アイアンクローのレビュー・感想・評価
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フォンとうの話?エリックはヒール役だったはずだ。
フォンとうの話?
僕は亡父からプロレスの鑑賞を禁じられていた。でも、親父が夜勤の時によく見ていた。
当時の少年雑誌にエリックの手形が掲載されたのを思い出す。
その手形に自分の手を当ててビックリした。人差し指と親指の間が彼と同じ位だったのだ。暫く、我がクラスでは僕のアイアンクローが炸裂した。勿論、彼には及ばないが、23cmの長さが今でもある。そんなにマッチョでもないし、身長も172cmしかないのに22cmの皿が片手で握れた。
さて、それは兎も角、彼の技はアイアンクローだけでない。ストマッククローがある。今となってはそれを知っている人も少ないのかなぁ。
いずれにしても、ビル・ロビンソンの人間風車(ダブルアーム・スープレックス)や猪ノ木さんの『四の字固め』『卍固め』から比べれば、アクト的にアイアンクローは面白くない。クラスの皆から僕のアイアンクローは直ぐに飽きられた。
さて、この映画は彼の映画としてみたら、息子の話だった。彼らの情報は全く知らない。
「事実は小説より奇なり」を地で行く作品!!
小生、プロレスファンなのでフォン・エリック兄弟のプロレスでの輝かしい活躍を期待したのだが、焦点が当てられたのは”呪われた一家”と呼ばれる家族に次々と降りかかる不幸の歴史!?
フリッツ・フォン・エリック(父親)に忠誠を誓う兄弟は恐らくプロレス以外には何の関心も示さないような半ばロボットともいうべき存在か?
特に次男のケビンの忠誠心は病的とも思えるところがあるのだが・・・・・・
デビッドの死をきっかけに兄弟に次々と降りかかる災難はまさに”事実は小説より奇なり”。
こんなな不幸の連続だからこそ実話の部分がドラマチックに描かれ、作品にいい意味での求心力を齎しているように思う。
それにしてもケビン演じるザック・エフロンを初め、出演者の見事な肉体美には脱帽!
ハリー・レイスやリック・フレアといった往年のプロレスラーにはただただ歓喜!!
歪んだ親子関係が招いた悲劇だけど、最後は…
伝統的価値観の変質と、親の役割、家族の絆
1980年代のプロレスを土台にした話なので、オールドプロレスファンにはたまらない作品だと思います。
試合会場等のロケーション、セット等が当時の雰囲気を忠実に再現していて、そういった部分の制作陣のこだわりには感心しました。
また、今ではレジェンドとなった当時のトップレスラーたちの再現度も高く、知識のある人ならクスっとなったり、おおっ!となったりすると思います。
ただし、ストーリーの根幹部分はプロレスそのものよりも、アメリカ、及び西欧世界の伝統的な価値観が徐々に変質していく中でもがき苦しむ登場人物たちと、親の役割とは何か、家族の絆について描いた作品だと思います。
事実を下敷きにして製作されていますが、作劇上、事実と異なる部分も多々あります。
(主にケリー・フォン・エリック周りと、登場しない5番目の弟)
また、ボカシてある部分も。(ドラッグ関係のことは、映像として出てきますが言及されません)
ですが、あくまで演出上、物語をわかりやすくするための物なので、その点では不満はありませんでした。
いわゆる伝統的なアメリカ的、西欧的考え方である「マッチョイムズ」と「キリスト教的価値観」、そして、「成人した子供を大人として扱う両親」と、「都合の良いときだけ子ども扱いしてくる両親への葛藤」、そして、それを乗り越えようとする兄弟の絆。
色々な関係性、物語性、メッセージ性が込められている作品です。
70年代、80年代へのノスタルジーを感じつつ、現在の価値観からはすでに失われてしまった伝統的な考え方、そういった物について考えさせられる作品でした。
「プロレス物」という色眼鏡を取っ払って見ても、良い作品だと思います。
フォン・エリック一家モチーフの物語
であることをちゃんと最初に断っているので、その前提は忘れちゃいかんね。
昭和のプロレス最盛期にイケメン爽やか兄弟レスラーとして人気を博したケビン&ケリー・フォン・エリックを始めとした、伝説の鉄の爪ことフリッツ・フォン・エリックと妻と、5人の息子たちの物語。
ちょっと当時の背景を。
父親のフリッツは、日本プロレス界にも度々参戦してはその必殺技アイアン・クローを武器に悪役として大人気だったアメリカマット界でも欠くことのできない存在で、一線を退いてからは興行主としても名を馳せた。
当時アメリカのプロレス界の中心とも言えるテキサスで人気選手を多数抱え、その中に自身の息子たちも含まれていた。
なので、映画に出てきたようなうらぶれた感じの会場ではなくて、もっと派手で規模の大きい興行を打っていたけど、まあ呪われたフォン・エリック一家がテーマだから、派手さを抑えた感じの演出になったのかもしれはない。
私が鮮明に記憶にあるのは息子達、特に時折来日していたケビンとケリーのフォン・エリックスがビジュアル的にもカッコよくて、父とは違って外国人レスラーとしては数少ないベビーフェイス、いわゆる善玉ポジションだった。同じく兄弟レスラーで人気だった、ザ・ファンクスも同じくベビーフェイスだった。
