ブリンダーヴァナム　恋の輪舞

　「結婚をせかせる両親を騙す為に偽の恋人になって」と頼むなんてのは吉本新喜劇の古典的ベタ設定で、その後の展開も予想できるのですが、情熱的な歌とダンスをふんだんに盛り込みここまで発展させるのはさすがインド映画です。巨悪に挑むスパイ戦や王国物語ばかりのインド映画に食傷気味だったのでこれは楽しい。

　ただ、話の大風呂敷を広げ過ぎてしまって「どうまとめてよいか分からくなってしまった～」とエンディングを投げ出したのは残念です。そこはしっかり〆て欲しかったな。

インドのハイダラーバードで、大企業のオーナーの息子クリシュは、恋人のインドゥから、親友プーミの恋人役を演じて欲しいと頼まれた。ブーミは、父親の指示で凶暴な従兄と結婚させられそうになっており、それから逃れるには、恋人がいることを父親に証明しなければならなかった。インドゥの頼みを引き受けたクリシュは、ブーミの実家を訪れ、家の人に好かれ、憎みあってたブーミの父と父の弟との仲も取りもち・・・さてどうなる、という話。

インドの金持ちは気に入らなかったらすぐに人を殺すのか？と少し違和感は有ったが、そこは目を閉じるとして、アクションは素晴らしく、ダンスも多めで楽しかった。
自分の恋人を親友の恋人役にするか？と最初に疑問を持ち、上手くいったらどうするつもりだろう、なんて観てたら、その通りの展開。これからどう収めるんだ、と思ってたら・・・ネタバレになるのでやめときますが。
インドでもイスラム教徒なら一夫多妻は認められるのだろうが、宗教は違うみたいだし。
おじいさんがやってたように、半年毎に結婚と離婚を繰り返し、ブーミとインドゥの所を行き来するのはどうだろう、なんて観てた。
クリシュ役のNTR・ジュニアはイケメンとは思わないが、ダンス、アクションとも素晴らしかった。ブーミ役のカージャル・アグルワールはダンスがキレキレだったし、インドゥ役のサマンサ・ルース・プラブーはめっちゃ美しかった。
戦い有り、ダンス有り、恋愛有り、笑い有りの、アクションラブコメディ、面白かった。

アクションがすごい❣️

女優さんが可愛い❤️❤️

結末は、どうなるの？？？

肌の色が、白くて？？
そうなの？

RRRのNTR・ジュニアの10年若い姿。ちょっと垢抜けてないが、とにかく冒頭から主人公無双なのはインド映画ならでは。昨今、インド映画でないと観られないようなコテコテのギャグと、定番の歌と踊りのあいまに進行するコメディと大袈裟なアクション。主人公にからむ２人の女性は、これまたインド映画の定石で見目麗しい。　ポリコレとかLGBTQといった言葉を脳内から消去して素直に目前の映像を楽しむべし。

副題の「恋の輪舞」は正直ダサい。映画内で「幸福の家」とかいってるし、そういう内容だからそのほうが副題に相応しい。

上映後、館内が明るくなって周囲を見渡すと観客の99％は女性というのは昨今のインド映画劇場鑑賞あるある。