室町無頼のレビュー・感想・評価
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何かが残念
物語として話の流れは感動的なはずなのに、所々つっこみたくなるシーンやbgmが多い。
まず音楽が場面に合ってない。一揆が最も盛り上がる戦闘シーンに現代風なリズムのものを流したり、最後の一番感傷的になりたい所で微妙に解釈のずれた音楽を流していた。これでは感動するシーンも感動できない。もう少し室町時代を感じるような楽器での音楽制作はできなかったのだろうか。
また蛙と呼ばれていた少年が修行の成果で最後には多くの敵を倒したが、そこの撮影が少し雑なように感じた。屋根の上を飛び回るシーンではワイヤーで吊り下げて撮影していたのが見え見えであったし、敵を倒すと共に壊れて穴が開く屋根の様子は明らかなCG感があった。
セリフも所々気になった。特に例の蛙少年が一揆の最後に武士たちを見渡し「全員ぶっ飛ばす」と言ったのはなんだか現代風であったし、室町時代にその言い回しは合わないと感じると共に、シーンにもあまり合っていなかった。そのセリフの前に溜めの間があったのもあり、何を言うのかと思ったらそれかよ、と思う節もあった。
ただ一揆に参加した人々などのキャストの多さや演技力は比較的良かったのではないかと思う。それだけに悔しさも感じる映画だった。監督がんばれ。
のれなかった
役者の滑舌の悪さが気になる
原作を読んでから臨みました
各キャラクターの名前や立場、人間関係をわかった上で見たのでついていけましたが、まったく初見の人はそれらを理解するだけで一苦労な構成だと感じました
なにしろエピソードや人物との絆がかなり端折られているので、分かりにくい部分がかなりあります
1作として作るのではなく、前後編にすればもっと骨太の映画になるのではと思いました
また、役者の滑舌が宜しくない
名前やセリフを聞き取るのも難しくて、邦画なのに字幕が欲しかったです
大泉さんや堤さんは聞き取りやすくてさすがの貫禄でした
殺陣のクオリティは非常に高く、爽快感があって楽しめました
個人的に、窪田等さんがナレーションを担当してくださったのが嬉しかったです
とても大好きなナレーターさんなので。
2/1に見に行ったので格安で観れましたが、そうでなければ配信で充分かと思います
駄作。騒がしいだけの映画。とにかく音楽が酷い
アイドルの実力や如何に
時代劇を映画で観るのは久しぶり。しかも、源平、三傑(信長、秀吉、家康)、幕末以外の映画は初めて。というか、それらは見飽きたのかもしれない。
この映画のタイトルの「室町」と「無頼」が却って新鮮に感じるとともに、時代劇にアイドルが出演していることを知り、どんな演技をするのか興味半分だった。
結論。長尾の演技力はやはりアイドルの域を出ないようだった。大泉、堤、柄本と比べること自体が良くないのかもしれない。ただ、逆に彼の六尺棒を振り回しながらの動きのキレは流石にアイドルと言えるのかもしれない。それだけでも賞賛されて然るべきかな。
この際、アイドル嫌いは歪んだ評価をしかねないので排除したい。
大泉のコミカルな要素を排したニヒルな演技は珍しくて良かった。流石である。
主役は歴史的に言えばもちろん大泉演じる兵衛なのであろうが、この映画では棒使いの達人に成長する長尾演じる才蔵であったのかもしれない。長尾も今後演技に磨きをかけていければいい俳優になると思った。
大泉洋作品は安定してるなぁ。(時代劇版マッドマックス)
仕掛け、世界観共に良くできています。
大泉洋さんの飄々とした演技は良いです。
時代劇なのにマッドマックス感があるのがすごい。
是非とも劇場にてご覧ください。
※この映画には、洋画、日本の映画のオマージュが含まれています。(荒野のガンマン、七人の侍など)
セットには相当予算張り込んでいる
カエルの成長物語
全体のセピアの色調がカオスな時代を表して良いムードを出していました。カエルの成長物語としても面白い映画でした。どんどん顔つきが変わっていました。折れた太刀の切先に大泉洋の姿が写るカットが素晴らしかったです。また、松本若菜の凛とした美しさも光っていました。
ラストが良い。
冒頭の飢えに苦しむ人々の描写がなかなかのショック。
ストーリー展開もわかりやすくて、時代に流れる空気みたいな
ものが映像からちゃんと伝わってきていい。
キャストもよく、大泉さんの今までのイメージになかった役柄が
意外にもハマっていて、殺陣シーンも見事です。
中でも最大の功労者が才蔵役の長尾さんです。
作品の初めの顔とラストの顔が才蔵として成長した雰囲気が
ちゃんと出ていて素晴らしいです。
BGMもマカロニウエスタンを思わすような感じで、個人的には
最高でした。これがしっくりこない方もいるかも。
印象に強く残ったのは、堤さんと大泉さんとの一対一の殺陣シーンで
作品自体の良さが増しているように感じるほどのシーンでした。
やるなら必殺まで、、、
十分に楽しめる時代劇だった。
「ええじゃないか」のような、
熱狂渦巻くカオス、
二転三転する破綻ギリギリの展開は、
その後、応仁の乱、
更には戦国時代へとつながる日本の歴史上、
最も混沌とした時代の前ぶれ感を楽しめた。
【蛇足】
時代劇のいつものやつを観たい、
時代劇ファンを狙うのか、
カオス、破綻を観たい、
ラッパと弦楽器を使うなら、
西部劇や、
必殺シリーズのレントゲンまで・・・
映画ファンを狙うのか、
作品だけを観ると両方狙った感があるが、
両方ともマーケットとしては、
大きくはないだろう。
2時間のエンタメに振り切るなら、
兵衛と道賢の関係をシンプルにするか、
または、
関係を維持するなら要整理のシークエンスは多い。
数字的にはどう影響が出るのだろうか。
人柄で人を惹きつける
立ち向かうは国家権力…でも、蓋を開けると浪人同士の決闘だった
応仁の乱以前、武士(浪人)が主導した一揆…のお話。
劇場予告編の「どん底から勝率ゼロを覆せ」というコピーが気になってしょうがなかった。
「勝率」とは、戦った総数に対する勝利数の割合だ。何度も戦って一度も勝てない状態(勝率:0)でさらに挑んだ戦いの物語なのか…?
