アイアンクローのレビュー・感想・評価
全223件中、101~120件目を表示
人生はパーフェクトでなくていいんだ!
昔友達に引っ張られ女子プロレスを震えながら観戦した事は数回ありましたが全くのプロレス素人です
勿論このファミリーの事も知りませんでした
ザック・エフロンとリリー・ジェームズが
夫婦役っ!テンションMAXのウキウキ鑑賞だったのですが
気付けばプロレスシーンでは前のめりでカウントを入れスクリーンに釘付けになってる私…
アイアンクローと言う必殺技で一成を風靡し団体まで立ち上げながら家族の悲劇に見舞われる様は真実とは思いたくない程気持ちがやさぐれてしまいそうでした
側から見れば自身の夢を息子達に託し過ぎる父親に冷やかな視線を投げかけたいところですが
きっと彼は家族一緒に居たい居るべき!自身の価値観が息子達に伝わっているはずだと!
その想いが息子達に重過ぎるプレッシャーになっていた事も愛し方さえも間違えていた事に気付いてはいなかったのかも知れない
兄弟の中ただ1人次男のケビンだけは
リリー演じる最愛のパムに出会い家族に起こる悲劇や父親からの逃げ道を見つけこの苦境から真の愛と支え心の置きどころを得る事が出来たのだ
希望ある結末には安堵しました
栄光と哀しみ…家族・兄弟愛を深く紡いだヒューマンドラマに切なさと感動のさざ波が押し寄せるようでした
ジェレミー・アレン・ホワイト、ハリス・ディキンソン若手のホープ達の熱演も素晴らしかったですが
ザックの肉体改造には驚くばかり!
どこから見ても本物のレスラー!甘いイケメンのイメージをも封印した繊細な演技!
ハリウッドの殿堂入りも成したザックの更なる飛躍を期待します!
★リリーとザックがリアルにカップルになってくれたらなぁなんて願う私です
24-044
有名なプロレス一家の物語。
呪われた一族って触れ込みで悲劇を煽るほどの不幸の連鎖。
父も母も次男にはなんとなく冷たいような。
一番の実力者で一族を支える存在を軽んじてるようにも見える。
無事名馬、スターの必須条件。
次男が一番当てはまってるなぁ😓
父親フリッツの人物像がまだ見えにくいところがある。
父親フリッツを理解するためには戦国武将のような人物と言ったらよいのだろうか。戦国時代の話が好きな人は分かりやすいのかな。徳川家康が長男信康を切った、他にも息子はいるからってことで、みたいな話だから。
それとも経営者としての姿なのだろうか。ローカルなプロレス団体を主催し、興行し、リングや付属施設も保有している経営者として。
いずれにせよ彼は息子たちをリソースとしてしか考えていない。兄弟の問題は兄弟同士で解決しろといいながら、兄弟間の情愛は無視してコインのエピソードのようにその時調子が上がっている者を選択する冷徹な男。
そして兄弟に解決を委ねる姿勢は妻であり兄弟たちの母親ドリスも同じ。エピソードがある。ケヴィンが父親のマイクへのあたりがきついと母親に訴えたところ兄弟で解決せよと言われる。普通そんなこと言わんよね。つまりこの話は非情な父親と母親に振り回された兄弟の話である。
ほぼ長男(実は二男)のケヴィンの視点による作品で、そのあたりもかなり克明に描かれている。ケヴィンさんは存命のようなのでこの作品を許諾したということは父母との決別を意図しているということだよね。
それでも多少遠慮が入っていると思われる部分はある。ひとつはフリッツの会社での粉飾決算。そして薬物の問題。筋肉増強剤や鎮痛剤はこの家では濫用されていたと思われ、それには父親フリッツの了解や推奨があったのではと思われるのだがそのあたりはチラリとしか出てこない。
もう一つ、フォン・エリック家にはあと一人クリスという末弟がいたはず(この人も故人)映画ではケリーと合わせたかたちになっているようだがなにか出せない事情があったのだろうか。
