シビル・ウォー アメリカ最後の日のレビュー・感想・評価
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賛否を真剣に論じる作品でしょうか?
戦場カメラマンで名を馳せた女性カメラマンが、未熟な若い女性カメラマンを連れて内戦の戦場に出て自身の仕事の意義に疑問を感じて自信を喪失し、未熟な方は内戦の撮影に疑問を感じずに無批判にのめり込んでいくというストーリー。本作には哲学的な語りがあるとは思えず(あるとしても、所詮人間はこんなもの、という程度の語りでしょうか…)、目新しい内容ではありませんでした。プライベート・ライアンなどの方がよほど鑑賞後、考えさせます。要するに、ストーリー自体は、外国の戦場で戦場報道してきたカメラマンが自国の内戦勃発で、自身の存在意義を見失ったというだけで、底が浅い話しです。本作は、賛否両論喧しいですが、私には、本作は単に日頃から人間の悪意や差別意識など、ネガティブ面に強い不安を感じている作者(英国監督)が昨今の、米国の国論二分状況にかこつけて、日頃の不安が現実化したらこんな感じ、と描いたホラー作品の一種にしか思えませんでした。
ホワイトハウス攻防などの戦闘シーンも、ブラックホーク・ダウンなどの作品と比べて魅力も迫力も感じませんでした。
つまり、ホラー作品でしかないものに対して、それ以外の諸点を深堀りして賛否を論ずるには及ばないと愚考しています。
◇戦争ロードムービー
ニューヨークを出発して、ピッツバーグへ西進、ウェストバージニア州を通過してシャーロッツビルを経由、ワシントンD.C.まで1,400km に及ぶ旅。ニューヨーク⇄ワシントン間は直線で300km強の距離ですが、大きく迂回するのはアメリカが内戦状態で州道が寸断されているためです。
旅をするのは二人の女性戦場カメラマンとその仲間たち。長距離の自動車旅行と非日常世界との接触、旅先で出会う人々の違和感。アメリカ映画の伝統であるロードムービー設定です。
但し、自由と平和の国アメリカは内戦状態。至る所で銃撃戦に爆弾テロ。内戦の大義よりも、他者に向けた暴力そのものが目的化されたような、異常な目付きの市民たちと旅の先々で遭遇します。
<戦争とロードムービー>と言えば、私は『地獄の黙示録』を思い出しました。泥沼化したベトナム戦争、熱帯ジャングルを舞台に、取り止めもなく退廃的な旅が続く暴力と歪んだ欲望の世界。
大きな違いは、この作品が東南アジアや中南米、中東ではなく、治安の安定したアメリカ東部を舞台としていること。アメリカ社会の分断については度々語られ、大きな二項対立ではなく、個人個人がバラバラにそれぞれの立場を主張する混沌とした多軸的軋轢を象徴しているかもしれません。
そして、銃撃戦の場面で狙撃手の背後に黒子のように付き従って、写真を撮り続ける戦場カメラマンの姿。そこに主義主張があるわけでもなく、ただ衝撃的な画像を拡散させることそのものに喜びを見出すネット社会の構図に繋がるものを感じるのでした。
挿入曲はオルタナ系の捻った選曲。
♪ Lovefingers #SilverApples
♪ Rocket USA #Suicide
♪ Hold Me 🎸Steve Vaus
♪ Say No Go #DeLaSoul
♪ Never Surrender 🎙Colin Kiddy
♪ No Regrets #WayneMurray
♪ Sweet Little Sister #SkidRow
♪ Breakers Roar 🌲Sturgill Simpson
♪ Dream Baby Dream 🎸Suicide
恐ろしかった
IMAXで観たので、恐ろしさ何倍になったのか..大音量で爆撃音、銃撃音が腹に響き、大画面で人の血しぶきが飛び散るところを見て、始めは本当に早く帰りたいと後悔していた。
まるでその場にいるかのような臨場感。あの赤サングラスの兵士の場面では、自分も、緊張の余り、ハアハア言ってるかもしれないと錯覚するくらい、恐ろしかった。殺されるかもしれない臨場感って、もう、すごい。何も言えない。赤サングラスを小道具に使うのって、かなり効いてる。もうわけわからん、コミュニケーションとれん、どっかいっちゃってる人の感じ。
でも、こんな平和な日本でこの劇場に座って、こんな戦場の臨場感を感じられるのって
なかなかないのかも。平和ボケした自分がちょこんと座って、戦場のジャーナリスト達を見てる、なんて、なんか皮肉。
ストーリーは最小限、ほとんど説明ない。しかし戦争はアメリカだけでなく、今、世界のどこかでも起きているんだ。戦争を始める理由はあったのだろうが、もう理由はいらない。
目の前の暴力には暴力で立ち向かうだけしかない。暴力が暴力を呼び、相乗効果となり、やがて人の思考力や判断、神経もやられて、人の生死にも、自分の死にも、無反応になっていくのだろうか。
この映画を観て、心底、ああ、まだ安全な国に生まれてありがたいと、思った。
アメリカ人は自分達が開発したハイテク兵器で、同じ文化言語をもつ同国人を何のためらいもなく殺せるのだろうか?
