室町無頼のレビュー・感想・評価
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プロットが一つだけで平板
面白くなかった訳ではない。大泉洋氏演ずる蓮田兵衛は魅力たっぷり。迫力も凄かった。
しかし、プロットが一揆だけ、成長譚は名もなき棒使い君というのが惜しい。作品として平板な感じがした。
確かに原作があるので大幅な改変になるとは思うから難しいのは分かる。
しかし、同じ時代に折角、あの戦国時代を始めたと言われる「北条早雲(伊勢新九郎)」が生きて雌伏している、それも敵側(伊勢氏)にいるのに、出てくることもない。本家筋の伊勢貞親が出てるのに…実に勿体無い。
北条早雲を出してきて、敵方ながら蓮田兵衛との繋がりを通じて蓮田の意志を継ぐとかなら、もっと物語は広がったと思うのに。
敵役が小者の骨皮道賢だものなぁ。あの棒使いの所は削っても良かったし、色々と残念な作品だなと思った。
宣伝は上手いし、演出や画面自体は良いんですけどね…。
北条早雲のくだりは、ゆうきまさみ氏の漫画「新九郎奔る」をご覧になればご理解頂けると思います。ほぼ同じ時代(新九郎〜の方が少し後)なので、「惜しいなー、折角のコンテンツを」と思っちゃうんですよね。
ミスキャスト。
時代劇は好きだが大泉洋はあまり好きではない(どの役をやっても同じに見えるので)。どうせ数ヶ月待てばWOWOWでやるだろうし、と思っていたがタイミングが合ったので行ってみた。まあまあ面白かったし、(CGも駆使しているのだろうが)殺陣は思いの外良かった。が、時代劇としては軽い。そして、何よりキャスティングが疑問。どう考えても大泉洋と堤真一の役は入れ替えるべきだろう。狭い部屋で前の方に座ったらスクリーンが大きいので観るのに疲れた。
一揆シーンもスカッとします!
サントラがちょっと合わないかな
アクション時代劇好きなので少し採点甘目かもですが全体としてはとても良かった
エンタメとしてちゃんと楽しめたし飢饉や税に苦しむ民と自分たちさえよければいい権力者たちの構図は現在の日本と重なるところもあり一揆は鎮圧されたけど徳政令を勝ち取ったことでスッとしました
大泉洋はあんまり時代劇のイメージがなかったのですがどこかつかみどころのない兵衛がとてもはまってました剣の達人って雰囲気もあってさすがです
また長尾くんの才蔵はアクションも素晴らしかったけど表情が最初の兵衛に拾われた頃と修業が終わった頃では別人のように目力が違っていて驚きました
松本若菜さんの妖艶ででも気の強い芳王子も素敵だったし道賢の堤真一が兵衛を倒した後に語り掛ける姿に泣きました
あくまで個人的な感想としてはサントラが映画の雰囲気にちょっと合わなかったような気がしたのでその分減点です
フィクションドラマでなく史実に基いたほうが良かったな
鑑賞後、史実が気になり調べてみた。台風による賀茂川の氾濫等で虫害と疫病も加わって飢饉が全国で拡大し、京都には多くの乞食が氾濫、8万人以上の餓死者が発生した『長禄・寛正の飢饉』に端を欲し、いわゆる借金棒引きを訴えた『寛正の土一揆』を率いた『蓮田兵衛』を描いているという。
物語はそれをヒントにしたフィクション。
自分としてはもっと史実に基いたほうが映画として深みがあったのでは?と残念。
蓮田兵衛をディフォルメしてカッコよく描きたかったのはいいけどもっと苦悩に満ちてやむにやまれず民を束ねて蜂起し、最期は打ち首、京都引き回しの無念を描いた史実のほうが胸に響いた。
そんな中、松本若菜さんのめちゃカッコいい演技が特に光った。#室町無頼 #大泉洋 #松本若菜
好みとはまた違うのですが、それでも大変面白く観ました
(完全ネタバレなので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
結論から言うと、今作の映画『室町無頼』を面白く観ました。
ただ、個人的には不満がなかったわけではありません。
その理由は、飢饉や疫病に苦しむ民衆に理解を示さず何ら対策を行わないまま暴利をむさぼる権力者(室町幕府やその大名)の描き方が、単純な悪として描かれ過ぎだと思われた点です。
もちろん現在と違い人権や民主主義の概念の無い室町時代において、現在の権力構造よりかはるかに当時の権力形態は単純で民衆に対する考えの希薄さはあっただろうとは思われます。
しかしながら、今作の原作者である垣根涼介さんもインタビューで答えているように、原作の小説「室町無頼」で描かれた室町時代は、今の社会に酷似しているからこそ選ばれたストーリーだと伝えられ、であるならばなおのこと室町時代なりに現在に通じる権力者側の複雑な構造も調べて踏まえて描く必要があったと思われるのです。