いずれにせよ映画は兄弟の愛情というところにかなり振れているものの、実際のフォン・エリック家は異常な父親が君臨した異常な家庭だった。故人(フリッツ)のこととはいえ、息子たちの無念を思う時、もっとフリッツ夫妻への告発というトーンが映画でも前に出てもいいのじゃなかったか。
しみじみと考えさせられる映画
フリッツ・フォン・エリックとかアイアンクローは、プロレス素人の自分でもなじみがあった。小学生のときにサンデーで「プロレススーパースター列伝」とかで出てきたかも。最初の方の対戦相手にブルーザーブロディとか出てきて、その漫画でも紹介されていたように思い、懐かしかった。映画はこれが実話かとびっくりしつつ、自分の夢や希望はどう育むべきか、親はどう係わるべきか(家族仲はとてもよいし、一筋縄ではいかない)、希死念慮と自殺観念とか色々考えさせられた。その後のエンディングがとても良かった。
足りない
実際のケビンはもっとシュッとした感じなので、
ザックは濃い顔立ちから言って、ケリー役の方が向いていたような気がする。
なぜカットされたのか謎の末弟クリスの存在。
(実際は6人兄弟だが)レスラー4人兄弟ではなくて5人ですよと言いたい。
ケリーの娘レイシーやケビンの息子達マーシャル&ロスもレスラーになっている。(エンドクレジットに足してほしかった)
Brothers
プロレス自体はあまり詳しくなく、実在する一家のことも全く知らない状態での鑑賞。
呪われた一家という名目に惹かれましたが、家族映画という印象が強い作品でした。
呪われた一家というのは言葉の綾で、父親から託された夢が結果的に重荷になってしまっている重厚な家族ドラマ、兄弟愛を緻密に描いた作品でした。
史実を知らなかったので、映画で明かされる内容とともに、兄弟達最期を知っていくのは中々に辛かったです。
幼少期に長男は事故で亡くなっていることが明かされ、三男のデビッドは日本に来日のタイミングで急死、四男のケリーは事故による後遺症で未来が見えなくなりピストルで自殺、音楽にお熱だった五男のマイクは薬の過剰摂取で死亡、六男のクリスもシーンはないながらもピストルで自殺と、ケビン以外の兄弟が何らかの形で、ケビンよりも先に旅立っており、兄弟の仲がとてもよさげだっただけに、これが史実なのは心にきました。
その兄弟愛が深いがゆえに両親の愛の注ぎ方や態度はぶっきらぼうすぎないかなと思いました。
父親のフリッツは夢を託したといえば聞こえはいいですが、基本的に鍛えることにしか目が行っておらず、心のケアなんかはまともにしているようには見えませんでした。どんな相談を受けても、プロレス以外だったら兄弟で話し合えと突き放すだけですし、息子達が成長してからも考え方が変わっているようには思えず、いわゆる洗脳のような形で息子たちを支配していたなという印象が強く残り、胸糞でした。
母親は放置しているかの如く教育に携わっている様子が見られず、これまた兄弟たちで話し合ってと突き放すばかり。後は神頼みに逃げているようで、父母どちらからもしっかりとした愛は注がれていないようでモヤモヤしました。
こういう作品で死後の世界が描かれるのは珍しいな〜と観ていましたが、壮絶な死の後に兄弟揃って再会、幼い頃に亡くなった長男とも再会して歩き出すシーンはとても切ないんですが、どこか安心できるシーンにもなっていてとても良かったです。
ラストシーン、素晴らしすぎました。
プロレスラーという職業を辞め、リングから降りて、自分の子供たちと向き合って、兄弟たちに想いを馳せて涙ぐむシーン、それに子供たちが気づいて駆けつけて、僕たちが兄弟になる!と純粋に言ってくれたシーンは観ているこちらもウルッときてしまいました。
エンドロールに大家族で牧場を持って幸せに暮らしているという旨が記されてあって、一安心しました。ケビンの息子たちもプロレスに挑戦していたりと、その後もプロレスとの縁は続いているんだなぁ、血筋だなぁと思いました。
