コラテラルのレビュー・感想・評価
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化け物トム
いや、これ、トム・クルーズ、ほぼターミネーター化してるでしょう。彼が走って追っかける姿は、もう完全にターミネーターでしたよ。走って立ち止まって、周りを見回す、それが完全に精密機器的なんですよね。そこになんだかグッときてしまいました。
マイケル・マン監督は、これまで『ラスト・オブ・モヒカン』と『ヒート』しか観たことがなくて、どちらも面白かったんですけど、なんだか重厚な感じがしすぎてて、次に向かってこなかったんですよね。でも今回、ふと『コラテラル』を手にして、良かったぁって感じました。
これだけ楽しませてくれたら、まぁ、文句はないでしょうって感じですね。
哀愁
トム・クルーズの白髪に髭の容貌がかっこよかった。タクシー運転手マックスが理不尽過ぎるとばっちりを受けててかわいそうで。
それにしてもベテランの殺し屋が銃なんか初めて持ったようなタクシー運転手に撃たれるっていうのもどうなのだろう…
理解しきれないところもあったけど、それなりに面白かった。殺し屋の哀愁のようなものを感じた。
俺は巻き添えだ
映画「コラテラル」(マイケル・マン監督)から。
解説や誰かのレビューなどを読まずに鑑賞するのが、
私流の映画鑑賞なので、タイトルに惹かれた。
「コラテラル」どんな意味なんだろう?、
たぶん作品の中に単語として出てくるだろうか、と
字幕を丁寧に読みながら、メモを続けた。
作品、中盤、ジャズのシーンが終わった頃、
「俺は巻き添えだ」の字幕。
そして「巻き添え」の上に振られたルビに「コラテラル」。
そうか、なるほど・・と思いながらメモしたが、
さて本当の意味で「巻き添え」になったのは、
トム・クルーズ扮するプロの殺し屋ビンセントか、
たまたま乗ったタクシー運転手マックスか、で悩んだ。
実は、主人公がどちらかもわかりにくい。
トム・クルーズが悪役を演じて主役ならば、
冷酷な殺し屋が、タクシー運転手の影響を受けて、優しくなる。
それこそ「巻き添え」に他ならない。
ちなみに辞書によると「巻き添え」とは
「他人の起こした事件に引き込まれて損害をこうむること。
掛かり合い。ひきあい。そばづえ」
そう考えると、どうみても、タクシー運転手だな。
台詞の主も、たしか彼だった、と思うし・・。
ちょっと不安になるが、いいのかなぁ、こんな解釈で。(汗)
極上のサスペンス!
夜のロサンゼルスが実に魅力的に映し出されている。
幻想的でもあり臨場感たっぷり、このサスペンス映画にリアリティを打ち出している。
トム・クルーズが殺し屋ヴィンセントに扮し、初の本格的悪役。なかなか様になっており、以後の「宇宙戦争」や「ワルキューレ」や「ナイト&デイ」等よりハマっている。
また知識人でもあり、ジェイミー・フォックス演じるタクシー運転手マックスとの車内での緊迫の会話の応酬は見所の一つ。
受け身演技のジェイミー・フォックスがまた素晴らしい。
その演技は勿論、演じたタクシー運転手の生活臭や人間味を醸し出した雰囲気が見事。誰もが自分をマックスに置き換えてしまう。
男のドラマ、臨場感溢れるアクションやサスペンスを撮らせて、マイケル・マンと並ぶ者はそう居ないハズ。
8年前見た時は気づかなかったが、ジェイソン・ステイサム、マーク・ラファロ、ハビエル・バルデムと、イイ役者が揃っていた。
悪役?
トムクルーズが、怖い。
だが興奮。笑
この殺人鬼、ヴィンセント、はまり役じゃないですか。
いいよートムクルーズ!!!笑
でもなぜだろうか、なんだか普通な感じが・・・
ちょっと記憶から飛びそうだったのでレビューを書くことにした。
美しい音色ともに、一人のタクシー運転手の長い長い一夜がはじまる。一人目の死体に遭遇するまでのあのゆっくりした感じ、とてもよかった。
殺人鬼はといえば、頭脳明晰でクール、冷酷、仕事は絶対。ジャズもお好き。冗談も言えちゃう。だけどどこまでも謎の男。その銃の扱いは鳥肌物。ここの演技はすばらしかった。カメラワークも良い。かっこいい、そしておそろしい。血が通っていないかのような、感覚すらもないような殺戮マシーン。見えないほどに速く、冷酷。
だが本当にヴィンセントは悪役なのか?
