「映画愛というより、自己愛では」サン・セバスチャンへ、ようこそ かばこさんの映画レビュー(感想・評価)
映画愛というより、自己愛では
モートが嫌だ。
小太りで若くもなく、アタマも薄く、うだつが上がらないのにプライドばかり高くて周囲を見下す、口を開けば皮肉か嫌味。実は劣等感の裏返しは明らか。妻の浮気を疑ってもうじうじと口に出せず、心でねちねち責めているくせに、自分は浮気に積極的。浮気している妻への対抗心とか当てつけとか、妻に捨てられても全然平気と思いたいとかあると思うけど、人には厳しいが自分には甘々。
こんなおっさん、一緒にいるだけでも相当な忍耐を強いられる。
結婚なんかしたら人生の無駄使いです。
かなり年下で美貌でやりての妻に捨てられるのは必然、むしろこれまで結婚していて年下妻、偉いと思ってしまう。もういい加減に開放してあげたらよろしい。
映画愛に溢れている、という映画の宣伝文句だけど、対象は過ぎ去った遠い過去の映画ばかり。
映画愛というより、過去の名作映画を理解し真価が分かるのは自分だけ、というモートの自己愛の表れなのではと思う。
モートは、ウディ・アレンお得意の自虐的な本人の投影なんでしょうが(奥さん不自然なくらいの年下だし)、モートに一ミリも共感するところがなく、同情もないので、そんなものを見せられてもね、と思ってしまいました。
町並みが素敵。サン・セバスチャンの風景が美しく、パーティーやレストランはセレブ感、で目の保養になりました。
カクテルを舐めながらピンチョスをツマんで軽い会話を楽しんでみたいです。
なんだ、モートのせいか❗️
劇場で見た映画は、原則当日か翌日にはレビューするのに、この映画のことは珍しくレビューしなかったことまで、すっかり忘れてました。
が、コチラのレビューと寄せられたコメントで分かりました。