役者陣、ザック・エフロンが素晴らしかったです。肉体改造もさることながら、何かに取り憑かれたんじゃないかってくらい狂気じみたプロレスのシーンや、兄弟の死やうまくいかない生活に感じる悲哀だったりと、様々な表情が見れて素晴らしかったです。
ノンフィクションの物語としての重さがずっしりとあり、全くの他人のはずなのにケビンに強く強く感情移入してしまう作品でした。
家族という名の呪いに兄弟で立ち向かっていく姿、兄弟を失って悲しみに喘ぐ姿、どこを切り取っても辛いはずなのに、自らの手で呪いから脱したケビンに拍手喝采です。どうかこれからもお幸せに。
鑑賞日 4/9
鑑賞時間 12:30〜14:55
座席 F-3
アメリカの話ですが日本のプロレスも同じで、栄枯盛衰は避けられないと
アイアンクロー
神戸三宮にある映画館 kino cinéma(キノシネマ)神戸国際にて鑑賞2024年4月9日(火)
パンフレット入手
解説
日本でもジャイアント馬場やアントニオ猪木らと激闘を繰り広げ、鉄の爪=アイアンクローを得意技としたアメリカの伝説的なプロレスラー、フリッツ・フォン・エリックを父に持ち、プロレスの道を歩むことになった兄弟の実話をベースに描いたドラマ。
--------------------------
ストーリー
ヒール(悪役)のプロレスラーとしてドサ周り興行に参加していたフリッツ・フォン・エリック(ホルト・マッキャラニー)は、妻と子供たちを養うために自らのプロレス団体を設立。息子のケビン(ザック・エフロン)らを花形レスラーに育て上げようとしていた。
1979年、ケビンがNWAテキサス州ヘビー級チャンピオンとなる。フリッツはケビンを賞賛しつつも「これはまだ第一歩」だとさらなる鍛錬を積むように命じる。フリッツは早くに長男を亡くし、次男のケビンを筆頭にしたプロレス界最強ファミリーを作り上げようとしていた。
---------------------------
ケビンに続いて三男デビッド(ハリス・ディキンソン)のリングデビューが決まり、大学生の四男ケリー(ジェレミー・アレン・ホワイト)は陸上競技のオリンピック代表選手として日々トレーニングに励んでいた。しかし1980年、アメリカ政府がモスクワ五輪のボイコットを宣言、活躍の場を失ったケリーは実家に舞い戻り、父フリッツの勧めで家業であるプロレスラーになることを決意する。
-------------------------
フリッツはケビン、デビッド、ケリー兄弟をレスラーとして売り出し、次第に華のあるデビッドとケリーに人気が集中していく。ケビンは自分に向けらていた父の期待が弟たちに移っていることを敏感に察知するが、嫉妬に駆られる感情を抑え込み、ストイックに弟たちを支え続けていた。そんなケビンにとっての心の安らぎは恋人のパム(リリー・ジェームズ)の存在だった。パムが妊娠し二人は家族の祝福を受けて結婚式を挙げる。
デビッドは一家の念願である世界ヘビー級タイトルマッチに挑戦する日を間近に控えていたある日、巡業先の日本で急死してしまう。家族は悲嘆に暮れるが、父フリッツは悲しみを乗り越えて先に進むように子どもたちを叱咤する。
--------------------------
デビッドの追悼興行でヘビー級タイトルマッチが行われることになり、フリッツはコイン投げでケビンとケリーのどちらかが出場するかを決める。選ばれたケリーは王者リック・フレアーを倒し、ついにフォン・エリック家から世界ヘビー級王者が誕生した。しかも喜びは束の間、ケリーはバイクの事故で片足を失ってしまう。
---------------------------
