遺書、公開。のレビュー・感想・評価
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人間模様が面白すぎ
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高2のクラスで4月に突如、メールで序列が発表される。
1位が未央奈で、親切で優しい性格だったが、半年後に自殺。
クラス全員が葬式から帰ると、各自の机の上に遺書があった。
それぞれ個人に宛てたもので、全員内容が違った。
自殺の原因を探るため、それを全員が公開することになる。
その内容から、色んなことが明らかになって行く。
序列は人間観察が趣味の彩良が作ったことが判明。
でもそれは「ホームルームで発表しそうな順」だった。
それを拾った生徒が面白半分で序列として流したのだった。
さらに遺書を各生徒に配ったのは主人公と判明。
未央奈を名乗る人物から郵送で託されたのだった。
本人からじゃないと見抜きつつ、犯人を探るため従った。
で結局、全ての黒幕は彩良だったことが判明。
彩良は未央奈のSNSを密かに見つけ、読んでた。
そこで知った、未央奈の各生徒への思いを遺書で代弁した。
さらに彩良が序列を作ったのは、意図的だったことも判明。
未央奈にはかつて何でも一番の有能な姉がいたが、自殺。
平凡な自分も何かで一番になってみたいと願ってた。
それを叶えるため、彩良は未央奈が一位のリストを作った。
で一位になった未央奈は、姉の苦悩を知ることとなった。
一位が故に近づいて来る友人、去っていく友人、
一位を理由に色んなことを押し付けられたり、
一位だからと変に期待されて後から失望されたり・・・
そういったことに耐えられなくなり、自殺したのだった。
彩良に悪意があった訳ではない・・・という形で決着。
でも最後に彩良が独り言で、悪意があったことを告白。
一位になったらそういう未来が来ることも予測できてた。
でたぶん主人公のことを好きやったのかな?
主人公に心を許す未央奈が気に入らんかったらしい。
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いやー、めちゃくちゃ面白かったなあ。
遺書が1つ公開されるごとに未央奈の本心が分かり、
それによって色んな事実があぶり出される。
未央奈は闇を抱えてるが人にはとても優しい。
でも心の中では恨んでる生徒が大勢いたらしい。
遺書には、文体軟らかく婉曲的にそれが書かれてる。
多くの遺書が公開されるにつれてそれが分かって来て、
そのナナメ読みによりさらに新たな事実が明らかになる。
クラスの生徒の本性も次々と暴かれて行く。
一見いいヤツと思われてたヤツが実は最低だったり、
悪いヤツと思われてたヤツが実はいいヤツだったり。
そのへんの人間模様の表現が実に面白い。
生徒役の俳優陣は未央奈と彩良しか知らんかったけど、
裏が暴かれた時の逆上の演技とか、みんな上手やわ。
何度も書いてるけど、おれは学園物がやたら好き。
自分の学生時代は自分らしく生きられてなかったから。
序列とかスクールカーストとか当時はなかったが、
もしあればおれは真ん中から下の方だろう。
積極的に発言するとか全くできんかったもんな。
でも勉強に関してはいつも一番やった。
つまり未央奈とは正反対に近い立ち位置にいた。
でも自殺に至った未央奈の苦悩はよく分かる。
一番のレッテルを張られると本気で色々しんどいから。
無責任にそう扱われること自体が重圧なんよな。
あと地味で人間観察が趣味の彩良にも共感したな。
目立たないけど色んなことをよく観察してて、
実はトンデモないことを考えてて実現してみせる。
そのへんが昔の自分に似てるって思った。
いやまあ未必の故意とは言え人を死なすような、
そこまで大それた計画はやれんかったけどな。
シリアスになれない笑
原因はこれか?こいつか?あいつか?と泳がせつつ、人間観察眼による考察で締めくくるなら心療内科とか警察まして探偵は不要やないかーい。
フィクションなのでそこ気にしたら負けだけど、自殺は大問題だけれど、不謹慎なイタズラが起こったら、教師はクラス内だけの問題にてはいけないし、無人職員室をいじり放題なのは由々しき事態ですよ!!学校も教育委員会も大謝罪案件!いや突っ込んだら負けなんだけど…!!
