ロイヤルホテル

劇場公開日:

ロイヤルホテル

解説

「アシスタント」の監督キティ・グリーンと主演ジュリア・ガーナーが再タッグを組んだスリラー映画。女性バックパッカー2人がオーストラリアのパブで働く中でハラスメントを受ける様子を記録した2016年のドキュメンタリー映画「Hotel Coolgardie」に着想を得て、オーストラリアの寂れたパブでアルバイトする女性2人に襲いかかる悪夢のような出来事を描く。

ハンナと親友リブはオーストラリア旅行中にお金に困り、荒野に建つ古いパブ「ロイヤルホテル」に住み込みでバーテンダーとして働くことに。しかし彼女たちを待ち受けていたのは、飲んだくれの店長や粗野な客たちが起こすパワハラやセクハラ、女性差別の連続だった。楽観的なリブは次第に店に溶け込んでいくが、真面目なハンナは孤立して精神的に追い込まれ、2人の友情は崩壊していく。

ガーナーがハンナ、ドラマ「アイアン・フィスト」のジェシカ・ヘンウィックがリブ、「マトリックス」シリーズのヒューゴ・ウィービングがパブの店長を演じた。

2023年製作/91分/G/オーストラリア
原題または英題:The Royal Hotel
配給:アンプラグド
劇場公開日:2024年7月26日

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(C)2022 Hanna and Liv Holdings Pty. Ltd., Screen Australia, and Create NSW

映画レビュー

3.5元になったドキュメンタリーの予告編に2度びっくり

2024年7月31日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

怖い

オーストラリア出身のキティ・グリーン監督が長編劇映画デビュー作「アシスタント」に続き、ジュリア・ガーナーと組んでハラスメントを題材にした社会派スリラー。セクハラ、モラハラを受け続ける主人公に同化して観客もじわじわ心を削られる感覚は「アシスタント」に通じるが、身勝手な親友に巻き込まれていく経緯は昨年日本公開の「FALL フォール」、主人公らが悪夢のような場所にのこのこ乗り込んでいくのはイーライ・ロス監督のホラー「ホステル」を思い出した。

グリーン監督は2016年のドキュメンタリー映画「Hotel Coolgardie」に着想を得て、オーストラリアの寂れたパブで働くことになった外国人女性たちが店主や男性客らから延々とハラスメントを浴び続ける数日間のストーリーを劇映画化した。本作の鑑賞後、元のドキュメンタリーに興味を持ってYouTubeで予告編を観たのだが、この若い男は彼、この中年女性は彼女といった具合に、劇映画の登場人物のモデルにしたであろう似た外見の客たちが何人も映っていてびっくり。さらに驚かされるのは、ドキュメンタリーのカメラを向けられているのを知りながら、客たちが悪びれもせず(むしろ得意げに)セクハラ言動を女性店員たちに浴びせていること。それも何十年も昔のことではなく、たかだか10年ほど前にカメラの前で堂々と行われていたことに驚愕する。オーストラリアの良識ある人たちもさぞ驚き、恥じ入ったのではなかろうか。この「Hotel Coolgardie」、米アマゾンのPrime Videoでは配信しているようだが、日本でも視聴できるようにしてほしい。

また、英語メディアのレビューで知ったのだが、1971年のオーストラリア映画「Wake in Fright」(日本では「荒野の千鳥足」の邦題で2014年に劇場公開)に設定が少し似ているそう。やはり予告編を見たらなかなか面白そうで、こちらもいつか観てみたい。

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高森 郁哉

4.0うんざり感も度を超すと恐怖に変わることを実感できる一作

2024年10月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

『アシスタント』(2022)でハラスメント被害者が報われない現実を容赦なく描いたキティ・グリーン監督の最新作なので、爽快感はあまり期待しないほうがいいのかな、と予想していたらほんとにその通りだった、という作品でした。

バックパック旅行中の二人(ジュリア・ガーナーとジェシカ・ヘンウィック)が、アルバイト先の安パブで、排他的な地元住民の標的にされる…、という展開からは、いわゆる「田舎ホラー」や『理想郷』(2022)のような新規対地元のバチバチの対立といった物語を想像してしまうんだけど、二人が遭遇するのは言葉での嫌がらせやつきまといなど、日常生活でもありそうないやがらせ、無遠慮なふるまいの数々。一つひとつは現実にも起こりがちな小さな悪意の発露であっても、ここまで立て続けに、かつえぐいと、うんざり感以上にホラー味を帯びてきます。しかも彼女らにつきまという側は、ハラスメントをしているという意識皆無などころか、全く普通の言動をしているつもり、何ならむしろいいことをしている風に考えてる節もあるところがまた腹立たしい…。

打ちのめされ、ここから離れたいと訴えるハンナ(ジュリア・ガーナー)をなだめて、むしろ安パブの雰囲気に溶け込みつつあるように見えるリブ(ジェシカ・ヘンウィック)の真意が垣間見える場面は一つのクライマックスになっていて、痛切です。

ポスターの「私の我慢は、限界を超えた。」という言葉は、作品の表現として間違ってはいないんだけど、この言葉から連想するような、ムカつくやつらをボコボコにしてすっきりー!な展開を期待すると、一層わだかまりが増すかも。旅行は計画的に、という警句が痛いほど実感できるかもな作品です。

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yui

2.0なんかどうでも良い話

2024年9月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

寝られる

カナダからオーストラリアに旅に来ていたハンナとリブは旅行中にお金に困り、古いパブ・ロイヤルホテルに住み込みでバーテンダーとして働くことになった。しかし、飲んだくれの店長や粗暴な客たちによるパワハラやセクハラ、女性差別という現実だった。楽観的なリブは慣れていったが、真面目なハンナはそれらが許せず、孤立し、精神的に追い込まれ・・・さてどうなる、という話。

なんかどうでも良いなぁ、と冷めた目で観てた。
あそこまで目くじら立てる必要もないし、強制的に何かやらされた、というほどでもないような。
最後は、あんなので良いの?と思ったし。
ハンナかリブにもう少し魅力が有れば違ったのかもしれないが、そんな感情も沸かず、退屈だった。

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りあの

3.0ミソジニーのグロテスクさ

2024年9月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

嫌なら最初からそう言えばいい、の難しさ。一見まだマシそうな男も結局は同じ。その上、友人までえ、そっち側?笑えないんですけど〜という。最初に感じた嫌な予感には従った方が良い。映画として良いラストだが、強さを身につけないと生きていけないのは哀しいよ。

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A子