ディックス!! ザ・ミュージカル

劇場公開日:

解説・あらすじ

ひょんなことから再会した生き別れの双子が、両親を復縁させようとするも思わぬ事態に陥っていく姿を下ネタ満載で描き、2023年・第48回トロント国際映画祭ミッドナイト・マッドネス部門で観客賞を受賞したコメディミュージカル。

ニューヨークでセールスマンとして働く、女と権力が大好きなクレイグとトレヴァー。新しい職場で出会った彼らは互いに敵意を抱くが、実は生き別れの双子であることが判明する。自分たちの人生に足りないのは完璧な家族だと気づいた2人は、離婚した両親を復縁させようと企てる。しかし父親が世間に隠していた異形の家族の存在によって計画が狂いはじめ、やがて地下世界に隠された大いなる秘密へとつながっていく。

オフ・ブロードウェイのミュージカル舞台を原案に、「ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習」のラリー・チャールズ監督がメガホンをとった。舞台版で主演を務めたジョシュ・シャープとアーロン・ジャクソンが続投し、ラッパーのミーガン・ザ・スタリオン、「プロデューサーズ」のネイサン・レインが共演。

2023年製作/86分/R15+/アメリカ
原題または英題:Dicks: The Musical
配給:トランスフォーマー
劇場公開日:2025年1月17日

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映画レビュー

4.5エンタメの定型をみごとに再活用したアグレッシブなバカ映画

2025年1月31日
PCから投稿

リンジー・ローハンが子役時代に主演した『ファミリー・ゲーム/双子の天使』、つまりは原作であるケストナーの児童文学「ふたりのロッテ」が下敷きになっていることは、わりと重要だと思う。つまり、生き別れた双子が再会し、別れた両親のよりを戻させようと奮闘するのは、王道ストーリーにパロディだからで、その王道展開にどれだけバカげた下ネタギャグやミュージカルナンバーを盛り込んで、世間の常識をつつきまくって笑い飛ばすかという勝負をかけているのだ。

下ネタ一辺倒かと思いきや、下水道ボーイズなどもっとシュールに突き抜けたネタも多く、不謹慎だがスリリングなアジテーションとしても成立している。もちろん中身は空っぽなんだけど、いや、空っぽだからこそ、ミュージカルや映画としての盛り上げが限りなく純粋に機能していて、エンタメって本来空っぽなものなのかもしれないし、それいいのだ、なんて思ってしまう。中身なんてなくたって映画は感動できるし、笑えるし、楽しめる。映画ってすごい。

いや、でも最後には「すべての愛は気持ち悪い」というみごとな真理を謳い上げてくるのだから、空っぽどころかとてつもないメッセージを投げつけてくる映画なのかもしれない。ほんと油断のならない二人組に大きな拍手を送りたい。自分ひとり分だけかもしれないけども。

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村山章

3.5観賞後いろんな人の多様な感想が聞きたくなる

2025年1月29日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

A24がミュージカルに挑むと聞き大衆路線に舵を取り始めたのかと思ったが、完成品を目にして胸を撫で下ろした。A24は何も変わっちゃいないどころか、思い切り舵が振り切れて、今回はむしろ攻め過ぎに感じられるほど。仮にこの映画が大嫌い、やりすぎだと酷評する人がいても私は「まあ、そうですよね」と笑って受け流す。だが一方で、もし受け入れられないものと出会った時、それでも敬意を示せるか、尊重できるかこそが重要なのかもしれない。その意味でも、全ての面でトゥーマッチに突き抜けた登場人物らが中盤で全く意味不明の未知生物「下水道ボーイズ」と出会う場面は最高におかしくも、我々の意識を底上げする。彼らはこの世界におけるxyzのごとき変数であり、様々なマイノリティの価値観がここに代入可能なのだろう。表現し続けること、挑み続けることはある種の戦いだ。本作を観ながら脳裏に偉大なるジョン・ウォーターズのことが思い出された。

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牛津厚信

3.5タイトルでふるいにかけられた鑑賞者のレビューが役に立つのか問題

2025年2月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

オチンポミュージカルみたいなタイトルでどんだけ下品なミュージカル見せてもらえるのかと思ったけど、意外とそこまでお下品じゃなかった。
最初の方とかもう、ミュージカルバカにしてんの?て感じで面白かった、慣れたけどw
LGBTQ界隈のやり過ぎなとこを皮肉ってるような描写もあって、当事者が弄ってるから許されるみたいなとこも。
NO means noのくだり、酷すぎて笑ったwジェンダー界隈で使われる単語が多い割に、バイ・セクシャルて言葉は使われないんかいとか。そこら辺知ってるとなお笑えるかも。

みんな歌上手い!歌詞は終わってんのに耳心地よく聞けてしまうw英語分からないのに意外と聞き取れるのは反省した方がいい。

あと、クリーチャーのデザインよw下水道ボーイズはともかくママンのアソコ、目そんな風についてるの予想外過ぎるわw

メッセージも分かりやすいし、ド下ネタミュージカルです!てのが分かってて観る分には素直に面白い。エンディング見ると制作の経緯かなり気になるからパンフレット買った。

【パンフレット A5サイズ表紙込み40P】
個性的な衣装や小物にはあまり言及なかったけど、ママンのお気に入りの飾り物、陶器のブーツはでっかく載ってたw
スタッフインタビューが結構しっかり載ってて、知りたかった制作の経緯が読めて満足。ミュージカルとかブロードウェイとか全然分からない私には解説も役立って良かった。漫☆画太郎のイラストも面白かったw
下水道ボーイズのインタビューも謎だったけど、ママンの落し物もしっかり載ってた。ええんかwww

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ゆたかちひろ

アメリカの福田雄一

2025年2月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 A24発のお下劣ミュージカルという触れ込みに大いに期待を膨らませて望んだが、ファースト・カットからもう全くダメだった。アメリカの福田雄一映画とでも言うべき造りで、「俺たちバカな事を真面目にやってます」という意識と撮影現場だけの騒々しい盛り上がりが鼻について、エンドロールまで只管辛抱し続けたのでありました。

 こういう映画が好きな人が多く居るのは分かる。ただ、アメリカ映画の作品中で”GOD is FAG-GOD"(神はゲイ)と言い切った度胸は買いたい。

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La Strada