「マーク・ボーデン執念の取材とリサーチ」ブラックホーク・ダウン Natsukiさんの映画レビュー(感想・評価)
マーク・ボーデン執念の取材とリサーチ
リドリー・スコット監督作品の中でもハードで重厚で
特に好きな作品 久々に鑑賞
マーク・ボーデンが執念の取材とリサーチで書き上げた
ノンフィクションの原作も読んだが スゴイ・・・
これ【実話】なんだけど この事件を体験し
生還した兵士は【ベトナム】よりも激しく凄惨
だったと語っているホドとてつもない激戦
この事件のドキュメンタリーも何本か観たけど
見るに耐えない恐ろしさがあった
【人がこんなに残虐になれるものなのか】・・・と
政治的な背景なんかを話すと超~長く&ディープに
なるので映画的観点のみの感想を
【戦争映画】は
『プライベートライアン』《以前》と《以後》に分けら
れる(この作品は以後)
まずは とにかく【キャスト】が良い
『プライベートライアン』や『パールハーバー』などの戦争映画
には必ず出ている【トム・サイズモア】や主演の【ジョシュ・ハートネット】
も良いけど 特にレンジャー部隊も恐れるデルタフォースのフート役を
演じた【エリック・バナ】が最高にプロっぽくて かなり良い
彼の発する言葉はどれも【深イイ】し 1匹狼の彼が再び
戦場へと消えていくラストシーンも印象的で余韻が残る
他にも公開当時は名が知られていなかった脇役陣も
今観れば意外な役者が多数出ている事に気付く
例えば『スモーキンエース』の《エース》を演じた【ジェレミー・ピヴェン】
がヘリのパイロットの1人だったり
『ハリーポッター』シリーズで《ルシウス》を演じた【ジェイソン・アイザックス】
がレンジャー部隊の指揮官だったり
あとは・・・
『ファンタスティックフォー』の《Mrファンタスティック》役の【ヨアン・グリフィズ】
『トレインスポッティング』の【ユエン・ブレムナー】
『ダークナイト』のOPの銀行でサプライズ出演した【ウィリアム・フィクナー】
『24』シリーズやマイケル・ベイ作品の常連の【グレン・モーシャワー】
などなど・・・
『ロードオブザリング』でブレイクする直前の【オーランド・ブルーム】は
トンがった新兵だし
【ユアン・マクレガー】は戦闘経験が全く無いにも関わらず最前線に
行くハメになり恐ろしい体験をする という 『プライベートライアン』
の《アパム》と同じ役割 (観客と同じ立場や目線で観客の恐怖を
煽るという映画的に欠かせない重要な役)
そんな感じで とにかく豪華なアンサンブルキャスト
知らなかった【史実】を垣間見る事もできるうえに
多数の役者の演技バトルも観れる そして全てがリアル
今回観直してみて 前よりもズット大好きな作品になった