ここの一家はみんな不幸が付きまとうというか、実際に映画の中にあるように二人が自殺、一人が病死しており、さらに映画には出てきていない末っ子のクリスもプロレスラーとしてデビューしたものの、数年後に自殺をしているという呪われっぷり。
産まれた頃からひたすらプロレスという、スポーツでありながらショービジネスの側面もあるこの特殊な世界で生まれ育ち、外の世界をあまり知らずに父親の興行戦略の一部としてどんどんスターダムを駆け上がっていくことで、自信が追いつかなくなる部分があったのかもしれない。そう言う意味では、フォン・エリック一家ならではの呪いだっだのだろう。
物語のアウトラインはほぼ史実の通りで、彼らが華やかに活躍した部分の表現は控えめ、ケビンもケリーも紛れもないアメリカプロレスリングの中心にいた選手。そこはもう少し描いてあげても良かったように思う。
この映画の見どころの一つが、そこに敵役や仲間として出てくる懐かしいレスラー達で、本当によく頑張って似せてるなーと感心するし、ブロディやテリー・ゴディが出てきた時は懐かしさが溢れた。ハリー・レイスなんて日本ではやられ役が多かったけどアメリカでは最強の一人だったなぁとか、リック・フレアーはもう出てくるだけでムカついたなとか、当時が鮮明に思い出された。
あの頃のプロレスは分かりやすく不公平でサイコーだった。
そしてフォン・エリック兄弟、申し訳ないけどザック・エフロンが一番ハマってなかったかなぁ。デビットを演じていた役者さんの方がイメージが近い。
バキバキに鍛え上げて受け身も恐らくかなり練習したのだと思うが、ケビンというよりブルーノ・サンマルチノに近い造形になってた。
物語としてはかなりデフォルメしていたけど、フォン・エリック一家をモチーフに当時のアメリカンプロレスの熱狂が垣間見れる作品だった。
書き終わってから思い出した!父ケビンに寄り添った心優しい幼い兄弟、二人とも日本でプロレスデビューしております。
お兄ちゃんがロス、弟がマーシャル。二人とも揃って、フォン・エリックを名乗ってます…。
子育てについて考えました
屈強な肉体の持ち主であっても、彼らはそれぞれ繊細な部分を持ち合わせていて、本当はレスラー以外の資質があったのかもしれません。
父親がレスラーだったからといって子ども達が皆レスラーに向いているとは考えにくいですよね。
また父親は、自分の叶えられなかった夢を子どもを通して叶えようとしており、これはあまりよろしくないパターン。
自分の理想に当てはめるので、子ども本来の資質をあまり見ていないようでした。
子どもの観察は本当に大切だと感じましたし、救える子どももいたのではないかと、やりきれない思いがしました。
親ができることは多かっただろうと思います。特に母親の役割は重要だったはずですが、なんだか存在感のちょっと薄い母親で、残念だったのですよね…。
だからこのような結末になったのだということなのですが。
⭐︎3.0 / 5.0
これが実話ベースとは・・・ いい映画です
プロレスのことは、あまりわかりませんが、父親を尊敬し、父親が叶えられなかった夢を追う息子たち、その栄光と挫折の物語。それが実話ベースというのが、まず、凄いです。ですが、決して、特別な家族ではなく、大きな存在である父親中心の一昔前の典型的なアメリカのファミリーという感じがします。
次男(でいいのかな?)が、一番真剣にプロレスに取り組んできたのに、世界チャンピオンを目指す息子として、父親から指名されたのは、次男ではなく、若く才能のある弟たち。自分が選ばれなかったことへの心の葛藤と、弟たちを思う気持ち、そして弟たちの悲劇への悲しみ、傷ついた心が、すごく良く描けていると思います。
ただ、もう本当に悲劇でしかない状況で終わるのではなく、映画の最後に、家族のその後について触れられています。それを知ることが出来て、本当に良かったと思いました。いい映画です。
呪われたエリック一家
必殺技の「アイアンクロー」を武器にプロレス界で活躍した往年の名レスラー フリッツ・フォン・エリック。
彼とその4人の息子たち家族を描いた作品。
父エリックは自らの力でプロレス界でのしあがり家族を養い、
彼の4人の息子たちにも時に彼らの夢をあきらめさせプロレスの道に導いていった。
兄弟チームとしてテキサスでの興行で成功を収め、世界チャンピオンに手が届きかけた中で彼らを不幸が襲う……
実際に彼の家族に起きた事実を基にした映画で本当に「呪われた」一家と言われるのもうなずけるぐらいに不幸が襲いかかる為、物語後半は特に重苦しい展開が続く。
プロレスの為に家族を振り回す父と何よりも家族を大事に想う次男の思いが対照的で妙味がある。
悲しい話
家族のかたち
プロレスファンじゃないからかな
世代的にはこのアイアンクローで有名な父親、フリッツを知っている世代だ。実際プロレスは全く興味ないけれど,鉄の爪アイアンクローは聞いたことがあった。でも息子たちがこんなに有名なプロレス選手として活躍してたのは知らなかった。それにしても、これは子育ての悪い見本じゃないのかと思うほど,父親の夢,ヘビー級チャンピオンの夢に息子たちは呪縛されていた。これこそ呪いだよね。