たま〜にこういう「そこで爆発する??」みたいな感情演技作品は良いですね。顔芸からしか得られない栄養があります。音楽でシリアス増幅させようとしてるけどなんか違う。
離婚言いふらしの下りと親友ぢゃなかったぱおんの下り最高だった。地味に、一位とは世界違うからっていう所も。逆差別も良くないよ!というのがメッセージでしょうかね。
一位の子は皆に嫌われて皆を嫌いになりながら、居場所がクラスルームにしか無かったんやなぁと。全てメンヘラ女子の手中なのヤバいっすね〜と。不登校の子が言ってた「何であいつが」が消化不良っぽい〜。
冒頭から観ていれば、一位の子(と姉)が不憫でならないし、暴露会の後に仲良くアンジェラ・アキ歌うのがキツかったです。良いのかそれで。
何を持って一位なのか、賢そうなクラスメイトが居ながら、場の空気に流されまくっていたのは草。結局は序列に振り回される凡人しか居なかった!
派手なアクションが無いのに、ニンジャよりは面白く鑑賞。劇団が定期公演でやってそう。
日本の学園モノ事件起こりすぎ笑学校はネタの宝庫や〜!怖いとこやあらへんで多分!
この点数もある意味序列?
感想
表と裏
学校を舞台としたサスペンスもの。
ある日突然自殺した生徒の遺書がクラス全員に届き、色々あって一人ひとり順番に遺書を公開していくストーリー。
そうはならないだろう、というツッコミは多々あるものの、フィンクションと割りきれば演出が面白い。
生徒24人+担任の大人数のため、1人ひとりにスポットが当たる時間は短く、登場人物についてあまり掘り下げることはしていない。駆け足気味。その代わりにキャストさんの演技が全体的にオーバー気味で、それぞれのキャラクターの印象が強く残るようになっている。
凛奈役の髙石あかりさんの演技はとても素晴らしくゾクゾクする。ドラマや映画、舞台の数をこなされているだけあって、表情や声の抑揚に迫力がある。
キャストの皆さん、表と裏の顔の切り替えが素晴らしく、今後の活躍に期待。
今の子らはこんな書き言葉を喋るのか?
原作読破済み
もう少し演技できる人たちだよ
いや、自ら死を選ばないでしょ、これ。
「みんなに序列一位って言われて辛い」って、これだけクラスのみんなとコミュニケーション取れてるなら「序列なんてバカみたいなことやめよ」って、なんとかうまいことやるでしょ。
なんなら新序列を作って自分を一位から外しても良いしね。
という最後に大ガックリのネタバラシになってるので、作品として、どうもね。
別にネタなんてどうでも、そこまでのドラマが見応えありになってれば、気にならないんだよね。でも、そこまでも……。
「なんとなくの空気で決まった序列に現代の高校生は縛られている」っていうテーマがあって、「序列一位が突然いなくなったら面白いかな」って作り始めて、懸命に色んな事情を作ったんだよね。なので無理があんの。
みんなにどんな事情があったかを、一人ずつ「遺書、公開。」でやってくんだけど、みんながみんな、突然、気がふれるんだよね。「うわあああああ!」って感じで。なんだ、このクラス。
遺書を公開するなかで、知られたくなかった事情が明らかになって、それでみんな我を失う設定なんだけど、そこまで我を失うような事情じゃないでしょ。
叫び出さなくても、もっと内面の苦しさを表現できるはずなんだよ。髙石あかりはうまいんだから、やれんだろ。宮世琉弥も、もうちょっとできる。誰だよ、この演出つけた監督はと思ったら英勉監督なんだね……となると、演出のせいではない。
これ作品の中で、人物の描き込みがほぼないんだよね。
だから遺書公開の場面で、登場人物がどんな行動に出るのかヒントが全くないの。作中では、みんな木偶の坊みたいに動かされてるから。
だから「うわああああ!」ってやるしかないね。でも、もうちょっと、なんとかしてよ。
廿日市さん良かったね。
「高校時代は、こんな感じの人と付き合ってみたい」と思ったもん。
「いい、いい。」と思ってエンドロールで志田彩良って分かった。
《恋を知らない僕たちは》の図書委員長だね。そりゃ良いわ。
志田さん、出てきたね。
遺書の最後が「見守ってます」で終わるのが多くて、誰かが教室をのぞいてる演出もあるから、最後に何かあるのかなと思ったら、水槽の中の争いを廿日市さんは観ているっていう、なんだそりゃ演出だった。
廿日市さんは、池永くんが好きなんだろうなと思って観てたら、やっぱりそうだったね。
でも動機がそれだけじゃ弱い。
それに、そもそも、人間はその程度で死は選ばないよなあとやっぱり思って終わりです。
最後に・・・
最後に十五の手紙を合唱して終わりなら興ざめだが、本当のラストの演出することによって合唱が生きてくる
これだけクラス全員一人ひとり取り上げているのにもかかわらず、それがすべて無駄なシーンになってないのは素晴らしい
表面上
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