でなければ、単純化された権力の描き方では完全に逆に権力者に侮られ、ズレた批判は全く権力者の中心を切り裂くことは不可能になるからです。
今作の権力者側の名和好臣(北村一輝さん)などの描かれ方は、風刺漫画的には面白さがありましたが、単にそれは市井の憂さ晴らしに留まり、実際の社会の具体的な改変には本質つながらないと思われます。
そして、今作に限らず(事実に謙虚に向かい合った傑作『あんのこと』などを除けば)入江悠 監督の弱点として根底に流れている権力観(反権力思想)だとは僭越思われました。
(必要以上に今作の単純化された権力の描き方を持ち上げる周辺関係者の人たちも含めて‥)
しかしながら、今作の映画『室町無頼』は、特に才蔵を演じた長尾謙杜さんの素晴らしい演技とアクションによって、個人的に感じた不満を遥かに凌駕する面白さと民衆側の説得力が加わったと思われます。
また、主人公・蓮田兵衛を演じた大泉洋さん、骨皮道賢を演じた堤真一さんなど、相変わらずの説得力ある出演者が勢ぞろいしていて、特に最終盤の大人数によるアクションと映像は映画的にも圧巻の場面も数多くあったと思われます。
個人的には、入江悠 監督はもっと権力側の複雑な構造にどっぷりつかって調べ上げる必要があるのではないか(研鑽を怠り単純な空想的な権力描写(反権力思想)に安住していると感じる日本映画界のある年代から上の左翼界隈から、脱する必要があるのではないか)と、僭越今後の課題を感じながらも、今作の映画『室町無頼』を、結果的にはそれでも大変面白く観ました。
民衆が蜂起してもええじゃないか
室町時代は、歴史上あまりスポットがあたらないと思うが、その時代に実際にあった一揆をテーマにした時代劇。大泉洋、堤真一が良かった。二人とも相変わらず演技が良い。長尾君も良いのだが、叫んでいる時や怒鳴っている時のセリフが聞き取れにくい😩。もっと発生練習して欲しいね。長尾君の修行の師匠役の柄本明が、渋かった。(←酔拳に出てくるジャッキー・チェンの師匠役のユエン・シャオティエンみたいだった)ラスト近くで証文を燃やす為に民衆が蜂起して乱舞するシーンは、今村昌平監督の1981年の「ええじゃないか」の乱舞シーンを思い出した。
室町時代を少し覗いてみた感じ
室町時代背景はあまり描かれていない事がありどういう時代だったのかを知るきっかけになる映画作品だったと思います。この映画を観ようと思ったのは蓮田兵衛は実在する人物で寛政の土一揆を起こした人で、どの様に一揆を起こすきっかけになったのか気になって観てみる事にしました。
観てみると蓮田兵衛がいて室町時代背景がとても飢餓だった事をよく表している映画でした。この時代が今から500年ほど前の事だったのかと思うととても大変な時代を生きていた方達だったんだろうなと…
蓮田兵衛と骨皮道賢と言うもう1人の人物が現れるのですがその人とのやり取りも面白かったと思います。この2人がもし別々の道ではなく2人で力を合わせていたらどうなったのかとも思いました。
歴史の教科書に取り上げて載ってない方達の生きた姿を垣間見れた気がしました。
話の内容ストーリー展開は面白かったのですが、奥深い内容があまり描かれていなかったのでそこまで感動はありませんでした。
これから観ようかなと思ってる方には、蓮田兵衛役の大泉洋さんの演技が素晴らしく、骨皮道賢役の堤真一さんもとてもよかったです。なにわ男子の長尾くんの演技も見てて楽しかったです。
室町時代の背景をちょっと見てみたい方や一揆はどの様な感じでいつ突撃して行くのか、その人々の戦い方を見れるのは面白いと思います。
たまに場面にあってないようなBGMが流れるとこが気になりましたが大泉洋さんが戦うシーンのBGMはよかったです。
蓮田兵衛はどんな人だったかより、寛政の土一揆はどのような状況で起きたのかを知るきっかけで見る方がいいかなと感じました。
堅苦しい内容ではないので歴史が好きでちょっと見てみようかなと思う感じで見れると思いますのでまた気になる方は見てみてください。
室町時代へタイムスリップ
大泉洋さんは刀持たしたら日本一って感じがしましたね!冷製沈着で新しく入ってきた人にも言葉数少なめに教育してくれる。優しい時として厳しい中はいい関係だなと思いました。この映画は今までになかった。豪華版のストーリーに仕上がってて楽しかった。また、この室町時代を見れば良さがわかると思う。まあいろんな時代劇見た中で最高ですよ。本当に人間って昔も今も一緒なんだな。仲間は1つになると大きなことができるんだなって思います。私も頑張りたいです。
時折入る西部劇の音楽は何の為?
