて愛した妻を病で失った悲しみから、彼自身の人生を見失ってしまっていた。つまり、マグワイアは"今は亡き妻の夫"として立ち止まり、"マグワイア"としての人生を見失っていたのだ。ウィルは、『もう誰も愛せないのか?進めないのか?素晴らしい人生哲学だな。』と、"自身の人生"を見失っているマグワイアを皮肉る。ウィルは孤児であり、養父からの虐待も経験して以来、"愛されている時、いつの日か捨てられる恐怖"を感じるようになっていた。そのため愛されても、"捨てられる前に自ら捨てる"ようになり、絶対に自分を見捨てない友人を必要以上に頼りにするようになっていた。そんなウィルに、彼の友人は『お前が40年経ってこの街で俺たちとまだこうやって働いていたら、お前のことをぶっ殺してやるからな。』と一言。
他人の人生を誰かが決めてしまえば、
自分は、他人が決めたライフコースに、ただ沿って生きるだけの奴隷に成り下がる。私はそれを"幸せ"だとは思わない。
人は皆、"誰かの何か"だが、それ以前に"自分"であり、"自分の人生"を生きており、"自分のライフコース"決定することができるのは、"自分"だ。
ただし"自分"として、"誰かの人生を決めること"や、"誰かに規定された人生を生きること"はできなくとも、
"誰かの人生を変えるきっかけを与えること"はできると私は考えている。結末として、ウィルもマグワイアもランボーも、誰も自分の人生を押し付けていない。きっかけを与え続け、各々が自ら決断を下す。
"人との出会い"というのは、そのきっかけを絶えず私達に与え続けているのではないだろうか。
本当の自分
幼少期のトラウマで心を閉ざした青年ウィル(マッドデイモン)と妻を亡くし孤独に生きていた精神科医ショーン(ロビンソン・ウィリアムズ)の心の交流を描いたヒューマンドラマ。
心がこんなに揺さぶられた映画は久しぶりでした。
【自分は愛されないのではないか】【嫌われるくらいなら、先に切り捨ててしまおうという】なんていう思いは誰しも抱いたことがあるのではないかと思います。
相手が大切であればあるほど、本当の自分をさらけ出すのが怖くなってしまう。
ウィルは数学の天才で、一流企業がこぞって欲しがる逸材だけど、それは物語を面白くするためのおまけみたいな要素で、本題は恐れず、本当の自分を大切な人にさらけ出せるかどうかだと感じました。
ウィルは本当は自分の才能を活かした事で何かがやってみたい。だから、清掃員の仕事でもわざわざ名門の学校を選んで仕事してたし、こっそり数学の難題を説いたりしていた。それをショーンに指摘されて、ウィルはハッとしたわけですが、親友チャッキー(ベンアフレック)も、多分そのことには気づいていたんですね。
きっと、ウィルは自分は愛されないのではと言う思いから、チャッキーにすら知らず知らずのうちに気を使っていたのではと思います。
だから、チャッキーの親友だから言うけどな、のシーンはとても感動的でした。
ウィルがこの街にずっといて、ずっと工事現場で働いていでもいいと言いますが、それが心からの本心ではない事をチャッキーは感じ取って、親友として背中を押したんですね。
もぬけの殻になったウィルの家に、迎えに来たチャッキーのあの表情は絶妙で。
一瞬涙ぐんだような、寂しさがぐっとこみ上げたけど、あいつやりやがったなっていう、男として親友として、大切な友が新しい場所に旅立っていったことに対しての嬉しさとかが混ざり合ったいい表情でした。
この作品の癒し系キャラ、モーガンの助手席への昇格もよかった笑笑
何回でも観たくなる傑作です。
温かい
人に自分を曝け出すのが怖い主人公の
周囲にいるみんなは主人公のことが大好きで、真っ正面からぶつかってきてくれて、愛に溢れていて 温かい気持ちになった。
よく言われる 自分を愛せないと他人も愛せないの言葉の意味がわかった。
涙と叫びを全て受け止める人を見つかって良かった
「これはあなたのせいじゃない」
大人は幼い頃虐待を受けた子供たちによく掛ける言葉だ、しかし、そんな言葉を受け止めない自分が存在する。
だったら私が今まで受けたのはなんなんでしょう?
