「世界で通用しない理由」アンダーニンジャ TOさんの映画レビュー(感想・評価)
世界で通用しない理由
日本の映画やドラマが世界で評価されにくい理由の一つは、監督の問題もあるが、それ以上に俳優の演技力の低さが大きい。作品のクオリティを決めるのは脚本や演出だけではなく、俳優の力量も大きく関わっている。しかし、多くの日本の俳優は役に深く入り込めておらず、表面的な演技に終始していることが多い。
感情の表現が浅く、違和感のあるセリフ回しや不自然な演技が目立ち、視聴者の没入感を削いでしまう。また、無理にコメディ要素を入れようとするあまり、安っぽいギャグや過剰なリアクションが作品全体の質を下げているケースも多い。こうした点が、日本の作品が国際的な舞台で評価されにくい大きな要因の一つとなっている。
さらに問題なのは、映像技術のクオリティの低さだ。まるで携帯アプリで作ったかのようなチープなCGや合成映像、安っぽいカメラワークが散見され、作品の没入感を大きく損なっている。世界の映画・ドラマが圧倒的な映像美とリアリティを追求している中で、日本の作品は技術面でも大きく遅れを取っていると言わざるを得ない。
優れた映画やドラマは、俳優がそのキャラクターになりきり、映像が視聴者を世界観へ引き込めるかどうかが重要だ。しかし、日本の作品では、多くの俳優が自分自身を演じることに終始し、さらに映像技術も稚拙なため、作品としての完成度が低くなってしまっている。その結果、海外の視聴者にとって魅力を感じにくいものになっている。
もし日本の映画やドラマが本気で世界市場を目指すなら、単に有名な俳優を起用するのではなく、本当に演技力のある俳優を育て、キャスティングすることが不可欠だ。また、映像技術の向上にも本腰を入れ、世界基準のクオリティを目指すべきだ。そうしなければ、これからも日本の映像作品は「国内でしか通用しない」と言われ続けるだろう。