可もなく不可もなく…
かなり無理がある
原作が良かっただけ、映画としては駄作。大泉さんの殺陣は5流、大体刀を使う時点で「普通は槍だろ」日本映画って特に時代劇はなんであんなに新しい衣服ばかり使うんだろ?汚れ感が無いから常にセットがダサく見える。主人公?の若者が一人で何人も倒すなんて笑っちゃうし、修行シーンは原作の方が一億倍迫力ある、原作を読んで映画館に行きたい方、大泉さんが好きな方以外にはお勧めできません。
本格アクション映画
ここぞの凄みが……なかった
中途半端
歴史小説原作でありながら、入江監督がお祭りのような映画にしたかったとエンタメに寄せたが、寄せ切れていない印象。
登場人物の掘り下げが薄いため、感情移入出来ずに淡々と物語が進行してしまう。特に蓮田兵衛と骨川道賢については、共に天下をとろうとした戦友ということしか分からないのは勿体ない。正蔵の成長も物語の核となるが、正蔵のストーリが見えてこないため、アクションしか見どころが無くなってしまっている。
更に、劇中に流れるどこか聞いたことのある音楽は、安っぽい印象を受け、物語に入り込めない要因になっている。
入江監督は商業映画を作るようになってから、可もなく不可もなくといった作品が多い。「あんのこと」は河合優美、佐藤二朗をはじめとした役者陣に引っ張られた要素もあったが、素晴らしいヒューマンドラマを演出出来ていただけに残念だ。
泥臭さと迫力あるアクションの両立を目指した、意欲的な一作
大泉洋は様々な作品に主演していますが、本格的な剣術アクションは本作が初めてとのこと。確かにこれまでの彼のイメージからは、ものすんごいアクションを見せるという場面がなかなか想像しづらかったので、予告編のちょっと雰囲気の異なった彼の姿に興味津々でした。
彼が演ずる蓮田兵衛は、剣の達人である一方でどんな難局も受け流す飄々とした軽やかさも持ちつつ、しかしどこか腹の底を見せないしたたかさも垣間見せ、さらにそれでも隠しようのない人間味と誠実さがにじみ出ている、という、多様な側面を持った人物で、これはまさに「アクションができる大泉洋」のためのキャラクターといえますし、実際のところ緩急のついた彼の動きは見ごたえ十分で、剣豪としての人物像に強い説得力を与えていました。
ただ蓮田兵衛はどちらかというと、ある目的のために仲間を作っていく、という『七人の侍』(1954)における志村喬のような役回りであって、多くのアクション場面では脇を固める俳優たちが多彩なアクションを披露し、それが本作の見せ場となっています。中でも才蔵演じる長尾謙杜は、荒っぽい自己流棒術から修業を経て一流の棒術使いに成長していく様を様々な場面で披露していました。”汚れ”も厭わずぶつかっていく演技は絶賛したいところですが、彼と蓮田兵衛が出会う場面はなかなか衝撃的で、ファンは悲鳴を上げそう…。
通りを埋め尽くす群衆と彼らのたいまつのきらめきを俯瞰でとらえたショットは、シンプルさの中に壮観さを体感させる創意工夫がなされていて、某インド映画と空見しそうになったほど!
リアリティというよりはアクションの見せ方に重点を置いた作品ですが、それだけに例えば、『SHOGUN 将軍』と並行して時代劇としての描写の方向性の違いを味わうなど、楽しみ方の幅が広がりそう。
『十一人の賊軍』(2024)に続いてこれだけ本格的なアクション時代劇を鑑賞できることはうれしい限りです!
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