気にしつつ映画を観た結果、そうではなかったように思う。
「勝ちめゼロ」という意味ではなかろうか…。
蓮田兵衛役・大泉洋の無頼ぶりは、三船敏郎の素浪人を少しオチャメにした感じで、殺陣も卒なくこなしていて大したものだ。
「俺が斬られても、こいつらは斬るなよ」とは、『椿三十郎』の最後の決闘場面で三船敏郎が仲代達矢に言うセリフ。大泉洋も最後にこれをもじったセリフを言うかと期待してしまった。
才蔵役・長尾謙杜は、最初のうち何をわめいているのか聞き取れず気持ちが入らなかった。汚れメイクもあって、主要キャラクターの存在感がない(前半は)。
柄本明老人との修行の場面は、今の映画なら仕方ないのかもしれないが、特殊撮影だらけで長尾謙杜自身の身体能力が感じられないのが気の毒だ。ジャッキー・チェンのカンフー映画を模しているなら、ここは青年の体力を示さないと…。
とはいえ運動神経は良さそうで、ワンカット長回し(風)の殺陣には圧倒された。だがやはり、忍者映画ならいざ知らず、リアリティがなさすぎる。
骨皮道賢役・堤真一はいつもの現代劇と変わらない演じぶりだが、洛中警護を担う浪人たちの棟梁という圧力は表れていた。芸達者だ。
不良大名の北村一輝の憎たらしさが良い。
この人、こういう役が板についている。元々は二枚目路線だったと思うが、『テルマエ・ロマエ』あたりからか、吹っ切った感があって清々しいほど。
悪政に虐げられる平民たちのためというより、蓮田兵衛に命を預けて集合したような浪人たちだが、その絆の根拠が描写不足。
個性豊かな寄せ集めの賊軍…を描きたかったのではないかと思うが、感情移入できなかった。
いざ大決戦となり、兵衛の兵法が発揮される展開。
合戦場面は迫力はあるものの、戦況が分かりづらい。が、これは今の映画の描き方だから仕方ない。ついて行けないこちらが悪い。
洛中警護役といっても骨皮道賢はせいぜい足軽大将で、ほぼ浪人みたいなもの。幕末の新選組に近い立ち位置だ。
結局は浪人どうしが殺し合いをさせられているので、この騒動で時代が変わったのか、疑問。北村一輝大名が悪の中枢だったら解決だが。
最近『八犬伝』などもあってスポットが当たっている室町時代。
私自身、戦国時代に比べるとまるで知識がないので、この時代背景の時代劇が続いてくれることを願う。
私達が、果たせなかったこと
つい考えちゃうんです。何故、今、この時代に、この映画が現れたのかを。エンタメ映画である以上、誰かが、何かを求めるが故に、この映画は創られたはず。
ヒトを苦しめるのは、おカネ?、暴力?、無慈悲?。
おカネ持ちになって、幸せになりたい。でも、それは、他者の不幸せを担保にすることでしか得られない?。
富がもたらす不平等は、誰が糺す?。
徳政令を求めるのは、昔話なのか?、現世なのか?。
護れなかった命は、誰がつぐなう?。
無頼に生きる術がない私に、何ができる?。
野辺にたたずむ親娘こそ、私?。
そんな私に憐れみを捧げる侠客は、誰?。
痛快娯楽映画のはずなのに、ヒトの痛みと苦しみと哀しみで、スクリーンが滲むのは、どうして?。
私達は、何を果たせずにいるの?。
令和の無頼に告ぐ
あなた方は、何を果たそうとしている?。
「あかんべぇ一休」
「室町無頼」の5年後に起こる、応仁の大乱を、風変わりな頓知を駆使する、型破りな僧目線で描いた傑作コミック。救いようの無いヒトの愚かさ、総てを受け入れ、総てを棄てる悟りの境地から見える修羅の世界の虚しさ。そんな世界を憐れむことなく、愛し続けた僧がいた…。
併せお読み下さい。
虫けら=価値のないもの
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