HAPPYEND

字幕メガネマーク 音声ガイドマーク

劇場公開日:

HAPPYEND

解説

「Ryuichi Sakamoto | Opus」の空音央監督が長編劇映画初メガホンをとり、ありうるかもしれない未来を舞台に、友情の危うさを独特のサウンドとエモーショナルな映像美で描いた青春映画。

XX年後の日本。幼なじみで親友のユウタとコウは、仲間たちと音楽を聴いたり悪ふざけをしたりしながら毎日を過ごしていた。高校3年生のある夜、こっそり忍び込んだ学校で、ユウタはとんでもないイタズラを思いつく。翌日、そのイタズラを発見した校長は激怒し、生徒を監視するAIシステムを学校に導入する騒ぎにまで発展。この出来事をきっかけに、大学進学を控えるコウは自身の将来やアイデンティティーについて深く考えるようになり、今まで通り楽しいことだけをしたいユウタとの間に溝が生じ始める。

ともにオーディションで抜てきされ本作がスクリーンデビューとなる栗原颯人と日高由起刀が主人公ユウタとコウをそれぞれ演じ、「ロストサマー」の林裕太、「サマーフィルムにのって」の祷キララが共演。2024年・第81回ベネチア国際映画祭オリゾンティ・コンペティション部門出品作品。

2024年製作/113分/PG12/日本・アメリカ合作
配給:ビターズ・エンド
劇場公開日:2024年10月4日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

インタビュー

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

映画レビュー

踏み込まない!

2024年12月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 近未来の或る高校に通う二人の男子学生の関係を中心に、経済格差・在日外国人・監視社会・国の緊急事態宣言問題・自衛隊等様々な問題を差し込む物語です。ところがそれら全て、入り口に立つだけでそこからの一歩を一切踏み込ないままで、「卒業して皆それぞれの道を行くのね」の抒情性で終わらせてしまいました。まだ若い監督なのに、何なんだ腰の引けたこの生ぬるさ!

コメントする (0件)
共感した! 0件)
La Strada

3.0普遍的な友情ドラマ

2024年12月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

楽しい

 一応、近未来という設定であるが、基本的には現在とさほど変わらない世界観である。劇中にはAIによる監視システムや移民排斥、反政府デモ、経済格差、巨大地震への不安といった社会問題が出てくる。しかし、これらは現代でも語れる問題であり、正直、近未来にしたした理由がよく分からなかった。  物語はユウタとコウの友情を軸にしながら、彼等と同じ音楽クラブに所属する3人の同級生が織りなす群像劇となっている。  ユウタとコウは幼なじみで大好きな音楽を通じて固い友情で結ばれている。ところが、二人の出自はまったく異なり、コウは在日韓国人の苦学生。ユウタは母子家庭のようだが割と裕福な家庭である。幼い頃は無邪気に遊んでいるだけで楽しかったのだろうが、大人になると物の考え方が変わり、かつてのようにはいかなくなってしまう。本作はそんな二人の友情の崩壊と修復のドラマとなっている。  彼等以外の3人の高校生も夫々に個性的に造形されていて面白く観れた。お調子者のアタちゃん、中国人とのハーフと思われるミン、黒人のトム。彼等もまた出自は異なるが、気が合う仲間同士。時に衝突したり、繋がり合ったりしながら夫々のアイデンティティを模索していく。  特に印象に残ったのは、コウとトムがキッチンで会話するシーンだった。コウの告白を影から聞いていたユウタの心中を察すると実に切なくさせる。  また、ユウタとコウの別れを描くラストの歩道橋のシーンも良い。ストップモーションの演出に二人の胸中が色々と想像させられ深い余韻に浸ることが出来た。  他の3人もドラマ的には上手く着地させており、シリアスな展開がありながらも、最後は爽やかに締めくくられていて良かったと思う。  一方、大人たちの描き方については紋切り的でもう少し深みが欲しい所である。頭の固い校長や子供たちをデモに勧誘する活動家、放任的な母親等、余りにも形骸的である。また、デモにのめり込むクラスメイト、フミもアジテーションの強いキャラで魅力に欠ける。  尚、度々鳴り響く地震アラートがドラマ上まったく意味がなく、個人的には鑑賞のノイズでしかなかった。中盤でそれを使ったユウタの悪戯が出てくるが、ここもご都合主義に感じられてしまったが残念である。  キャストでは、メイン5人の少年少女のナチュラルな演技が瑞々しくて良かった。聞けば、アタちゃんを除く4人はオーディションで選ばれた新人ということだ。特に、ユウタとコウを演じた俳優たちには光るものが感じられ、今後の活躍が期待される。  校長役の佐野史郎、ユウタの母親役の渡辺真起子といったベテラン陣の配役も良い。物語をきっちりと締めている。尚、佐野史郎繋がりで、”子供”対”大人”という構図から「ぼくらの七日間戦争」を連想させられたりもした。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
ありの

1.5学生映画みたい。

2024年11月30日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

単純

大学で映画の勉強されたようですが、イマイチその魅力が理解出来ません。エドワード・ヤンを彷彿とさせる、なんて修辞を目にしたが、ウソだろとしか思わなかった。画もありきたり、テンポとカッティングは凡庸としか思わなかった。何より、脚本が酷い。ありがちな陳腐なストーリーで、左派に影響受けたであろう表層的な体制批判が可愛らしい。近未来の寓話として扱うにしても、保護者たちが中途半端。あんな学校運営に文句つけないはずはないのに、いい加減。保護者など絡ませずに学園だけにすればまだしも。「台風クラブ」が懐かしい。外国人問題も在日韓国人・朝鮮人と黒人に特化していて中途半端で恨みがましい。「パッチギ!」はそれでもカタルシスがあった。若松孝二監督のような爽快感がない。映画監督続けるより、活動家の方が向いているのでは。「狙われた学園」を大学の映画サークルが撮ったような感じだ。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
羅生門

4.010年後観たら、きっと良くある青春ストーリーになると思う。、

2024年11月19日
iPhoneアプリから投稿

ちょっとだけ未来の日本はこのようなことになるのかもととてもリアリティを持って想像が出来る内容だった。 色んな問題がある中で、諦めてしまうヒトがいることも理解できるし、行動をしようとするヒトがいることも理解できた。 自分自身もこれから先の日本には期待出来ていないがその次の世代はもっと期待をすることは出来ないだろうなと思った。 今この映画を見ると特異な映画だなと感じるが、10年後この映画を見ると特別なことではない青春ストーリーなのではと感じさせられる。 未来を想像することが怖くなるし、何か行動をしていく必要もあると思わされた映画だった。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
モトコ