パリ・ブレスト 夢をかなえたスイーツ

劇場公開日:

パリ・ブレスト 夢をかなえたスイーツ

解説

22歳でパティスリー世界選手権チャンピオンに輝いた天才パティシエ、ヤジッド・イシェムラエンの自伝書をもとに映画化し、つらい少年時代を過ごした孤独な青年が極上のスイーツで奇跡を起こす姿を描いたフランス発のヒューマンドラマ。

母親に育児放棄され、過酷な環境で暮らす少年ヤジッド。そんな彼にとって唯一の楽しみは、里親の家で団らんしながら食べる手作りスイーツで、いつしか自分も最高のパティシエになることを夢見るように。やがて児童養護施設で暮らし始めたヤジッドは、パリの高級レストランに見習いとして雇ってもらうチャンスを自らつかみ取る。田舎町エペルネから180キロ離れたパリへ通い、時には野宿もしながら必死に学び続けるヤジッド。偉大なパティシエたちに従事し、厳しくも愛のある先輩や心を許せる仲間に囲まれて充実した日々を送るが、嫉妬した同僚の策略によって仕事を失ってしまう。

主演はTikTokで6600万人のフォロワーを持つ映像クリエイターのリアド・ベライシュ。本作が長編初監督となるセバスチャン・テュラールがメガホンをとり、劇中に登場する美しく華麗なデザートの数々をヤジッド本人が監修。

2023年製作/110分/PG12/フランス
原題または英題:A la belle etoile
配給:ハーク
劇場公開日:2024年3月29日

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(C)DACP-Kiss Films-Atelier de Production-France 2 Cinema

映画レビュー

3.5甘さ控えめでしっかりと魅せる半生ドラマ

2024年3月26日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

フランス、食、それもスイーツが題材となると、見る側の先入観として、コミカルで華やかなドラマが思い浮かぶかも知れない。だが世界で名高い人気パティシエのヤジッド・イシュムラエンの自伝をベースに作られた本作は、彼の辿った過酷な生い立ちを軸に、母との複雑な関係性、里親から得た精神的な支え、なかなか周囲と馴染めなかった青年期をじっくり描き出す。苦難に押しつぶされそうになりながらも彼がパティシエになる夢を諦めなかったのは何故か。そこにはどんな思いがあったのか。スイーツはいわば、光の当たらない心の奥底を照らすスポットライトだ。その道筋に導かれるように、主人公は人生で出会った幾人もの人々に背中を押され、ぎこちなく、しかし力強く前に進んでいこうとする。時に繊細に、時に創造的に、大胆に。誠心誠意を込めてスイーツ作りに打ち込む姿勢は、まさに彼がたゆまず歩んできた人生そのもの。なかなか見応えあるストーリーだった。

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牛津厚信

3.0ヤジッドを育てたのは「温かな見守り」

2025年1月13日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

<映画のことば>
お前には才能がある。
伸ばすべきだ。ムダにするな。
昨日のデザートには感心した。
食べたら、昔の記憶がよみがえった。

お料理もそうですけれども。
やっぱり、お菓子も、喜んで食べてくれる人がいるので、作り甲斐があるのかも知れません。
ヤジッドが、一流のバテシェにまで登り詰めることができたのは、やはり、周囲に彼を評価してくれる人がいたからに他ならなかったようです。

彼に家庭を与えてくれた里親夫妻しかり、職を賭してまで彼を庇(かば)おうとしてくれた不遇な児童養護施設(?)時代の寄宿舎の舎監(?)のサミーしかり。

母親はともかく彼らは、ヤジッドの甘いお菓子づくりを、温かく見守る=温かな視線で肯定的に受け止めていたことが、将来のこの偉業に結びついているのでしょう。
不遇な少年時代にも心が折れてしまわなかったのも、そういうバックボーンがあってこそとも思います。

どの分野でも、そうなのかも知れませんけれども。
新しい価値や真理を見いだした者だけが評価されるという芸術や美術の世界と、料理(美食)の世界も変わりがいのでしょう。

思うように「芽を吹く」ことができない中でも、MOF(国家最優秀職人)でもあった憧れのシェフのプロマイドをずっと大切にして身近に飾っていられたというのも、ある意味、凄いとも思います。

そのことに思いが至ると、これはもう、充分な佳作だったと思います。
評論子は。

<映画のことば>
「シェフ、一番になる方法は?」
「場合による。
一番と天才、どっちがいい?
その分野の規則を守れば一番になれる。
守らなければ、排除されるだろうな。
もしくは、天才と呼ばれる。」

(追記)
<映画のことば>
長方形のデザートには、長方形の皿だ。
形の組み合わせが、調和を生む。
簡潔さと洗練は違う。
盛りつけは、気品あるべし。
君らのクリエーションは、まず視覚に訴える。
口よりも先に「目の味覚」を刺激するんだ。

なるほど。
どの料理も100円ショップで買ってきた同じ皿を使っていて、盛りつけに気品がないからだと、自炊をしている評論子の料理がイマイチな理由が分かりました。
いやぁ、映画って、ホントに勉強になります。

…という輕口は、それくらいにして。

しかし、実際には心を込めることの方が、本当は、お菓子づくりには大切なようです。

幼い頃のヤジッドが一生懸命に作った四角いチョコレート菓子は、たぶん、それしかなかった丸いお皿に乗っていました(形も崩れていた)けれども。

それでも、そのお菓子には、彼の心がこもっていたことには、疑う余地もないことです。

(追記)
心配するな、人生は長い。
目標だけは見失うなよ。
失敗は負けじゃない。
成長の機会だと思え。
壁に当たっても、立ち直ればいい。

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talkie

4.5良かったね‼️

2025年1月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

興奮

幸せ

WOWOW視聴より。
育ちの環境が悪かったが、天才パティシエの才能を神から頂いたから良かった。
母親には腹だったけど、里親がいい人で良かった。
黒人の友も良かった。
後半が特に面白く感動でした。ちょっとしたサクセスストーリー。いい話しだなって思ったら実話だったんですね。彼のスイーツをいつか食べてみたいな。

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ノブ様

3.0悪くはないのだが、主人公を今一つ応援できなかった。 遅刻の常習犯で...

2024年11月23日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悪くはないのだが、主人公を今一つ応援できなかった。
遅刻の常習犯で、しかも上司の指示に従わずに勝手なことばかりやる。
遅刻した時、「180kmの距離を通っているんです」などと情けない言い訳をする始末。
才能はあっても社会人としても人間としても失格だ。
自由にやりたいのなら、独立して自分の店を持ってからにしろ、と言いたい。
そういえば、コンテストで氷の彫刻を造っていたが、あれはスイーツと何の関係があるのかよく分からなかった。

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省二