「フォン・エリック一族は呪われてる」というジンクスを恐れるようになったケビンは、生まれてきた子供にデビッドと名付け、父親が改姓する前の「アドキッソン」姓で出生登録をする。一方ケリーの事故によって、ミュージシャンを目指していた五男のマイク(スタンリー・シモンズ)もレスラーへの道に足を踏み入れるが、試合中に負傷して病院に担ぎこまれてしまう。マイクは後遺症に悩まされ、周囲の期待に耐えきれずに衝動的に命を絶ってしまった。さらに義足で復帰したケリーも、手放せなくなった鎮痛剤の中毒症状に苦しむようになり、実家の庭で拳銃自殺を図る。
---------------------------
気がつけば、兄弟で生き残ったのはケビンただ一人となっていた。それでもなお悲しみを拒絶し、強さを誇示しようとする父フリッツを目の当たりにして、ケビンはついに、人生最大の決断をするのであった。
アメリカの悲しみと希望
これまたA24の映画です。
プロレス映画ですが、決して挫折や失敗を乗り越えてついに"勝った!優勝!やったー!"でメインテーマが流れ、感動の涙が止まらないという話ではない。
プロレスと家族を題材にアメリカの男性性や宗教感や価値観の変容を描いてるといった様に私は感じた。
家族の呪いでもあると同時にアメリカの呪いでもある。
いつもは講釈を垂れない様にしてるが今回は垂れ気味に書きます。
まず一昔前の映画を観る時は何となく今の価値観だけでなく当時の価値観を脳の片隅に入れておくといいかもしれない。
例えば親が毒親のように描かれてるかといえば今の価値観でいえばYESで、当時ならNOだろう。今だからこそそれって教育虐待だよって思えるけど、一昔前はその感覚さえなかったわけです。負けと逃げるはあり得なかったから、悲劇的な展開だからこそ批難されただけで成功してれば違って見えるのだろう。
またこの映画の中で男性性の問題を描いていて、日本より自由の国アメリカの方が根強く残ってる。今でさえアリアナグランデの曲を聴いてればゲイ扱いされるし、オシャレしてもゲイ。モテたきゃマッチョで男らしさをアピールすべきと思ってる男性も多い。
その同調圧力も当時なら今とは想像出来ないほど強かっただろう。
それらをプロレスというビジネスで表現しててリングではいかに強く見せるか、それが虚勢だろうと成功すれば正義であり、プロレス(男性社会)では必須でありその強さは日頃の積み重ねが大切だ。だから男は泣いてはダメだし、下を向いても弱音もダメ。
そしてリングに上がる。逃げ場を絶たれたロープ(檻)に囲まれて同じ様に虚勢を張った者同士が本当の強さではなく第三者や運や流れで勝利が決め合う。
今でこそ遺伝で決まる事や成功の再現性の無さなどが理解出来るが、一昔前ならスポ根や24時間戦えますか?の世界だった。タフネスと成功がセットでそれが父親と銃(これもまたアメリカの象徴)で表現されてたのかなと思った。
もう一つ、宗教。敬虔なクリスチャンである母だが、私達日本人からすると信仰してるのになぜ?と思う場面多いが、教義自体が宗教の生まれた時代であり教義がアプデされずに時代の流れとのギャップが生まれて行った時代でもある。
特に自殺はキリスト教において御法度であり天国などありえないし、神様から許されもしない。だから今でも自殺より精神的自殺(ドラッグ依存)を選ぶ人が多い。なのでお母さんさえ涙を堪え息子への気持ちを吐くことさえ出来ず「同じ喪服はイヤ…」という。
また彼女は敬虔なキリスト教信者であると言う事は今話題のトラッドワイフという保守層の女性で、働きに出ず家事をこなし夫を支える。なので男社会に口出しをしないのもその影響であれが当時は一般的だったのだろう。
そういった背景があり、最後の天国の様子を描くというはキリスト教の影響力がアメリカで衰退したからこそ描けるわけで昔の価値観からしたらあり得ないシーンですごくグッときた。
あぁアメリカは変わったなぁと思ったし、息子達の様子を見て涙が流せたのが古きアメリカの呪いが解けた証拠なんだと思った。
