ブレインウォッシュ セックス-カメラ-パワー

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ブレインウォッシュ セックス-カメラ-パワー

解説

女性が対峙する内面世界や孤独・暴力などを題材に、1980年代初頭より独自の美学で映画制作を続けてきたニナ・メンケス監督が、映画というメディアがいかに「男性のまなざし」に満ちているかを解き明かしたドキュメンタリー。

フェミニストの映画理論家たちが長年にわたって探求し続けてきた「Male Gaze=男性のまなざし」の問題。現在に至るまでの映画がいかに「男性のまなざし」にあふれているか、そしてその表現が我々の実生活に及ぼしてきた影響を、アルフレッド・ヒッチコックからマーティン・スコセッシ、クエンティン・タランティーノといった監督たちの作品、さらに2020年代の作品まで、大量の映画のクリップを使用しながら考察していく。

俳優のロザンナ・アークエット、映画監督のキャサリン・ハードウィックらが出演。2024年5月開催の特集上映企画「ニナ・メンケスの世界」上映作品。

2022年製作/107分/アメリカ
原題または英題:Brainwashed: Sex-Camera-Power
配給:コピアポア・フィルム
劇場公開日:2024年5月10日

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映画レビュー

3.0男による発明

2024年9月21日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

この映画に登場するハリウッド作品を中心とする映画の特定の場面を見るにつけ、映画とは男の視線による娯楽の発明だったのだと思った。ならば、異議申し立てよりも違う視線による新たな映像娯楽が発明されることを望みます。

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定点カメラ

3.0「名作」を名作として観られなくなりそう

2024年9月19日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

難しい

メジャーなハリウッド映画で映し出される、過剰なまでの性的な(もちろん「女性」に対する)視線に違和感を感じつつも、それが遠い異国の地では「普通」のことなのだろうと思っていた。

しかし、それはやはり現実とはかけ離れていて、多くの女優を傷つけ、業界の中での性的搾取を当然のことかのようにしてきたばかりが、社会に対して多大なる悪影響を与えてきたという「事実」に、愕然とする。

アメリカは自由な国で、日本よりもジェンダーギャップ指数もはるかに上位(西欧に比べると低いですが)なのに。
日本の映画やドラマでも、それなりにステレオタイプ的な映像はあるものの、ハリウッド英語ほどではないような気がしますが。(私がメジャーな映画をあまり観ないから、気付いていないだけかもしれません)

間違いなく、今後の映画の見方が変わる、大切な視点をいただきました。
今後、かつての「名作」を観た時、性的な視点の“アラ”が目立って、うんざりしそうなのが怖いです。

一方、この作品自体の評価は、特に優れているとか劣っているということはないので、中位の「3」で。

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prishou

ねじふせられる快感

2024年8月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 これは参った。圧倒的な論理性にねじふせられる快感を満喫できるドキュメンタリーでした。

 映画が如何に長い間「男性のまなざし」によって語られ続け、それが男女の雇用格差、性暴力の容認に繋がって来たのかを多くの名作映画を例示しながら徹底的に分析します。その筆致の見事な事。カメラの視点・動き・照明の当て方・スローモーションまで男女でこんなに違うのかと驚きが続きます。これまで何となく感じていた事が映像と共に言語化されて行く過程にドキドキします。

 ヒッチコック、ゴダール、デパルマ、PTアンダーソン、スパイク・リー、タランティーノらの有名作にも鋭い矛先が向けられます。また、女性監督である、キャサリン・ビグロー(女性初のアカデミー監督賞受賞)、パティ・ジェンキンス(女性ヒーロー『ワンダーウーマン』監督)、ソフィア・コッポラ(多くの女性主人公映画を制作)らの作品にも潜む「男性のまなざし」をも指摘します。それは、ブラックジャックの様なメス捌きです。

 映画作りに関わる人は勿論、映画を学ぼうとする人、そして我等映画ファンは必見の一作ですが、本作で描かれた事を丸呑みするだけでなく、自分の頭で消化する事が求められるでしょう。また、本作で批判された監督らの意見・反論も聞きたいな。

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La Strada

3.5映画は男性目線で出来ている。

2024年7月28日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

映画は男性目線で出来ていて女性を性的な目線で捉え作られてきた、と指摘するドキュメンタリーで、

この映画の、このシーンって具合に、白黒時代から現在まで、大量の映画が使われてます。

分かりやすいトコで『キャリー』の冒頭とか、意外なトコで『アイアンマン2』や『アベンジャーズ』まで(笑)

レア・セドゥが『アデル、ブルーは熱い色』の撮影で、娼婦みたいでイヤだったと思ってたらしく、これも意外でした。

よく裸で演技してるから、女優魂で好んで演じてると思ってたんだけど、この考えがダメなんでしょうね。

この男性目線ってのは、女性監督にも浸透してるらしく、ソフィア・コッポラの『ロスト・イン・トランスレーション』にも男性の性的目線があると指摘。

ロザンナ・アークエットもインタビューに答えていますが、ハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ行為を語っています。

大量の映画が使われていて、観た事ある映画より観た事ない映画の方が多かった(笑)

映画カタログ的な価値もある作品だと思います。

配信してほしい(笑)

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RAIN DOG

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