少年と犬

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劇場公開日:

解説・あらすじ

小説家・馳星周の直木賞受賞作「少年と犬」を、「ラーゲリより愛を込めて」の瀬々敬久監督が映画化。さまざまな事情を抱える人々と1匹の犬が織りなす交流を短編連作小説としてつづった原作の複数のエピソードをもとに、オリジナル要素を加えて描く。

震災から半年後の宮城県仙台市。職を失った青年・和正は、震災で飼い主を亡くした犬の多聞と出会う。聡明な多聞は和正とその家族にとって大切な存在となるが、多聞は常に西の方角を気にしていた。やがて家族を助けるため危険な仕事に手を染めた和正は事件に巻き込まれ、その混乱の中で多聞は姿を消してしまう。時が流れ、多聞は滋賀県で暮らす女性・美羽のもとで過ごしていた。悲しい秘密を抱える美羽は、多聞と過ごすことで平和な日常を取り戻していく。そんな彼女の前に多聞を追ってきた和正が現れ、2人と1匹の新たな生活が始まる。傷ついた人々に寄り添いながらも、たった1匹で西を目指して歩く多聞には、ある少年との約束があった。

多聞とともに旅をする和正を高橋文哉、多聞に命を救われる美羽を西野七瀬が演じる。

2025年製作/128分/G/日本
配給:東宝
劇場公開日:2025年3月20日

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(C)2025映画「少年と犬」製作委員会

映画レビュー

3.5犬は優勝🏅あとは努力賞

2025年3月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

怖い

毎回思うが、動物の出てくる映画ってほんと凄いなぁって思います。どんなに賢い犬だって、人間の意図を汲んでくれるほど賢くもないハズ。ワンテイクにどれほどの時間を費やしたのだろうと思われるシーンも多々あったと思います。そんな努力の甲斐あって、犬の多聞(それを撮った方またはその演技を導いた方)には主演俳優賞をあげたい。

話は面白かったし少し惜しい気はしました。盛り込みたい話が多くてまとまりきれていなかった。もう少し上手に並べ替えられたかも…。泣きたかったが、もう少しで泣けなかった。そんなもどかしさは残りました。観終わったあと鮮烈に感じたのは、震災の恐怖と犬の誠実な心でしょうか。

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ななやお

1.0原作とは違いました

2025年5月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

タイトルに惹かれて、事前知識を一切入れずに鑑賞しました。
結論から言うと、邦画のダメなところが見事に詰まった作品でした。
それでも、良かった点を挙げます。

・出演される俳優さん方が脇役のすみずみまで豪華
・映像、美術面でもちゃんとお金がかかっている
 撮影技術、照明など、俳優さんを置いた背景との画作りの良さが印象に残る
・劇伴も良い
・震災の傷跡を生々しく描くことに果敢に挑戦した
・脇役の俳優さんたちはちゃんとがんばってる

悪かった点

・原作の持ち味を殺す独自改変(脚本が最悪)
 全てはこれに尽きます

・主演俳優二人の画の持ちの良さを活かせない展開
・原作にない登場人物の意味の無さ
・豪華俳優さんが出てくるだけで、台詞がことごとく陳腐
・タイトルの「少年と犬」が全然主題じゃない
・原作への敬意が何一つ感じられない

これだけ豪華な実績ある制作陣と俳優さん、大きな受賞歴のある原作小説を用いながら、こんな映画を作って恥ずかしげもなく宣伝し、公開してしまう。
日本の映画界、特に脚本家は本当に恥ずかしいと思いました。

何もかも原作通りに作れとは思いませんし、公式サイトで監督さんが語られていた「原作者からの物言いや指示は一切なかった」というコメントなどを見ても、原作者は制作陣の華々しい経歴に信頼をもって作品を制作陣に委ねたのかもしれません。

ですが、昨今、日本テレビのドラマ制作でも話題になった脚本家による原作の改変、原作者への敬意を欠いた独善的な姿勢があまりにも酷いという現状を、この映画からも強く感じました。
これは日本映画界、日本シナリオ作家協会が抱える病巣、とすら言える気がします。

鑑賞後、あまりにも映画が酷かったので原作小説を後から買って読みました。
原作小説は、賞に値すると納得できる名作でした。

この映画の功罪の功があるとすれば、直木賞受賞作ともあろう作品が映画になって、こんなにも陳腐でどうしようもないことに疑問を抱いて、未読だった「少年と犬」の原作を手に取るきっかけになった、ということだけかもしれません。

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のけんち

4.0感動できる

2025年5月7日
iPhoneアプリから投稿

原作を読んでいないのでそことの比較はできませんが、映画単体で見たら感動できる作品だったと思います(実際自分も少しうるっときました)。
ただ重かったです(そういう作品なのでどうしようもないですが)

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Kotaro

2.5原作のイメージで鑑賞すると…

2025年4月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

小説に大変感動を覚えたので、久しぶりに映画館に足を運びました。
家で犬を飼っている事もあり、思入れが強かったあまりなのか、気持ちが最後まで
入らず、小説を読んだ時ほどの感動も無く、少し寂しい気分で館を後にしました。
馳星周さんの原作は、多聞と出会う事により、人生に転機を迎える人々の人生模様を
映し出し、多聞に心を救われるストーリーが複数あります。
最終的には「少年」のところに行きつくのですが、それぞれのストーリーだけでも
成り立つ位ですが、複数のストーリー全体を俯瞰で見ることにより、多聞が人間に
与えたものや、人間が多聞に求めていた事が見えて来て、最後に「少年」と出会い、
アンサー的な結末を迎えるので、強い感動を覚えました。
しかし、本編は複数のストーリーの主だったところを抜き出して映画化しており、
話の流れも小説にはなかったストーリーテラーを設定する脚色がされていましたので、
原作を読んだ後に鑑賞をすると、だいぶ違和感を覚えるかと思います。
原作を忠実に映画化すると、とても長時間の映画になる事が容易に予想されますので、
致し方なく今回の脚本になったのだと思います。
なので。原作を読まずに鑑賞する事をお勧めいたします。
しかし、西野七瀬さんのキャスティングと演技は非常に良いと感じました。
人生に翻弄され、薄幸な感じを出せる女性の俳優は中々いないと思います。

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