分断というのは、この映画では州ごとになっているようだが、今のアメリカの分断は、富裕層とそうでない人々、または、白人とその他の人種、もしくは移民、では ないのか…?
州ごととはそんな事もあるのかな、今のアメリカ情勢を知っておこうかな、と思った。
今のアメリカの一番感性のとがった映画を作るスタジオなんだろうな。人のざわっとするようなところを突いてくるような、観終わった後に、幸福感はないけれど、すごいと思う。
期待したほど
映画館での予告で面白そうと思ったのと上映始まってからの評価が高かったので期待しすぎた。
所々ジェシーの行動に腹が立つし陽気な音楽流れるし思ってた映画と違った。チャイナかと言って銃をぶっぱなした所は最近の中華贔屓にウンザリしてたから良かった。
カメラマン志望の子供にイラッとした
あらすじとしては、受賞経験もある著名なカメラマン、カメラマン志望の子供、カメラマンとペアの記者、老練だが身体が良く動かない記者の4人が大統領へのインタビューを目論みますが、道中で老練な記者と著名なカメラマンがカメラマン志望の子供を庇って命を落とし、その子供ともう一人の記者は大統領の最期の台詞を聞き、大統領殺害という歴史的瞬間に立ち会えたというものです。
カメラマン志望の子供が、とにかく無知で無謀。
著名なカメラマンが震えあがるような銃撃戦の最中に、アドレナリンが上がりくまっているのか、周囲の状況も全く把握しないまま前へ出ていき、下手な写真を撮りまくります。
最後まで精神的に全く成長することがなかったのはリアリティがあって良かったと言えますが、無謀な行動のツケを命で贖うことなく生還するところは所詮は映画だなと感じました。
とにかく、この子供を全く好感の持てないキャラにしたのはどうしてなんだろうと不思議に思うほどの不愉快なキャラ設定にしたことが凄いです。
走行中の別の車に無理に移動して、同乗させてもらっていたはずの車に対し中指を立てて見せますか?
自分を救うために命を落とした人の血を拭くカメラマンを見ても、手伝う素振りすら見せないのはどういう意味ですか?
自分の盾になって蜂の巣になっている最中のカメラマンのことを撮りますか?
それでも、この子供は大統領殺害直後の写真を撮ることができたので、名前の残るカメラマンになってしまうのでしょう。
著名なカメラマンが「受賞の写真を撮った時に自分はたいしたことはしていない」というようなことを吐き捨てるように言っていましたが、それをこの子供がまた繰り返しているといったところなのでしょうか。
また、命の危険のある道行きと十分わかっていながら、自分の下半身のために素人を車に同乗させる記者にも嫌悪感を抱きました。
内戦の実態を初めて見てショックを受ける子供に、執拗に「一晩そばにいようか?」と言うところなども、ショック状態になることを予期し、弱気になったところを狙ってくる魂胆が見え見え。
後で、カメラマンとして経験を積ませるとかいう話ではなくて、単に狙っていたから同乗させたことを仲間に暴露されてしまいますが、戦場記者というものは、こんな弛んだ意識でみんな戦地に赴いているのものなのかと呆れてしまいました。このくらいの精神レベルでなければ戦地になど飛び込めないという話なのかもしれませんが。
「どの種類のアメリカ人か?」のシーンについては、かなり取沙汰されているようですが、内戦中ですから、どちらの陣営に属しているか確認されるのは当たり前のこと。
同じアメリカ人なのになんて発想は、内戦時には命を落とすだけです。
もし、日本で国を二分する内戦が起きても、同様の質問があるでしょう。
食い倒れ人形の眼鏡をかけた軍人に聞かれます。
「自分はどこの日本人や?」
「・・・ワイは生粋の関西人やぁ!」
多分バレバレで即銃殺だと思います・・・。
とは言え、
「てやんでぃ!ちゃきちゃきの江戸っ子よぅ!」
と言ったら、当然銃殺なんでしょう。どちらにせよ逃げ切れないわけですね。怖い怖い!
