五香宮の猫

劇場公開日:

五香宮の猫

解説

「選挙」「精神」など「観察映画」と称する独自の手法のドキュメンタリー作品で知られる想田和弘監督が、「牡蠣工場」「港町」の舞台となった岡山県牛窓の人と猫と自然をとらえたドキュメンタリー。

瀬戸内海の港町・牛窓で古くから親しまれてきた小さな鎮守の社・五香宮。数十匹の野良猫が住み着いていることから「猫神社」とも呼ばれ、猫好きの住民や来訪者からは喜ばれているが、その一方で糞尿の被害に悩まされる住民もいる。

2021年に27年暮らしてきたニューヨークを離れて牛窓に移住した想田監督と妻でプロデューサーの柏木規与子は、新入りの住民として地域に飛び込み猫を巡る問題に巻き込まれながらも、高齢化の進む伝統的コミュニティとその中心にある五香宮にカメラを向け、四季折々の美しい自然の中で猫と人間が織りなす豊かな光景を映し出していく。

2024年製作/119分/G/日本
配給:東風
劇場公開日:2024年10月19日

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映画レビュー

4.0深い味わいが楽しめる

2024年11月14日
iPhoneアプリから投稿

さすがドキュメンタリーの名監督。

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ビビ

4.5何かを訴えようとしないスタンスから見えてくる眩しい世界

2024年11月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

桜が咲き、夏が来てそして季節は巡り、また桜の季節がやってくる。大きな事件は起こらないしとりたてて聖人も悪人もいない。瀬戸内の田舎町の神社を巡る人と猫を自然体に、定点観測のように写していく。
ドキュメンタリー映画は作り手の主張が色濃いものもあるがこの作品はあえてそこを排除していてそこがドキュメンタリーの本質だと感じる。この場面をとりたいという欲を排除し誠実に寄り添いながらも、巡る季節、巡る年月が描かれ語られ、ありふれた暮らしにあるものが見えてくる。

ドラマや本などで凶悪犯の背景をみてやるせない感情を抱くことがある。ニュースで見聞きするなら抱くことがない感情。世界はそんなことに満ちていて、自分の行動範囲で見える事象には限りがある。この作品で、地域を、人々や猫たちを眺めることは手がかりをもらえたみたいな感触に近い。よく知ることで断罪も判断も容易じゃないと気づきニヒリスティックになる面もある。でも手がかりなくしては、というのも確かだから。

観察スタイルに乗っかり、それぞれがいろいろなものに思いを巡らせることができる作品だと思う。氏子たちが神社を守る姿、子どもたちの表情、牛窓のありふれた光景がやけに眩しくみえた。世界はそういうもので溢れていてほしいよね?

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ターコイズ

3.5観察映画?

2024年11月3日
Androidアプリから投稿

BGMもナレーションもないドキュメンタリー 周りの様子と桜🌸で1年ぐらい追ったものかなと分かるぐらい
皆さんボランティアで神社のお手入れに猫さんのお世話、お元気そうだけど高齢化押し寄せてるっぽい 神社⛩️に猫さん達はよく映えていた
のほほんダラダラなドキュメンタリーかと思いきやエンドロールの追悼にはやはり地域猫の厳しさを思い知った

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ゆう

5.0非常に良かったです

2024年11月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

幸せ

萌える

観察10作目ですか─。全部見ていませんが、結構見てます。中でも、港町はかなり好きで、そういったところからも今回の作品も良かったと感じたのかもしれません。
港町は何かの合間に撮影していたということを見聞きした覚えがあります。その割には映像そのものが素晴らしくて、撮っている事柄の意味とか意義が気迫だったにもかかわらず見入った記憶があります。
今回のこれは別にその続きでもないのでしょうが、被写体の猫を中心にめぐる出来事や問題が浮き彫りになっていて、なかなか濃い内容だったかと─。といっても、あくまで猫が主役なので、そのビジュアルだけでも見ていて飽きません。しかも、しっかりと猫模様も捉えていたので、さすが根ざした取材力、感服いたしました。
想田監督の観察ドキュメンタリーは、結構ハードルが高いと個人的には思うのですが、この作品から始めれば、ハマりやすいのかもしれません。

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SH