「新人OL成長物語」プラダを着た悪魔 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
新人OL成長物語
クリックして本文を読む
悪魔とあるがメリル・ストリープが演じるとメリハリが出て善い人と思えてくるから不思議だ。原作者のワイズバーガーはヴォーグ誌で編集長アシスタントの経験があり、よほど辛い体験をしたのか悪魔を人間的にしたメリルの演技には不満を持ったようだ、ファッション業界は派手な反面、支える裏方は大変なのだろう。
昔、電車の中でOLの愚痴が聞こえてきた、「部長がさあ、自分で忘れた封筒をすぐに届けろと言うのよ、それが人にものを頼む態度かよって言ってやりたくなったわ」思わず苦笑してしまったことを思い出した。新人類なんて流行語もあった時代の話だが職場の人間関係は難しい。
頑張っても結果が出せず愚痴をこぼすアンドレアにスタイリストのナイジェル(スタンリー・トゥッチ)の助言は辛辣だが的確だ、おかまキャラが発すると説得力が増すから不思議、業界人にゲイが多いのも必然性なのだろう。
業界に染まることで友や恋人とも気まずくなるが転職を決めたのはミランダ(メリル・ストリープ)に将来の自分の姿を垣間見た怖さや誠実に生きたいということなのだろう、新人OLの成長物語でした。ただ、映画の主役はアンドレア(アン・ハサウェイ)の筈だがメリルが主演女優賞候補(第79回 アカデミー賞)というのも解せません、助演では?
コメントする