「先輩、映画の感想を投稿して「共感した!」をもらって喜んでるのも「ダサイクル」に入りますか?」ネムルバカ おきらくさんの映画レビュー(感想・評価)
先輩、映画の感想を投稿して「共感した!」をもらって喜んでるのも「ダサイクル」に入りますか?
前半は、ルームシェアで一緒に暮らす二人の女子大生が、次から次へと出てくるダメ男たちをバッタバッタと切り伏せていくような話。
この映画に出てくる男たちは全員曲者揃いだが、どこかで見かけたことがあるようなウザさだらけなのが凄い。
個人的に特にインパクトが大きかった場面は、後輩・入巣柚実がバイトとして働くブックオフみたいな店でのやり取り。
「客のおじさん」も「南海キャンディーズ・山里みたいな同僚の男」も、若い女性店員である入巣に対して永遠と映画知識でマンスプレイニング。
「女性がかわいそう」と思うと同時に、「自分も女性から同じような感じに思われていたりして…」という考えが頭をよぎって怖くなった。
ウザいはずなのに、一応ちゃんと丁寧に対応する入巣は偉いと思った。
入巣が同僚の男に肩を軽く触れられた後、肩にこっそりとアルコールスプレーを吹きかける場面を観て、昔、似たようなことがあったのを思い出して戦慄した。
入巣が帰宅のために夜道を歩いていたら、突然見知らぬ男から「君に惚れちゃったから責任取って」と声を掛けられる場面。
男が夜道を歩いていてそんな目に遭うことは普通無いことを考えると、女性って本当に大変。
先輩の鯨井ルカが語る「ダサイクル」の話は、ネットに映画の感想を投稿している人間に対しても通じるような気がして、胸が張り裂けそうになった。
後半は、インディーズバンド活動をしていたルカが、大手音楽レコード会社に声を掛けられ、メジャーデビューを目指す話になっていくが、他の映画にもありそうなよくある展開で、「この映画ならでは」と呼べるような目新しさがあまりなく、個人的に物足りなさを感じた。
ラストは最近観た『名もなき者 A COMPLETE UNKNOWN』の終盤にちょっと似ていると思った。
人気ミュージシャンの「周りがどう思おうが自分のやりたいことをやるんだ」なところが。
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