唯一の理解者であるパムは新しい価値観の象徴であり、今でいうリベラル層。パムが働いてた事は彼にとっても違う選択肢を選びやすかっただろう。しかしリリージェームスは好きな俳優だからテンション上がったな。本当にかわいい。
パムがどんな時も寄り添い、子どもの面倒を見させてご飯を作らせ、そのおかげで彼は救われ違う道を探し新しい人生を見つけた。最後の沢山の家族に囲まれた写真も兄弟の集合写真も両方とも美しかった。
日本でも男性性の問題は軽視されてる部分や、氷河期の方に見られる自己責任論と助けてと言えない生き方
にも重なるものあるなぁと思った。
悲劇が続くシーンは本当に息が詰まり、友人の訃報を聞くかの様な寂しさとやり場のない共感。
いい作品でした。
ちなみに
カップルで観る◯
こういう話題で少し深い話できそう
家族◯
人によっては微妙な空気になりそう笑
1人◎
A24の映画は1人で観るのが正解なんかもな…
前知識がなくこの映画を観るほうがおすすめ
私の時代に超有名だったフリッツ・フォン・エリックの
サクセスストーリーとばっかり思って観ました。
こんなにフォン・エリック家の悲劇を知るとは、
本当に勉強不足でした。。。
ドラマ以上にドラマチックな一家の物語。
次男ケビンが実質長兄となり兄弟を守る。
でも守り切れずに辛い思いばっかりする。
そんなケビンをザック・エフロンが凄まじい演技力で観せてくれました。
衝撃が強すぎて観終わった後しばらく呆然としてしまうほど
この映画は実話なんですが前知識がなく観るのがおすすめかも。
家族を守り抜くために
1980年代にプロレスの頂点そして伝説になったエリック・フォン家の実話を基にした作品。
プロレスという観客を沸かせる華やかな世界、その裏で選手としての葛藤とも闘う。どのシーンも胸に突き刺さりました。
プロレスで家族を守ろうとした父親とそれに応える息子達。そして凛と支える母親。
当時のリングや選手の言葉や姿を忠実に再現したそうで、その頃を知っていたら更に感情が揺さぶられたに違いないです。デビッドは天龍源一郎さんと試合をする予定だったそうですね。
ケビンを演じたザック・エフロンの肉体改造にも驚き!
最初に目を疑ってしまいました。
ハンサムは健在ですが、何よりも素晴らしい俳優さんになっていますね。
結局家族を守り抜いたのはケビン。
家族の絆や愛が絶対的なものであるが故に胸が痛みます。
ザック・エフロン熱演!
前情報なしでも映画の売り文句からどれだけ悲劇に見舞われるのかなという心構えで観た
実質長男的な次男ケビンが背負った重荷は凄まじかったな
プロレスシーンは迫力満点でザック・エフロンは熱演!
音の使い方も良かった
あとブルーザー・ブロディが出てきて嬉しかった
ファミリードラマ
ケビン目線の家族愛と、家族を失う悲しみを描いていました。
A24らしい「説明少なめ、感じろ」な作り方。
家長(父)の横暴と、事故や故障の痛み止め多用&麻薬に手を出したり、心を壊したりで自ら命を絶つ弟たちの姿に涙する兄ケビン。
彼が結局、父やレスリングから遠ざかり、自らの家族を守って生きる決意に至る、オーソドックスな「ファミリードラマ」として楽しみました。
タイトルのアイアン・クローが、あまり意味をなしてなかったのが気になりました。
父から受け継いだケビンとデビットの必殺技がでまたアイアン・クローであることを明確化するとか、運命を縛ったのもまたアイアン・クローだとか、何かこう、因縁を絡めた方が引き立ったように思いました。
きっと、昔のレスラーに関する知識や思い出があれば、私が見ながら感じていたよりずっと面白いんだろうなぁ。
どこまで本当にあったことに近づけているかなども、私には分からず、そういう差異に関する指摘や論評は、わかっている人に任せようと思いました。
昭和のプロレスを見ていた方なら知っているエリックファミリーのお話。...
