死に損なった男

劇場公開日:2025年2月21日

死に損なった男

解説・あらすじ

お笑いコンビ「空気階段」の水川かたまりが映画初主演を務め、死に損なったうえに幽霊にとり憑かれて殺人を依頼された男の数奇な運命を描いたオリジナルストーリー。長編監督デビュー作「メランコリック」が国内外で数々の映画賞を受賞した田中征爾が、監督・脚本を手がけた。

お笑いの道にあこがれて構成作家になったものの、殺伐とした社会と報われることのない日々に疲弊してしまった関谷一平は、駅のホームから飛び降りる決意をする。しかし、隣の駅で人身事故が起こったことにより、一平の状況が一変する。死に損なった一平の前に男の幽霊が現れ、「娘に付きまとっている男を殺してくれないか?」と、一平に殺人依頼を持ちかける。しかも、男を殺すまで幽霊は一平にとり憑くという。

幽霊にとり憑かれてしまう主人公・一平役を水田かたまりが演じた。そのほか正名僕蔵、唐田えりか、喜矢武豊、堀未央奈、森岡龍ら個性的なキャストが共演。

2024年製作/109分/G/日本
配給:クロックワークス
劇場公開日:2025年2月21日

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(C)2024 映画「死に損なった男」製作委員会

映画レビュー

3.0なるほど

2025年7月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

隣の駅の人身事故で亡くなった森口友宏(正名僕蔵)は死に損なった男、関谷一平(水川かたまり)にとりつき、娘と離婚した後も纏わりついている元旦那を殺すように指示をする。
どこが着地点なのか考えてしまう。
様々な困難を経て人間は成長していくと私自身は解釈したい。

個人的には、関谷一平と森口友宏の娘、森口綾(唐田えりか)の微妙な関係が縮むことを期待していた…。

何となくぼんやりだった。

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K.T

3.5題名がgood・・・売れないコント作家の憂鬱

2025年6月9日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

前作「メランコリック」の方が、破壊力を感じた。
というのが正直なところです。
普通に面白く最後まで観たのですが、テンポが遅いし、
(遅いというより、緩いのが、田中征爾監督の個性なのでしょうか?)

電車に飛び込もうとしていたコントの構成作家の関谷一平
(水川かたまり)は、
前の駅で人身事故のために、電車が止まり死ぬのをやめざる得なくなる。
そうしたら、その自殺した熟年の男の幽霊が地縛霊のように取り憑き、
娘の綾の元夫(DV男)を殺してくれと迫られる話し。

主演の“水川かたまり”さんは空気階段というお笑いコンビの
片方の方とのこと。
聞いたことも見たこともないので、YouTubeでコントを4本見ました。
正直言って映画より、笑いました。
これを見て、水川かたまりは地(じ)で演じてるのではないことが
分かりました。
気弱で押しが弱く自分を主張しないキャラクターは、コントの水川とは別人。

幽霊(正名僕蔵)が厚かましく娘のストーカー化してる元夫を
殺せ、と迫る。
幽霊は死に損なった男・関谷一平にしか見えず、幽霊はしつこくて五月蝿い。

まぁ、コント作家✖️幽霊✖️吉本芸人(たとえば、ね)✖️幽霊の娘✖️DV夫
殺しの依頼を関谷はどうかわすか?
どう決着をつけるか?が終着点なわけですが、
本質的には、ほんわかした人情喜劇・・・ですかね。

一番良かったのは、コント場面かな!
(幽霊さんの指導で、実際の通夜の弔辞をクチパクでやる)

飽きないで最後まで観れる理由は、画面構成が良い、
多分、監督が絵コンテを細かく書いているのでは?

音楽も無言の格闘シーンに流れるBGMが、なかなか良い。
幽霊役の正名僕蔵さんの好演、
水川かたまりさんの、良い人キャラ、
唐田えりかさんが出演してくれたこと、
小劇団的な手作り感、

温もりがあるのが、好感度高いですね。

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琥珀糖

3.0バディ映画が好きな人は必見

2025年5月18日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

コメディ映画は当然として、バディ物映画が好きな人におすすめの作品でした。

死に損なった男と死んでしまった男という奇をてらったアイデアですが、主人公と霊のバックボーンをしっかりと描き、誰しもが楽しめる作品となっておりました。

勿論、平行線だった2人の距離感が縮んでゆくというバディ物のお約束もしっかりと踏襲。
物語が進むに連れて2人の動向から目が離せなくなります。

正直、観るまでは水川かたまりさんの演技に少々不安があったのですが、開始早々の表情でその不安は一辺に吹き飛びました。
死を選び、そして死を諦めた時の表情は必見です。
観ているこちらまでも緊張してしまいました。
瞬きが多いのはご愛嬌。
コントでも瞬きが多い方ですが、映画では「ここぞ」という表情の時、瞬きを控えているので、ちょっと感服してしまいました。

ゴールデンボンバーの喜矢武豊さんも光ってました。
パチスロ台を叩きそうになる演技や土下座の巧さに笑い出しそうになりました。

この2人を相手取り、安定の凄みを発揮していたのが霊を演じた正名僕蔵さん。
目を見張るだけでホラー映画並みの怖さを醸し出してきますし、主人公を追い詰めて来る姿に狂気さえ感じさせてきますが、ちゃんとコメディとして成立する演技に徹しているんです。
やはりとんでもない方でした。

繰り返しますが、お笑い業界が好きな人に刺さる作品なのは勿論、コメディ映画やバディ映画が好きな人にも間違いなく受け入れて貰える作品。
「監督の脚本が優れている」という事がひしひしと伝わる作品ですので沢山の人に観てもらいたい逸品でした。

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かもしだ

3.0関谷一平よぉ

2025年4月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

『片思い世界』とは異なり、生きている人と死んだ人の交流が可能であり、
物理的にも触れたりする。
自殺(!?)した森口友宏(正名僕蔵)と
死のうとして死ねなかった関谷一平(水川かたまり)との掛け合いが絶妙に面白いし、
このキャストだからこそ面白くなったように思う。

死んだ人が見える条件は、おそらく「死のうとした」ことがきっかけになるのではないか。
なぜなら沢本(森岡龍)も死のうとしていたがために、森口友宏が見えてしまうからだ。
これは関谷一平との共通項であるがゆえ、「死のうとした」が条件だと思う。

霊である森口友宏の依頼(脅し?)により、娘の綾を守ろうとする一平、
綾ともいい感じになったり、仕事で支えてくれている竹下希ともいい感じになったりと
恋愛要素も押さえられていて、エンターテインメントとしても秀逸だ。

ただ、エンタメと言いながらお笑いの脚本が重要であるにもかかわらず
お笑いライブシーンは面白くなかった。ちょっとは笑えたけど、綾と同じ気持ちになった。

ラストからは「生きているって素晴らしい」と思える演出であると受け止められるが、
やはり死生観を通して、生きることの素晴らしさを伝えようとする作品ではあるまいか。

実に素晴らしい設定、発想で楽しめた。
しかしながら、宮崎での公開2日目で貸切状態だったのが残念だったかな。

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ひでちゃぴん