「教えて!町山智浩さん!!もしかしてリドリー・スコットさんはトランプさん推し?」グラディエーターII 英雄を呼ぶ声 グレシャムの法則さんの映画レビュー(感想・評価)
教えて!町山智浩さん!!もしかしてリドリー・スコットさんはトランプさん推し?
どうやらカラカラが弟ゲタを殺したのも、マクリヌスがカラカラを殺したのも史実らしい。
ただし、マクリヌスは北アフリカ、ヌミディア出身の近衛隊長で、カラカラが殺されたのも国境線を守るための遠征中だったし、決して闘技場で面白半分に殺し合いを楽しんでたわけでもない。
手配師云々も含めて、脚本は周辺事情を上手く加工、違う物語として、つまり剣闘士のヒーローものとして仕上げたのですね。
冒頭のナレーションでは、政治情勢が腐敗に塗れて…みたいな感じでしたが、本当はもっと構造的にローマ帝国の政治システムに綻びが見え始めた大きな転換点の始まりの時期。
塩野七生さんの『ローマ人の物語』では〝終わりの始まり〟というサブタイトルで語られる部分に当たります。
キリスト教圏では、キリスト教を公認したコンスタンティヌス帝以前のローマ皇帝はみんなキリスト教迫害をした人たちみたいに大雑把に括って悪印象を持つひとが多いせいか、ホアキン・フェニックスのコンモドゥスも含めてやたら残虐で無能な人として描かれます。
※ローマ皇帝の騎馬像として、唯一破壊されなかったマルクス・アウレリウス(コンモドウスのお父さん)の騎馬像もコンスタンティヌス帝と間違われたために残ったそうです。
私などは映画を楽しむうえでそういうところは洗脳されたくないな、と思ってしまうからなかなか物語世界に入りづらくなるのが悩ましいところです。
それに有能な将軍は知略・戦略が優れているのであって、猛獣や剣闘士よりも個人戦が強いから指揮官になるわけでもないしね。
【2024.11.18 追記】
大したことではないのですが、
『MAKE ROMAN EMPIRE GREAT AGAIN』
というふうに置き換えれば、トランプ大統領の『メイク アメリカ グレート アゲイン』と方向感が一緒ではないですか!
もしかしてゲタとカラカラはバイデンとハリスを模してバカにした?
実際は、全盛期のローマ帝国は、属州出身者にもローマ市民権や元老院の椅子を与える寛容(ラテン語でクラメンティア)さで、国内の分断とはほど遠い、とても安定した国家運営をしていたので、今のアメリカとはまったく違うのですが。
共感ありがとうございます。
地中海にサメは居ない!凄い事実です、ありがとうございます。リドスコの想像なんでしょうが、コロシアムの動物班の苦闘ぶりを考えると笑けてしまいますね。水を抜いた後はカマボコにでもなったのか?あのサイの頭は破壊王が乗っていた奴のつがいではないのか?とか。
こんにちは。「ローマ人の物語」一度読んでみたいと思っていたので参考になりました!分厚くシリーズ長いしなかなか。。
「レッドクリフ」を見た後の「三國志」を読んでみたい…も同じ感じです。
共感ありがとうございます。
鑑賞前にコモドゥス帝をwikiっていたのでデンゼルの役どころも事実に近いんだろうなと思っていました。ローマの歴史に詳しくないんですが、第三作が有るとすればキリスト教絡みになる様な気がしてます。