殺し合いをしている者だけが異常では無い
戦争の持つ狂気に染まってしまった様々な人を見ることができました。
出てくる人異常な人ばかりです。
初めは戸惑っていたカメラマン志望のジョエルは戦場写真を撮ることに慣れ、どんどんのめり込んでいく。
危険な場でも躊躇いが無くなり憧れの先輩が自分を庇い犠牲になっても写真を優先する。
もう彼女には殺し合いしか目に入ってないんですよね。
もちろんそれを目的にワシントンまで来てるわけですが。
でも戦場カメラマンのプロ意識とかそんなものとは違う狂気を感じました。
反対にキルスティンダンスト演じるリーはワシントンに近づくにつれ熱が冷めていくかのように。
足元に咲いている草花に目を向けたり、ワンピースの試着で久しぶりに自分の身なりに気付いたり。
戦場写真にハマっていくジョエルはかつての自分を見るかのようなんでしょう。
彼女と行動を共にしたことでリーはまともな当たり前の日常感覚に気付き取り戻せたのかなと。
そう考えると救いがあったような気もしますが、どうにも後味が悪い為皮肉に感じてしまうのです。
現在のアメリカの分断はかなり深刻なので、この作品のような世界は本当にリアルですよね。
そして改めて銃社会は恐ろしいです。
タイトルなし(ネタバレ)
怖かった…戦場カメラマンがどれだけスレスレで撮っているかというのがわかる
とにかく銃声やら爆発音やらすごいので映画館で見ると特有の没入感、臨場感が体験できる映画だった
キルスティン・ダンストは好きな俳優なので嬉しい、ものすごい厚みのある存在感を姿勢や眉間で体現してる感がすごかった
ちょっと全体的にはゾンビ映画?って既視感を覚えるゲームみたいな流れというか要素が多々ありラスアスをふんわり思い出しながらみた
ストーリーは無慈悲さがメインで、カメラマンの内面は描きはするけどそこまで深掘りせず
だからこそのラストなのかな
ハリウッド的なテーマ?ストーリーはあんまり感じなかった
ある意味あまり見たことがない類の映画だった
途中の赤グラサン怖すぎるし、、
どう見ても内戦に便乗しただけの頭がイカれたサディストだからこそ香港の彼は終わりを察して泣いてたんだろう…国的にも中国だったしコロナをチャイナウィルスと言っていたトランプに対しても含め今の社会の問題を未来予知みたいな雰囲気で描いてるんだなと
だから近未来って言ってるんだろう
今の分断がひたすら深まる世界への警鐘かなって映画。
ドンパチ戦争物ではありません。
タイトルだけ見て「アメリカを二分してミサイルが飛び交いドンパチやる戦争物だろ?」
と思っていましたが全く違いました。
ベースとなるのは、自分の主義主張を抑えてあるがままをただ報道することに集中する女性戦場カメラマンとそれにあこがれる若いカメラマンの目線で話が進んでいきます。派手な戦争の場面は終盤だけ。あとはニュースにもならない戦争の悲惨なシーンを戦場カメラマンの視点で様々に映していきます。この場面が中東やアフリカであればもしかしたら普通の戦場カメラマンのお話ですが、アメリカ内戦を背景にしたのが秀逸。この間まで同胞だった人たちが笑いながら自分の同胞を殺していくところが一種のスパイスになっています。
最後は合衆国大統領を引きずり出して撃ち殺しますが、そのシーンも淡々と戦場カメラマンは撮影しています。考えてみればシリアのカダフィ大佐やルーマニアのチャウシェスク大統領などの独裁者も最後は殺されて写真や動画になっていましたが、それがアメリカ国内で同様に起こるかもという皮肉のつもりなのでしょう。
最初はただおびえていた若いカメラマンが終盤は真実を映そうとする戦場カメラマンに成長、そして最後は古参の女性カメラマンが若いカメラマンをかばって銃弾に倒れる。しかしそれを振り払って大統領の最後を撮影にいく。ここで古参のカメラマンから若いカメラマンへのバトンタッチなのでしょう。
単なる戦場カメラマンのシーンではなく同胞が殺しあう内戦をバックにしているところがこの映画の秀逸なところと思います。派手な戦争シーンは最後のホワイトハウス攻防戦くらいですが、それがメインの映画ではありません。
カメラを持つと人が変わるクラスタが、写真について語る映画【ニコン応援】
AF一眼レフ登場以降、今も昔も世界の報道のプロ用カメラといったら日本のメーカー品以外の選択肢はない。
この映画においてアメリカ内戦は単なる客寄せのエサ。
つまりカメラのタフネス映画なんだけど、面倒な地域まで行って戦争撮るのがやっぱりめんどくさいから近場で撮ろう。