こんなに仲の良い兄弟で家族思いだったのにどうして最後は一人になってしまったのか。
あの音楽好きでキラキラしていた彼をプロレスの世界に引き摺り込む必要があったのか。片足をなくした彼にはもっと生かせる道があったのではないか、親の気持ちで思わず見てしまった。あの悲惨な電話で父親に一緒に救おうと言ったのに、兄弟で解決しろって、なんだそれ。
プロレスファンじゃない私にはこの話は家族の物語だった。悲しい家族の物語だけれど,最後に呪縛を解いて幸せになった次男に救われた。
マッチョイズムの美しさと苦しさ
史実を元にした映画ということで、フォン・エリック・ファミリーのwikipediaを読んでから見に行きました。物語の理解に必要なことはちゃんと映画の中で説明してくれるので不要ではありましたが、心の準備という意味では読んでおいてよかったと思います。
プロレスの試合そのものよりもフォン・エリック・ファミリーの家族のやりとりを中心に描いているので、プロレスの知識がない方でも楽しめる作品だと思います。もちろんプロレスの知識があるとより楽しる要素もいっぱいあります。
物語としては、プロレスで成功するため、家族の期待に答えるため、強い男であるため、精一杯に努力したり助け合ったりする美しさは描きつつも、様々な不運に見舞われて苦しむ中で、いわゆる男らしさ、マッチョイズムとどのように折り合いをつけるかを模索する話だと思いました。
キャストの方々の肉体美や迫力のプロレスシーンだけでも迫力がありますが、それらを期待して見に行くには内容が暗いので見るときの気分を選ぶ作品だとは思います。
何故クリスがいない?
ケビンと共に絶望と希望を見出せる
タイトルなし(ネタバレ)
プロレスラーの一家。
子供をレスラーにした父親。
子供は不幸に見舞われる。
病死、事故、自死、、、
見ていて 辛くなる。
最後はハッピーエンドっぽくて 救われた。
米国のプロレス興行の様子。
1970年~1980年代のアメリカ南部 テキサスの暮らしぶり。
車で、街のプロレススタジアムに行って観戦。
葬式で、黒の上下で黒ネクタイ、
シャツはカーボーイ風の両ポケット、肩から胸の縫い合わせでグレー。
黒いテンガロンハット。。
南部の雄大な平野、牧場の風景。。
ハンドガンをコレクションしている親父。
切ない
お父さんや兄弟達のことは名前は知っていましたが、ようやく映画を見ることが出来ました。
息子達の悲劇は本当に悲しいし、交通事故などもさることながら、皆心を病んでいくのも辛い。
*****
まるで長男のように頑張っていて、生き残ったケビンさえ本当は次男。彼の「生きてるけど苦労が絶えなく苦悩している」姿も辛い。
お父さんをサポートし期待を背負い、弟達のことも支えてきたのに、とにかく家族を養うには家業のプロレスの会社を売却しなくては、とお父さんに相談しても「会社を手放すなら実家に出入り禁止だ、仕事は40歳手前なんだからもう自分でちゃんとやれ」って。。
それはないよお父さん。17歳からお父さんについて巡業に出て試合ばっかりしてたら他の仕事の経験あるわけないんだし。ケビンにはしっかり者の奥さんがいてくれて良かった。。
*****
亡くなった兄弟達があの世で再会してるのも救いでもあり辛くもあり。長男のお兄ちゃんは天国では亡くなった時の子どもの姿のまま。。
大きくなった弟に守られてる様子が切なく、でもせめて天国では兄弟で一緒にいられて良かった。そしてマイクはギターを持ったまま天国に居た(涙)今度こそゆっくり音楽活動してね。
デビッドは来日前にあんなに病魔に侵されていたとは知らなかったし、彼が亡くなるとその期待がマイクに降りかかり、悲劇の連鎖。。切ないしか言いようがないです。
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そして他の方のレビューにもあり、エンドロールにも記述がありましたが、本当はさらにもう一人亡くなった兄弟がいて、彼の名前も含めてエンドロールにあったのを確認してやはり切なく。
ケビンの願いが「プロレスの世界王者になること」ではなく「家族と一緒に居たい」だったことから、
ケビンには兄弟が皆いなくなってしまって悲しかったけれど自分の子孫が4人の子どもと13人の孫、、という大家族になれていたことがせめてもの救いでした。
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俳優の皆さん達、よくぞここまで身体を鍛えて撮影された!と再現の苦労を想いました。
あ、あとブロディさんは懐かしかったです。
長髪で毛皮のブーツみたいなの履いて長い鎖を振り回す兄貴は怖い(笑)でも本当にあんなふうに試合前、敵味方一緒に打ち合わせってしていたんだろうか。。?
ガチバトルかエンタメか。。まぁここはオブラートに包んでおきます。
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