ブルーピリオド

劇場公開日:

ブルーピリオド

解説

「マンガ大賞2020」を受賞した山口つばさによる人気漫画を実写映画化し、空虚な毎日を送っていた男子高校生が情熱だけを武器に美術の世界に本気で挑む姿を描いた青春ドラマ。

高校生の矢口八虎は成績優秀で周囲からの人望も厚いが、空気を読んで生きる毎日に物足りなさを感じていた。苦手な美術の授業で「私の好きな風景」という課題を出された彼は、悩んだ末に、一番好きな「明け方の青い渋谷」を描いてみる。絵を通じて初めて本当の自分をさらけ出せたような気がした八虎は、美術に興味を抱くようになり、またたく間にのめりこんでいく。そして、国内最難関の美術大学への受験を決意するが……。

眞栄田郷敦が矢口八虎役で主演を務め、同級生のユカちゃんこと鮎川龍二を高橋文哉、八虎のライバルとなる天才高校生・高橋世田介を板垣李光人、美術部の先輩・森まるを桜田ひよりが演じる。「サヨナラまでの30分」「東京喰種 トーキョーグール」の萩原健太郎が監督を務め、脚本を2021年に放送されたテレビアニメ版「ブルーピリオド」も手がけた吉田玲子が担当。

2024年製作/115分/G/日本
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:2024年8月9日

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(C)山口つばさ/講談社 (C)2024映画「ブルーピリオド」製作委員会

映画レビュー

3.5真っ赤なブルーだ

2024年8月10日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

「俺の絵で全員殺す」 自分も昔、そういう事を考えていたかもしれない。 作中の美術の先生の言葉で 「絵は言葉ではない言語」という下り かつて自分の師匠が「真っ白いキャンバス。このキャンバスに制限はない。自分の表現を自由に叩きつけろ」と初めに言われた言葉を思い出した。 誰にも似てない自分の考えが思春期の頃とても窮屈で。 八虎とリンクした気がした。 言語ではない表現をした瞬間、自由を得た気がした。むき出しの自分。 もっと魅せてくれ!!少し物足りない キャラの雰囲気も其々すごく合ってて良かったのに、特に龍二は再現不能では?実写だと、普通に女子を男装させるのかな、とか思ったけど、やってくれた!と私的には拍手喝采。 尺の関係か人間関係や、葛藤等の大事な部分をはしょってあって、仕方ないかもしれないけど、すごく残念! 勿体ない。そこが骨格じゃない? 映像も、制作された数々の作品達も綺麗だし、我が琴線に触れまくるのに。 とはいえ、作中の1つ1つの事柄が記憶を呼び起こされる。 没頭という恍惚の中にいる。 そんな予熱。 自分のイメージを、カタチにしてキャンバスに叩きつける。 開放して削ぎ落とす ワタシのカケラ達… お母さんに美大受験を言うシーン やだ、ちょっとこれ涙なしに見れないから 自分には、これしか無い そういうの、すごく分かった。 伝わった 海のシーンで 正論の位置から見てる人には分からない的な(正確なセリフじゃなくてごめんなさい) グッときたし、その後の裸のシーン、実写だとどうなるんやろ…とか心配しましたが、いいシーンでしたね。 ぎこちなく、頼りなく、美しかった。 純粋すぎて、真っしぐら。 怖いけど、試されたい 痛みが青くて…覚えがある ラストの筆圧の音も悪くなかった テールベルト、好きですよ。 …だが!手加減無しでいい、 もっと魅せてくれ!!

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ホビット

3.5人生最後は、「自分の好き」が自分を助けることになる

2024年8月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

萌える

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共感した! 20件)
ななやお

3.5渋谷が本当に青い

2024年8月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

渋谷の明け方が本当に青いのが良い。物語が始まるきっかけは、明け方渋谷の「青」なので、これを本物の渋谷で表現できるのは実写の特権だ。マンガやアニメでは絵で「再現」するしかないから、八虎がどんな「青」に感動したのかは想像することになるが、実写は本物の渋谷の明け方を映せる。実際、本当に青くて、これは何か特別な時間を過ごしているのかもしれない、と思わせるに充分は感動が映像に定着していた。 それなりにボリュームのある原作を一本の映画にまとめているので、削られたエピソードも当然多いが、吉田玲子の見事な脚本で削られた感じがあまりしない。八虎の物語として構成し直して群像劇的な要素を抑えて、一人の高校生が絵の魅力に目覚めてから成長していく姿を鮮やかに描き出している。眞栄田郷敦を主人公にキャストしたのは、最初はどうかなと思ったけど、思い返してみると良かったなと思う。彼は豪放で線の太い雰囲気があるが、それは絵を描く人のイメージから離れている。離れている方がこの作品の伝えたいことにはあっていたかもしれない。しかし、ヌードを描く時の彼の裸は引き締まっていて、「薄いゴムみたいで情けない」という印象はあまり受けなかったけど。

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杉本穂高

4.0「好きなことをする努力家は最強なんです」

2024年8月9日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

楽しい

興奮

幸せ

 「好きなことをする努力家は最強なんです」という、薬師丸ひろ子さん演じる高校の美術教師が、眞栄田郷敦さん演じる主人公・八虎に放つこの言葉が作品を貫いています。芸術とは才能なのか、天才とは誰なのか。生きている実感が持てなかった青年が、自分にとって本当に価値のあるものとは何なのかを追求していく姿が見るものの心に刺さります。  仲間たちと夜明かしした早朝の渋谷の街の風景が、八虎には青く見え、自分にしか見えない世界を、授業の課題で絵に描いてみたことで、それまでの自分から解き放たれ、早朝の渋谷の街に浮遊している感覚になるシーンは秀逸です。  ありのままでいい、好きなことにチャレンジしていく本気、天才ではないのなら、努力を武器に、一歩踏み出してみる。それまでの自分の生き方に苦悩し、自信が持てなかったり、傷つくことを恐れ、目標が見つからず、もがき苦しんでいる人、またはそんな経験がある人に、勇気を与えてくれる作品です。

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和田隆