昭和のプロレスを見ていた方なら知っているエリックファミリーのお話。
三男デビッドが全日本に来日するのを楽しみにしていた矢先、ホテルで客死したと聞いて驚いたのを覚えています。映画ではケビン視点で物語が描かれていますが亡くなってしまった兄弟たち、親父さんの視点があればもっと良い作品になりえたと思います(尺の都合はあるでしょうが)
今でこそ毒親という概念がありますが、あの当時は親が子供に自分の夢を託すのが悪だという風潮は今ほど無い時代背景を知っている者としてこのファミリーに起こった不幸のすべての責任を父親に求めるのは酷ではないかと思いました。少なくともフリッツはレスラー、プロモーターとして成功し一代でダラスの名士になった人物でもあり、家族もその恩恵を受けながら幸福を享受してきたという状況を考えると息子たちが父親に絶対服従してしまうのも家業を盛り上げることが自分たちの使命と思ってしまうのも仕方がなかったのではないでしょうか(だからこそ悲劇的なのですが)
作品全体としては職業を同じくする者にありがちな醜い確執もなくお互いを思いやる兄弟であったことがせめてもの救いでした。ケビンの子孫たちに幸多かれと祈らずにはいられません。
ルックが素晴らしい!
本作、IMDbやRotten Tomatoesで評価が高いこともあり、公開前から注目しておりました。
プロレス、私自身も短い期間ではありましたが夢中になった時期があります。さすがにフリッツの時代には間に合っていませんが、ケビンやケリーについては新日本プロレスで試合を見た記憶がありますし、「呪われた一家」の逸話についてもざっくりは知っています。
本日サービスデイの午前中の回、客入りはあまり多くはありませんが解りやすい特徴としては、ほぼオジサンです。そもそも日本でプロレスはサブカルチャー。さらに現代のように一般にインターネットが使われていなかった時代、情報を手に入れる方法は限られ、金と時間、そして情熱がなければ続けていけない趣味でもありました。と言うことで、当時早々に脱落した私としても、今「フォン・エリック・ファミリー」の映画が観られることを楽しみにしていました。
で感想ですが、映画としては「悪くはない」印象です。が、やはりというか、思った以上に観る人を選ぶ作品ですね。微妙な言い回しの最大の理由は「事実との相違」。伝記映画あるあるですから「そこは織り込んで」観られる人はいいと思いますが、話をシンプルにするために一部割と大胆に「設定」から改変されていることなど、プロレスファンに受け入れられるかは疑問です。
一方で、素晴らしいのはルックですね。衣装やメイクなどは勿論なのですが、特に試合シーンは当時のテレビ放映を見ている感じで、思わず「懐かしい」と思い込めます。また、日本でもおなじみのプロレスラー、リック・フレアー、ハーリー・レイス、ブルーザー・ブロディ、テリー・ゴディなどの試合以外の様子なども垣間見えます。
ただ、如何せん少々物足りないかな、と。伝記映画として切り口を決めて出来るだけ事実に寄り添った作りなのは解りますが、そこはプロレスですから、もう少し盛ったり、尾ひれをつけても良かったかなとも思います。
それにしても、ザック・エフロンは相変わらず身体仕上がってますね。トップロープからのフライング・ボディ・プレスが実に美しいです。
悲しくも深い愛の家族のストーリー
「アイアンクロー」は聞いた事がある程度で全然プロレスの知識がなくても楽しめる作品でした
楽しめるって表現は合わない作品ですが、観て良かったと思える作品です
息子達が「Yes, Sir.」と父に答えるから恐怖政治的な感じで息子達を支配しているのかと序盤思いましたが、そうではなく強い父を尊敬しているからこその「Yes,Sir.」
プロレスラーになる道を当然のように選ぶ息子達
自分の夢を息子達に託す父の呪縛から早く抜けられていたら良かったのにと思わずにはいられませんでした
そうしてたら息子全員幸せになれていたかも
責任感が強すぎるケビンに切なくなりますがパムがいてくれて良かった
ケビンだけじゃなくてフォン・エリック家全員がパムの存在に救われていたような
そのパムはリリー・ジェームズ、ホントぴったりでした
ザック・エフロン、ハリス・ディキンソン、兄弟全員鍛え上げられた身体でプロレスラーみたいで役作りがすごい
俳優さん達の役作りからプロレスシーンはすごくて、深い兄弟の絆、父の期待に応えたい重圧、悲しい家族から未来への希望、なんかもういろんな想いでいっぱいになる作品でした
ラストのケビンの涙に息子2人からの言葉、涙ポロポロでした
全223件中、101~120件目を表示