4人のターゲットを順調に殺害していく中で、主人公マックスとさまざまな会話をしていくが、その中でのヴィンセントの言葉は謎めいている。マックスを気遣うようなことを言ったり、女に電話をしろと言ったり。これは運命だといい「巻き添え」にしていくが、銃を突きつけてもその口調は、最初タクシーに乗ってきたときとあまり変わらない。
母はおらず父は死んだという。ジャズの知識に優れている。マックスを友人のように扱う。おまけにマックスの母親もうまく取りこめてしまう。お花なんて買ってあげちゃうし。この男何者!?
というところをもっとよく描いてほしかった!!!
欲をいえば笑
あんなに謎なキャラクター謎にしておくのがなんだかもったいない。この一夜が舞台だったからそのスピード感は良かったんだけども。道路で車を停車させて、動物ひかないように車止めたときのあのヴィンセントの顔。ヴィンセントに足りないものをマックスが持ってるという暗示だったんだろうか。
最後の二人の一騎打ち、なかなか切ないものがあった。
というわけで、
悪役に見えなかったヴィンセントが気になる、
といった印象。
あの男は一体何者だったんでしょう。
まさかの悪役
トム・クルーズまさかの悪役。
白髪と無精髭が意外と似合っていてはまり役と言ってもおかしくはない。
最初に裏の運び屋役でジェイソン・ステイサムが出てくる場面はトランスポーターを思わせる。
初盤はまさか悪役とは思ってなかったから私的謎な感じだったんだが中盤から悪役なんだと理解、独特な雰囲気は堪らない。
標的を狙ったら逃さない正に真の殺し屋。周りに誰が居たって気にしません(笑)邪魔するものには容赦せずぶっ放すその様が悪役ながら格好良いと思う。
少々ヘタレなタクシードライバーのマックス(ジェイミー・フォックス)がヴィンセント(トム・クルーズ)を乗せたことで共犯にまでされてしまうのだが、そこからの這い上がりがたくましい。好きな女性検事をヴィンセントから必死に守ろうとする行動には格好良さを感じた。
中盤盛り上がってただけラスト呆気ない感じだったかな。
主役はロサンゼルスの夜
マイケル・マンが「ヒート」以来、初めてロサンゼルスを舞台にしたアクションスリラー。ストーリーは、一晩に5人のターゲットを殺そうとする凄腕の暗殺者と、たまたまその運転手を任されてしまった男の一夜を描くというもので、設定からして突っ込みどころは満載だ。だが、マンが撮りたかったのは、ずばりロサンゼルスの夜ではないだろうか? ダウンタウンの摩天楼が望める丘、街道沿いのジャズクラブ、ダウンタウンの裏路地、郊外のハイウェイ、コリアン地区、深夜のサブウェイ……挙げればきりがないが、どこも今までハリウッド映画が描いてきたようで描いてこなかったロサンゼルス一面を鮮やかに切り取っている。
「インタビュー・ウィズ・バンパイア」以来の悪役となったトム・クルーズも香港のクーロンあたりの仕立屋に作らせたという設定のグレーのスーツに白髪の短髪という出で立ちで登場。しっかりとマン映画に染まっている。
ちなみに、「ヒート」のオープニングシーンと、本作のラストに登場するサブウェイの駅は、同じ駅。マンによるとたまたま同じになったという。
普通
まあ普通によかった感じ。トム・クルーズの演技はよかったけど、タクシードライバーのジェイミー・フォックスの引き立て役のようにも見えました。『ラスト・サムライ』でも、渡辺謙の引き立て役っぽかったし。それが最近のトム・クルーズのスタイルなのでしょうか??
2004年12月04日
悪の中にある善の可能性
世界最高のスター、トム・クルーズが銀髪に不精ひげという風貌で、従来のイメージを覆す悪役を演じたクライム・スリラー。
ロザンゼルスを舞台に狙った獲物は逃さない殺しのプロと
偶然乗車したタクシーの運転手との繰り広げる一夜の物語。
5人をすべて殺すという目的を果たすために、巻き添えになった
ドライバーだが、話していくうちに二人の関係にひずみが見えてくる。
昔、アメリカで起こった連続殺人犯が立てこもった家で
そこにいた主婦と接するうちに心を開き、改心するというドキュメンタリーを思い出した。殺しのプロ=この世界での絶対的孤独
を感じている様もうまく表現していると思う。
殺人事態、絶対にあってはいけないことで、
普段ニュースで殺人犯に同情することなどないが
この作品を見てその犯罪に至る経緯を垣間みれた気がした。
人間の多面性。怖いです。
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