LAだと遠すぎるからNY→DCでよくね?って企画に見える(当方には)。
配給会社の宣伝文句は煽りでありこの映画を表現してない。
写真というものについて語る映画である(少なくとも当方には)。
映画開始時にどーんとソニーのロゴが出てくる。で、映画が始まってみれば主人公らしき姉さんが持ってるのがα7。
さて次に出てきた女子。現場でフィルム巻き上げてんだが!ザワザワ……。
FE2だよ、父ちゃん……。
言わずとしれたニコンのすっごい売れたカメラである。中古カメラ屋でまだ売ってる。
そんなFE2だって当時は世界を旅する欧州のフォトグラファーに「電池ないと撮れねーじゃんww」みたいに言われてたとか。フィルムの一眼レフだ(α7に「レフ」はありません)。
オートフォーカスがまずない。ピントは自分で合わせる。この映画においてそのへんがなんかのメタファーになって……そうでなってない(かな?)。
連写オプションなし、縦グリなし、フィルムもつないでなかった(と思う)。
女子ジェシーの撮影したショットが挟まれるがちゃんといい写真。もしかして現場で俳優が撮ったんだろか。モノクロの方が過酷な現場で撮っても現像やプリントでどうにかしやすいというのもあるだろう。
令和のカメラだってまともに自分の意思を持って写真を撮ろうとしたら、シャッタースピード絞り構図などさまざまな要素をカメラに設定する(伝える)必要があるが、昔のマニュアルカメラはその数倍めんどくさい。再生モニタもない。ISOなんてフィルム入れたら変更(増感?)できない。それでもレンジファインダーなどなどの時代からしてみれば随分便利に見えただろう。
フィルムというものも今で言ったらギガが足りなくて1枚1枚写真を消しながらスマホで写真撮ってるみたいな、1枚へのリソースがとても貴重なんである。そこは写ルンですも同様である。
ちなみになんで登場カメラがキヤノンではないかといったら最近もソニーがニコンに撮像素子を供給してるからだろうか……あ、当時のキヤノンはシャッタースピード優先でしたな。
ソニーのスチルのレンズで撮られたっぽいシーンもたくさんある。わざとらしくわかりやすくピントの移動なども行われ「カメラの映画ですよ〜」ということを知らせてくれる。
登場人物がポータブル現像セットやフィルム、スマホへ読み込むアダプターとかわざわざ購入して撮ってんだよ。カメラ映画でないわけない。
いちいち画面下あたりにEXIF出して欲しくなる人向けの映画だと思いました。
1カットも無駄なく写真としてムービーとしてきっちり意識して撮られた映画です。
ガーランドの得意技
深みのある秀作
観終わった直後は、ジャーナリストの視点から語られすぎではないかと思ったが、分断を招いた根本に「歪められた事実」があるとすれば、「事実」を伝える使命をもったジャーナリストに焦点をあてることは当然だったのかもしれない。為政者によって意図的に「歪められた事実」が、やがては社会を分断するほどの力を持つようになることへの危機感がそこにはある。
最も印象的だったのは、ラストシーンで若き戦場カメラマン志望のジェシーを庇って倒れていくリーの姿である。ホワイトハウスに突入する制圧部隊とともに命の危険を顧みず写真を撮りまくるジェシーに対して、古参の戦場カメラマンであるリーは怖じ気づき、写真を撮るどころではなくなってしまった。あのときリーは、若いときにあった命がけの使命感が、 いつのまにか自分の中になくなっていることに気づいたと思う。
ジェシーを庇って撃たれたリーが伏せることなく、一瞬その場に立ったままでいたのは、「倒れていく私を撮りなさい」というメッセージだったように思う。未来に希望を託したのかもしれない。ジェシーはそれを受取り、非情とも思える冷静さで倒れていくリーの姿を何枚も撮った。新しい世代へ、バトンが渡った瞬間だったように思える。
考えすぎかもしれないが、クライマックスでわざわざ描いたあのシーンは、そう受け取るしか理解できない。
観る前は娯楽性の強い作品なのかと思っていたが、なかなかどうして、「ねつ造」「フェイクニュース」のひとことで逃げられてたまるものかという、ジャーナリストたちの強い覚悟が伝わってくる、深みのある秀作である。
完成度の高いディストピア