私はなにも悪くないのに、なんでこんな目に合わなきゃいけないの?
…
Good Bless Will、彼は心を導いてくれる先生、彼の涙と叫びを包んでくれる人を見つけたんだ。彼は貧富の差に気にせず、真心で接してくれる彼女を見つけたんだ。彼は楽さを追求するだけでなく、彼のために旅立ちをずっと望んでいた、そんな本物の友人に囲まれている。
Willは不幸だ、映画の中で描写の少ない少年時代の虐待はもちろんだが、何より、彼は天才だからです、彼は世界を立ち尽くしても見つからない天才です、フィルズ賞の受賞者は彼の前ではまるでゴリラのようにその智力の差は明らかだった。誰にも及ばない才能を持ち、彼を挑戦できる人は皆この世にいない、彼は永遠に孤独だ。
しかし、Willは幸運だとも言える、彼の持ってる才能、友情、愛情、人が嫉妬するほど美しいものでした。
主人公の友人達
教授の「彼がなぜ友人達を大切にするのか?それは彼らが一緒にバットを持って戦ってくれる仲間だから」的なセリフの時点で既にぐっときていた。
そこから、終盤の友人のセリフ
「おれはこう思っている。いちばんのスリルは車を降りてお前ん家の玄関に行く10秒前。ノックしてもお前は出てこない。何の挨拶もなくお前は消えている。そうなればいい」
たまらない
友の願い
思い出しレビュー16本目。
『グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち』
この作品で若手スターの注目株だったマット・デイモンとベン・アフレックだが、もう20年も経つとは驚きだ。
マットはどんなジャンルもこなせる演技派となり、ベンはオスカー級の作品を撮る監督であったり、バットマンになったり。
ホント時が経つのは早いもんだ。
それでも二人にとってこの作品は、脚本賞も受賞した才能を開花させた原点だ。
天才的な頭脳を持ちながらも、不良連中とつるむ毎日のウィル。
恋人となる女学生や精神科医(ロビン・ウィリアムス、名演!)との出会いによって、自分の人生を切り開いていく…。
この才能を埋もれさせたままでいいのか。
それくらいの天才児。
かと言って、周囲が勝手に期待をかけるのも問題だ。
一番は、本人がどうしたいか。
本人は、今のままでいい。
それが望みなら仕方ない。
しかし…
ラストのベン演じる親友の台詞が良かった。
いつも通りお前の家にお前を迎えに行くと、お前は居ない。
お前はこんな所に居る奴じゃない。
親友の旅立ちの願いを受けて、青年は…。
「人」から「心」の繋がりへ
主人公ウィルほどではないが、私も人を信用しきれない部分がある。この人は本当は私の事などどうでもよく、上辺だけの付き合いをしているのではないかとか、いつか突然見離されるのではないかとか、人間関係で不安になることがよくある。
しかしこの映画は、そんな自分に、心に突き刺さるような、多くのアドバイスをしてくれた。
ウィルが初めて他人、ショーンに心を開く場面なんかは、有名なシーンなだけあって、とても印象的で心を動かされた。「君は悪くない」、この一言だけでも、固い殻に閉じこもっていたウィルには、本当に重みのある言葉だったと思う。見ている時は、まるで自分に言われているような気もして、とても共感出来た。
また、この映画は、ウィルたちの熱い友情もしっかりと表現していて、特にラストの家に向かうシーンが、切なくともどこか清々しい感じが最高だった。
今では大スターとなる多くの俳優が集結するこの映画は、歴史にも、人々の心にも残り続ける最高の作品である。
よかった
大昔、レンタルビデオで見てスクリーンで初めて見た。ロビン・ウィリアムズは甘ったるい感じが苦手だったのだが、甘さをぐっと抑えて渋くてよかった。マット・デイモンも若々しくてかっこよかった。
ただやっぱり天才が贅沢な悩みを抱いているのが鼻についた。愛着障害で気の毒な生い立ちなのは同情するし、だからこそ人の親切を素直に受け取れないのだろうとは思うのだが、それにしてもしゃらくさい。気持ちをちょっと切り替えるだけで幸福な人生が開けるだけのドラマではないのか。人生経験のなさをロビン・ウィリアムズが言い負かすところがよかった。
全62件中、21~40件目を表示