劇場公開日 2025年1月17日

「画面から匂いが伝わってくるよう」トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦 jfs2019さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0画面から匂いが伝わってくるよう

2025年4月30日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

単純

興奮

子供の頃、カンフー映画が苦手、というか嫌いだった。カンフー映画に感化された同じクラスのガキンチョども(自分もガキンチョだったが)が、すぐ「あちょー」とか「はいっはいっ」とか「アタタタ」とか言いながら、教室で後ろからちょっかいをかけてきたりするからだ。

今は大人なので、後ろからちょっかいをかけてくるガキンチョもいなくて、この手の映画もうんざりせずに見られるようになった。

最初のバスのアクションシーケンスで引き込まれる。そして九龍城。話でしか聞いたことがなかったけど、雰囲気はまさにイメージしていた九龍城そのもの。 古びた建物と建物の間から見上げた狭い空をジェット機の腹が轟音をあげながら通過する。これがセットだなんて信じられない。画面から八角やら豚の脂やらが混ざった匂いが伝わってくるかのようだ。

ストーリーはわかりやすく、アクションに集中できる。九龍城をまさに横に縦に移動しながらのアクションは圧巻。4人のウォリアーズの戦い方にそれぞれ個性があり、面白い。ラスボスの強さがファンタジーで、いったいどうやって倒すのかと思ったが、これもまぁ、納得のいくやっつけ方。ところどころに現れる昭和な日本文化に顔がほころぶ。香港の人たちとノスタルジーを共有する。

苦労して戦って守り抜いても、歴史の流れに逆らえず、ゆくゆくは九龍城自体が無くなってしまうとわかっていても、義理と意地を通して今いま自分の周りにいる人たちの小さな幸せのためにとりあえず戦う。「黄昏の戦士たち」というタイトルはこの映画にぴったりだ。

昔、見なかったカンフー映画を見直ししてもいいかな、と思った。

jfs2019
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