深夜に観たので眠れなくなるかと思ったけど、以外とぐっすり眠れました。心理的なダメージは思ったより少なかったのかな。よくよく考えると、人物の善悪ははっきりしてるし、結構分かりやすい物語の構造だったかも。それでも目を覆いたくなるような、耳を塞ぎたくなるようなシーンがたくさんなので、観る人を選ぶと思います。怖さと同時に、ここまで戦場のリアリティを感じさせる映画と出会えたことへの喜びが混ざって、上映後には疲弊してしまいました。
内戦の果てに
あり得る事
何の前情報も得ないで、アメリカ万歳映画かと思って見たら、良くこんな映画が公開を許されたとびっくり。
宇宙人も隕石もゾンビも居ないのに、ハイウェイやショッピングセンターの駐車場に事故の車が散乱し、死体があちこちに。
音声だけは、長閑な鳥のさえずりが余計に不気味。
今のUSAの状況を考えれば、全く有り得ない事態ではないのが恐ろしい。
ロスに住んでる従兄弟は、今度の大統領選、どちらが勝っても暴動は起きるんじゃないかと。
非常事態に備えなければと言っていた。
この映画を現実味無い絵空事と思う人が居れば、単一民族の平和ボケを危惧した方が良いと思う。
映画の中で道すがら、ジェイソンの様なサイコキラーに何度も遭遇するが、昔からハイウェイから逸れた一般道沿いの田舎街に他所者が行けば、何が起こるか分からないのは、在米時、身をもって経験した。
戦争映画です
まことしやかに監督とかも神妙な顔で色々テレビで言ったりしてますが、不穏な空気流れるアメリカ大統領選挙の年に内戦になったらどうなるかをシュミレートした映画をぶつけてみよう、コリャ売れるぞ! ていうのがあって出来たんだなと言うのが観た後の感想です。 民主、共和双方からケチが付いたら売れないから双方の主要州が大統領憎しの最大公約数で連合組んで大統領に反旗を翻すという設定も絶妙だなと思いましたが、最後のワシントンDC突入とかは凄い迫力です。 正直色々言ってるけどこれがやりたかったんだよなという印象を持ちました。 映画の背景にはもう全然お互いに交流出来ない、 話し合う気もないというアメリカの空気を肯定しているからこそ出来た映画だと思うと暗い気分になってしまいます。 そういう意味では救いのない映画ですね。
内戦
内戦のアメリカ国内、陥落目前の政府軍のトップである大統領のインタビューを行うべくニューヨークからワシントンDCまで移動する記者たちの視線で破綻した社会を描いた作品。
政府と対立するのがカリフォルニアを中心とする西部軍ということは、政府は共和党政権でトップはトランプがモデルなのか。
作品の狙いが現実世界でのアメリカ国内の対立を諌めることなのだとしたらあまり上手くいってない。特に唐突に流れるBGMが戦闘の情景を肯定している、煽っているような効果しか果たしていないと感じた。
戦場カメラマンの新旧世代交代も取ってつけたようでいまいち、男性記者の描き方も戦争映画を楽しむ子どものようだ。
おそらく時間をかけてもっと深掘りしないとリアリティを感じられず、一方でエンターテイメントとしても中途半端だったように感じた。
STORYはアメリカ内戦が始まっている様子。主人公のリーは戦場カメ...
STORYはアメリカ内戦が始まっている様子。主人公のリーは戦場カメラマン。相棒が記者のジョエル。TVでは、大統領が『我々は歴史的勝利に近づいている』と主張する。ニューヨークにいるリー達は、大統領のインタビューを狙います。
同行するのが、ベテラン記者のサミーとひょんなことから若手カメラマンのジェシーが参加しワシントンD・Cへ車で向かうが…
戦場カメラマンのリアルを映像を通して体験した感覚です。この作品は映画館で鑑賞するべき。
開始早々に爆発音で驚かされ、銃声の効果音が激しく何回ビクッとさせられたか。
そしてリー(キルステン・ダンスト)が素晴らしい。正気の無い表情に正義と悪なんて関係なく戦場のリアルを撮影することを新人のジェシーにとことん教える姿がリアルに感じ、ぶっ飛んだ仕事だと印象に残る。
本当に内戦なんかが起こってしまうと、誰が敵か味方なんて分からない。とにかく自分の身を守ることのみ。全ての人が人間に対して疑心暗鬼になり、武装兵(ジェシー・プレモンス)が生まれてもおかしくない。
若手カメラマンのジェシーはラストで彼女は興奮し暴走してしまいとんでもない事が起こるが、果たして成長したのか?なんて思ってしまう。
ラストまで冷静なリーが…こんな事がリアルに起こらない事を心の底から願うしか無い。
『分断』の恐怖を現場レポート
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