ペパーミントソーダ

劇場公開日:

ペパーミントソーダ

解説・あらすじ

「サガン 悲しみよこんにちは」などで知られるフランスの女性監督ディアーヌ・キュリスが1977年に発表した長編デビュー作で、自身の少女時代の体験をもとに撮りあげた青春映画。両親が離婚して母親と暮らす10代の姉妹の日常風景を時にコミカルに、時に切なく描きだす。

1963年。パリのアパルトマンで母親と暮らす13歳のアンヌと15歳の姉フレデリックは、厳格な女子校リセ・ジュール・フェリー校に通っている。ある日、アンヌは姉とボーイフレンドのマルクの間で交わされた手紙を盗み見し、クラスメイトにマルクが自分のボーイフレンドだと嘘をつく。セックスについて興味津々なアンヌと友人たちは、知識不足ながらも真面目に語りあう。授業中もどこかうわの空なアンヌは問題ごとばかりを引き起こし、ついに母親から寄宿学校送りを宣言されてしまう。

後に「つつましき詐欺師」でカンヌ国際映画祭脚本賞を受賞するアラン・ル・アンリが、キュリス監督と共同で脚本を担当。1977年のフランス公開時には大ヒットを記録し、ルイ・デリュック賞を受賞した。日本では2024年12月に4K修復版にて劇場初公開。

1977年製作/101分/フランス
原題または英題:Diabolo menthe
配給:RIPPLE V
劇場公開日:2024年12月13日

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(C)1977 - TF1 DROITS AUDIOVISUELS - ALEXANDRE FILMS-TF1 STUDIO

映画レビュー

3.5「物価が上がってるから実質小遣い下がってるよ」 今を先取りしてますやん!

2025年3月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

いやー、こういうの結構好きです。少年ものとはまた一味違うフレンチガーリーな世界。

1963年のバカンスから次のバカンスまでの1年間の思春期の様々なエピソードを羅列していきます。
10代特有の脆さと背伸び、閉塞感がよく出ていました。無理にストーリー立てていないのがまた良い。

行方不明になった友達のお父さんに恋するのは、えっ?と思いましたが、まあ実の父親が不在なので思春期にはそれもありなのかもしれません。

ガーリーファッションはとてもオシャレで、服に無頓着な私でもカッコいいなあと思わせるレベルの高さでした。

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sugar bread

3.5ディアボロ・マント(悪魔のミント)思春期の娘が飲んでみたい大人向けの飲み物

2025年3月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

1963年9月新学期の日から、翌年のバカンスに出かけるまでの1年間、パリ9区にあるジュール・フェリー校という7年制の中・高一貫名門女学校に通う15歳と13歳の姉妹を描いた青春映画。

この映画を撮った時、女性監督のキュリスは28歳だったが、15年前の想い出というから、妹のアンヌの眼からみた情景をスケッチのように描いたのだろう。

一番目立つこと、フランスの社会には「うそ」がない。学校の先生たちには、子供に対する理解はない。だけど、歴史の先生は、生徒たちが誰も歴史の国民公会に興味がないと知ると、歴史は政治と深く関係すると言って、授業中なのに、パスカルという生徒の証言を引き出す。メトロのシャロンヌ駅で、極右の行為に抗議した民衆のデモが警察によって鎮圧されて、犠牲者が出た。転校生に旧植民地であるアルジェリア出身の子がいたり、校門の外で、反共産、反ユダヤの男子学生が騒いだりする。外界からの政治的な刺激が強くなってきていた。一方、姉妹は家の中では離婚したシングルマザーと暮らしているが、母親には愛人がいて、よくお泊まりに出かけ、それを隠すこともしない。

学校も家庭も、ある程度、子供たちに寛容で、外界と接することを許し、徹底的に追い詰めることはしない。アンヌは姉のフレデリックに比べて、出来が悪いようで、課題が出ると、昔の姉の宿題を探し出してきて丸写しで提出するが、教師はスペルミスまで同じだと言って、笑って零点をつける。アンヌは、卸で流行のワンピースを安く分けてもらい、調子に乗ったのか、うっかり万引きをしてしまう。母親は嘆き悲しむが、かと言って、何をするわけでもない。

でも、このわずか5年後のパリでは、学生の不満に端を発した5月危機(5月革命)が起こる。その気配はこの映画にもある。フレデリックの親友ミュリエルが家出して、一悶着起きる。例によって、アンヌがいたずらを仕掛けるが、特にはお咎めなし。周囲は、行為そのものよりも、なぜ、そういう行為に走るのか、考えてくれている。ところが、ボーイフレンドと農場で暮らしていたミュリエルは学校に戻ってくるなり、これ以上ない汚い言葉で「メルド(くそったれ)」と大声で叫び、学校を後にする。いくら美術学校に行きたいにせよ、自分の言いたいことを、はっきり口にする生徒が出てきている。

姉のフレデリックは、母親からボーイフレンドと二人だけで10日間もキャンプに行くことが許されている一方、13歳のアンヌは、きちんとした知識もないまま、休み時間の校庭では、生徒たちとのたわいないセックス談義。そうなのだ。身体は美しく成長し輝くばかりだが、その内面は背伸びするばかりで、全く追いついていない。それを象徴しているのが、ディアボロ・マントというわけ。

それじゃあ、この5年後、何がこの子達を、5月危機に結びつけたのだろう。実際、キュリスも学生運動に走ったようだ。間違いなく、音楽も一因だったのだろう。確かに、シルヴィー・ヴァルタンの「アイドルをさがせ」や、日本でも大ヒットしたアダモの「雪が降る」が出てきた。その頃のアイドルであるクリフ・リチャードとシャドウズが大事なのだ。彼らこそ、その後のビートルズ革命の先触れだった。ビートルズと共に5月革命を支えたのが、ローリングストーンズであり、米国ではウッドストックの主流となっていたフォークとロック。私は、今でも凱旋門の上で、学生が大きな赤旗を振っていた5月革命の姿を忘れることはできない。

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詠み人知らず

3.5これぞ思春期

Kさん
2025年3月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

まず、フレンチガールのファッションが
素敵すぎて釘付けになりました。

性に対して興味津々の思春期の学生たち。
色々なものに縛られながらの生活。
時には反抗し、問題も起こす。
女性はとくに共感できる青春映画。

未熟で純粋。友人関係の変化など
リアリティにあふれていました。

厳格すぎる女子校と教師の人格には
驚きましたがミュリエルが中庭にて
全てを言い放ってくれたのでスッキリ。

この時代の社会と政治も描かれていて
現代にも通じる部分がいくつもありました。

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K

3.0目では楽しめた

2025年2月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

うーん、お洋服や装飾などは、
とっても可愛いとは思いましたが、
姉妹2人も、その友達も、性格が可愛げがなさ過ぎて、
見終わったあと嫌な気分よ。
お母さんもへんだし。
先生たちの濃いキャラは面白かった。
まぁ、大人なのか子どもなのかの繊細なお年頃の
少女の少し尖った感じは、しかと受け止めました。

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hkr21