愛はステロイド

劇場公開日:2025年8月29日

解説・あらすじ

「スペンサー ダイアナの決意」のクリステン・スチュワートと、「ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング」などに出演した元ボディビル選手の俳優ケイティ・オブライアンが共演したクィア・ロマンス・スリラー。

1989年。トレーニングジムで働くルーは、自分の夢をかなえるためラスベガスへ向かう野心家のボディビルダー、ジャッキーと運命的な出会いを果たし恋に落ちる。しかしルーは、街の裏社会を仕切り凶悪な犯罪を繰り返す父親や、夫からDVを受けている姉など、家族にさまざまな問題を抱えていた。そんなルーをかばおうとするジャッキーは、思いもよらない犯罪網へと引きずりこまれていく。

父親を嫌悪しながらもその影響下から抜け出せないルーをスチュワート、彼女のパートナーとなるボディビルダーのジャッキーをオブライアン、圧倒的な力を持つルーの父親をエド・ハリスが演じ、ジェナ・マローン、アンナ・バリシニコフが共演。「セイント・モード 狂信」のローズ・グラス監督がメガホンをとり、ノワール、ラブストーリー、スリラー、ユーモアなど多様なジャンルを横断しながら、大胆で示唆に富んだストーリーテリングと刺激的な演出で描き出す。

2024年製作/104分/R15+/イギリス・アメリカ合作
原題または英題:Love Lies Bleeding
配給:ハピネットファントム・スタジオ
劇場公開日:2025年8月29日

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映画レビュー

4.0 想像をぶち抜く、いっそ痛快な暴走愛

2025年8月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
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共感した! 16件)
ニコ

4.5 「サブスタンス」との共時性。女性監督たちのジャンル映画への進出、大歓迎!

2025年8月31日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

興奮

ドキドキ

本作のローズ・グラス監督は1990年英国生まれ。デミ・ムーアが主演した「サブスタンス」のコラリー・ファルジャ監督は1976年フランス生まれ。年齢は一回りちょっと違うが、2人の女性監督がタイミングを同じくして、米国資本も入った合作で女性の身体をモディファイ(改変)するボディホラー風味の強烈なスリラーを撮ったことが興味深い。シンクロニシティか、一大潮流の始まりなのか。

偶然でなく時代の流れだととらえるなら、ポリティカルコレクトネスやコンプライアンスが重視される昨今、男性のフィルムメーカーが女性への暴力や女性の身体を損壊したり醜く変形させたりする表現を、差別だ蔑視だなどと批判されるのをおそれて自由に描きにくくなっている状況が背景にあるのではないか。一方、女性のフィルムメーカーが女性の身体をどう扱おうが勝手、フィクションの中なら暴力だろうがあり得ない変形、変身だろうが文句あるか!的な奔放さが、作り手と出資する側に共有されているのでは。そんなことを、「愛はステロイド」を観ながら考えていた。

後半のステージの場面が、緊張と高揚と狂気が交錯する映画のハイライトの1つになっているのも、「愛はステロイド」と「サブスタンス」の共通点。ここではデヴィッド・クローネンバーグ監督のテイストに近いものを感じたが、ラストの超展開では突き抜けた独創性に爆笑。よいものを見せてもらった。

クリステン・スチュワートの作品選びのセンスは相変わらず冴えている。共演のケイティ・オブライアン、これからのさらなる活躍に期待。従来は男性監督の寡占状態だったバイオレンスやボディホラーなどのサブジャンルに、女性監督たちが進出してきたことを大いに歓迎したい。

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高森 郁哉

4.0 笑っちゃうほど豪快で楽しくて危険

2025年8月30日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

またもA24から誕生したジリジリと焼けつくような異色のサスペンスだ。田舎町、スポーツジム、ボディビル。これらの要素が二人の女性を運命的に巡り合わせ、やがて巻き起こる犯罪がらみの展開を経由し、想像を超えた結末へ突き落とす。世界の果てのような町を舞台に、これほど常軌を逸した描写を次々と矢継ぎ早に生み出せる手腕はなかなかのもの。あらゆる登場人物はもはや”力の匙加減”が思い切り馬鹿になってしまっている。だからこそつい感情が先行し、近くにいる大切な人や関係をつい台無しにしてしまうのだろう。その意味でも即効薬にして副作用もある「ステロイド」は、全てを包含する象徴的な存在。刻々と立場を変えるスチュワート&オブライエンがかつて見たことのない輝きを放てば、名優エド・ハリスも外見から内面まで全てに凄みあふれるたまらない怪演ぶりを発揮。人間のおっかない闇を垣間見せつつ、笑っちゃうほど豪快で危なくて楽しい一作だ。

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牛津厚信

3.5 理屈抜きで引き込まれる

2025年9月4日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

筋書きなんてどうでもいい、と思えるくらいぶっ飛んでます。さらに、キャストが皆さんクセありで、何だかよく分からないけど引き込まれます。

特にエド・ハリスが普段とは一味違う、サイコ野郎を上手く演じてます。また、クリスティン・スチュワートは相変わらず綺麗で、タバコがやけに似合う女優さんでした。

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