ユニバーサル・ランゲージ(原題)
劇場公開日:2025年
解説
「カンヌ監督週間 in Tokio 2024」(24年12月8~19日/ヒューマントラストシネマ渋谷)で上映。
2024年製作/84分/カナダ
原題または英題:Universal Language
配給:クロックワークス
劇場公開日:2025年
スタッフ・キャスト
- 監督
- マシュー・ランキン
劇場公開日:2025年
「カンヌ監督週間 in Tokio 2024」(24年12月8~19日/ヒューマントラストシネマ渋谷)で上映。
2024年製作/84分/カナダ
原題または英題:Universal Language
配給:クロックワークス
劇場公開日:2025年
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2024年11月12日Wアンダーソンな距離感に + カウリスマキなペーソスを感じさせるデッドパンを足して + キアロスタミのドラマ性を感じさせるような不思議な味わいのドラメディ
感情・気持ちほど普遍的なものはない、言語の壁も越えてどんな言葉よりも強力だ。だから、世界の共通言語は英語でもフランス語でもなくて、記憶を手繰り寄せる手がかりとそれにまつわる感情だ。そして、それは当人だけじゃなくて、周囲や時を超えて見知らぬ誰かにも伝搬していくかもしれないバトン。なんてことのないことやものに名前を付けたり、そのふとした瞬間を切り取って永遠のものにするのはぼくら人間だ。だから時には貨幣を凍らせて、昔の人と人との関わりに戻るのもいいかも。
どこでも名所になる。車が絶えず行き交う道路に挟まれたお墓や写真と同じように何もない駐車場やベンチに置き忘れられたブリーフケース、そして(蒸発して消えていく)"涙のコレクション"に象徴されるように、そこに確かにあった(いた・存在した)ことで、連想ゲームのように自然と想起される思い出や過去のこと。すべてつながっている。
非ハリウッドらしい写真や絵画のような遠景ロングショットと対して、手元などを映し出すショットは、淡々とオフビートでペーソスを感じさせるデッドパンにシュールな中にもドラマ性を決して蔑ろにはしない。画作り・映像や語り口・トーン(距離感)的にはウェス・アンダーソンやアキ・カウリスマキ、アッバス・キアロスタミに通じるものがあり、個人的にはロイ・アンダーソン(が『街の上で』を撮ったら?)辺りも少し彷彿とさせる。
時代を感じる広告。ウィニペグの地域性や風俗・文化、本作の裏に込められたバックグラウンドなど知らないが、それでも自分にも刺さるものがあった。まさしく"記念碑"的作品!